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データ供養所

【あらすじだけ】露店がやどった冒険者

作者: まい

 見てしまいました。


 とある作品で、強烈な誤字を。


 それが切っ掛けとなって、ネタとして書いてみた長い【あらすじだけ】の作品?です。


 ちなみに自分自身は、そんな誤字ネタは作品の素晴らしいタネになると思っておりまして、今回刺激を受けたソレに対して万雷(ばんらい)の拍手でもって(たた)えたい位に思っております。


 本当に素晴らしい…………!!

 あるファンタジー世界に居る優しいから色々利用されて苦労している貧乏(びんぼう)冒険者が。

 冒険者になった理由が、その優しさで家に迷惑をかけたから。

 実家を飛び出して自活するべく冒険者に。


 しかし根っからの善人。


 非戦闘系の依頼しか受けないしこなさない。

 戦って傷付くのも何かを傷付けるのも怖くて戦えないので。


 それでもまあ街の住人は助かってるし、街の外での危ない採取もやってくれるから助かっているので、文句を言う奴はいない。

 ……臆病者とか怖がりだとか、悪く言う同業者はいるけど。




 そんなある日。

 外にある森での薬草採取で、異常な臭気を()ぎ付ける。


 どんな臭いかだが、様々な料理の屋台が並びとても美味しそうな香りを放っているのと同時に、スラム街の悪臭よりもなお悪い臭気が混ざった大悪臭。


 これは街でたまに聞く【悪魔の宴会】とやらだと理解した主人公。


 街の中の依頼で(どぶ)(さら)いをよく受けているので、ある程度悪臭に耐性があるので、少しだけ耐えられる。



 その【悪魔の宴会】だと理解したが、その臭いの中にもうひとつ交じっている臭いがあるのに気付く。


 居ても立ってもいられず、思わず駆け出す主人公。


 その交じっている臭いが、鉄みたいな臭いもする血液だったから。



 現場に到着すると、森なのに不自然なほどポッカリと開けた空間が。


 そこには頭に細い布(はちまき)を巻き付けて、遠い異国を思わせる文化が違う不思議な服(甚平か法被)を着たゴブリンが、血に(まみ)れて仰向けで倒れていた。


 傷は正面から袈裟懸(けさが)けに一太刀(ひとたち)


 これを見た主人公は採取していた薬草も使い、なんとか助けたいと本能が体を動かした。


 ゴブリンは敵とか、そんなの関係ない。

 命が目の前で消えるのが、自身には耐え(がた)い苦痛になるのだから、それがイヤで助けたい。



 そんな努力もむなしく、ゴブリンは助けられなかった。


 自身の無力感に(さいな)まれる主人公だが、ゴブリンの遺体からポロリとこぼれ落ちるガラス状の玉が。


 手の平におさまるサイズのこの玉は、スキルオーブと呼ばれる物。


 スキルを取得したいと念じれば、オーブ内にあるスキルが使用者へ移される不思議な物。



 助けられなかった悔しさを忘れないために、(しまし)めとしてオーブのスキルを宿すことにした主人公。




 得たスキルは【露店】


 訳が分からなかった。


 使ってみると、地面に大きい(ござ)と木の平べったい器が。


 蓙の空いているスペースにちょこんと座ってみると、なんだか分かった主人公。


 「露店セットを出せるスキルだ!」




 それからは商業ギルドにも登録し、街の中での依頼で依頼主から(もら)った物や、採取依頼の依頼で余ったりついでに()ってきた植物なんかを【露店】で売る様になった。





 冒険者と商人の二足(にそく)草鞋(わらじ)生活を1年位していると、ある日風の精霊が目の前に現れた。



 この世界の精霊は、神の代わりに世界を上手く運営するための管理者。

 つまり神の代行者として認識されている。


 もちろんお約束の心が清い者でないと見付けられないとか、おとぎ話になるレベルで見かけない(レアな)存在。


 存在するが、実在するのかは確認出来ないモノとして知られていた。



 風の精霊は、人類のやる商売に興味を持ったから、やらせて欲しいとか。


 今まではここまで綺麗な魂を持つ善人が商人をしているのを、見たことがなかった。


 なので良い機会だからお願いしてみたと。


 善人の主人公は快諾(かいだく)


 すると【露店】が成長し、蓙が敷き布に変わったりザルも出せる様になったりと、ちょっと見栄えが良くなった。


 精霊は精霊で、精霊界にある不自然な空間を使って【アイテムボックス】みたいな使い方が出来る能力を標準装備で持っているらしい。




 それから2週間。


 精霊がいる露店として、大当たり。




 他の風の精霊も自分達も~と入れ替わり立ち替わりやって来て、商売が気に入った奴は数()月楽しんでどこかへ行く。


 そして風の噂を聞いたと、他の属性の精霊達が寄ってきて【露店】が更に成長。

 複数の露店を出せる様になった。


 水なら果物のジュース屋、土なら鉱石を作って売り出し、火なら肉串とかの料理屋台とか。

 それぞれの特性を使った露店を始めだす。


 店で店員なのに姿が見えない、声が聞こえないでは問題なので、しっかり姿を(あらわ)して。



 ここで黙っちゃいないのが、客として来ていたドワーフ。


 鉱石が有るし、火の精霊が居るなら、鍛冶やろがいと。


 ――――なお、水と風で酒造りもアリだと求めたのは封殺された模様。



 それで協力する様になった精霊達。


 露店だけでなく、精霊達が自主的に能力を使ったストリートパフォーマンスまで始める始末。




 気が付けば主人公は、露店の覇者となっていた。


 善人が、人に喜んで欲しいと色々やってたら大きくなった。


 露店を出す大通りの一角を、主人公の露店で埋め尽くす程に。


 そこで楽しんで露店経営をしていると、精霊が誰かと契約をしている場面にでくわす。


 それは衝撃だった。


 【露店】の名前からして、スキルで出来るのは商売だけだと思っていたから。


 でも人類と精霊との仲立ちみたいな事も出来るんだと。





 それから主人公は精霊達と旅に出た。


 沢山の街や村を回って、その先々で単独で(いち)を開く暴挙に出て、人類が精霊と触れ合える機会を作る。


 それにより不作の村が救われたり、火山の(ふもと)の街が噴火での滅亡をまぬがれたり、逆に精霊を悪意で使おうとして加護を失ったり。


 旅の途中に悪漢から襲われるのは、いつもの事。

 襲ってきた悪漢が精霊に捕獲されて、街へ引き渡して賞金にされるのも、いつもの事。


 人は主人公を精霊の(かんなぎ)と呼んだが、当人はいつまでも「露店がやどった冒険者」だと名乗り続けたとか。

 一応の蛇足。


 精霊は神の使命を受けているので、神の代行者は嘘ではありません。


 精霊は沢山いますので、個人と契約して同行する個体が出てきても問題無しです。

 むしろ契約中はその周囲を重点的に監視・管理する精霊的な扱いとなるので、それはそれでヨシなのです。


 精霊は神の代行者って設定なので、貴族のみならず王族なんかの国主でさえ、精霊への直接的な口出しは難しいです。


 なので、精霊が契約したり気に入っているモノへの強制は出来ません。


 やったら精霊から報復を受けます。


 が、

 強制じゃなきゃ良いんだろ?(悪い顔)

 とか思う連中は普通にいますので、絶対にトラブルが起きない。 なんて事はありません。




 あ、主人公は男女どちらでも出来そうなので、男女どちらか特定できる()()()は極力消しております。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] え、えーとぉ…… 違うよね? うちじゃないよね、誤字?? [一言] 精霊ってそう言えば神の使い的なものでもありましたね、アーサー王でしたっけ? ファンタジーだと使い勝手のいいものとして…
[良い点] ずっと無条件に仲良しでなく、時に欲望に負けて嫌われたりしたというのが人らしくて良いです。純粋すぎる善人や超人では、政党プロパカンダで書かれた偉人伝のようですからね [気になる点] それは本…
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