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21・ゴーストテイマー

21・ゴーストテイマー


「あー。この秋からこのクラスに編入されることになった、ルーア・ルインさんだ。一応職業は『召喚士(テイマー)』。前の学校でのいじめが激しくて、身が持たないと思ったから逃げてきたと言っていた。貴様ら、そこのところを良く汲んでやれよ?」


 新学期が始まって。俺のクラスに、転入生が来た。ぱっつん前髪の黒いロングヘア―の髪型。小顔の肌は漆喰(しっくい)みたいに真っ白で、まあ、言っちゃえば。相当な美少女ちゃんだ。こりゃ、周りの男子連中に迫られて当然だ。俺らのクラスの担任は、「いじめから逃れてきた」っといっているが。

 勘でわかる。この子、男に迫られたか何かして、逃げ場がなくなって。前の学校辞めたなってこと。

 こんな美少女を虐めて得するのは、嫉妬にかられたブサジョか、強姦でも狙って脅しをかけるバカメンくらいなもんだからな。


「あ、あの……。ルーア・ルインです。見ての通りの陰キャ女子ですが、皆さんよろしくお願いします」


 ぺこりと頭を下げるルーアちゃん。黒髪がさらさらと流れて、俺のクラスメイトの男どもが息をのみ、女子もある意味圧倒されている。それくらいに綺麗な髪の毛を持った女の子だ。


「ねえ、ルーアちゃん。トリートメント何使ってるの⁈」


 ホームルームが終わった後の十分休憩の時に、クラスの女子連中がルーアちゃんの周りに輪を作って聞く。


「か。海藻のエキスを使ったトリートメントです……」


 陰キャと自分で言うだけはある。少々コミュ障な様子。おどおどと答える。


「海藻、かぁ……。私はローヤルゼリー入りの使ってるんだけど。そこまで髪の毛綺麗にならなくて……。地毛の質の違いもあるのかなぁ……。羨ましいー!!」


 まあ。ウチのクラスの女子連中には、そう悪質なやつはいない。ある意味、安心して話をさせておけるが……。

 いざとなったら、クラスの番長である俺の出番だ。


 ん? 俺は番長なんてやっているのかって? まあ、やっている。周りの連中に、力の理屈と実力で、認めさせたからな。


「おい、お前ら。授業始めるぞー!」


 基本。この学院でのクラス分けというモノは、職業によってというよりもコミュニケーションを生徒相互に取りやすくするために分けられている。

 そのため、授業のたびに各職業の専門の教室に生徒は移動することになるのだが、今から始まる授業は、一般教養。各職業共通の科目だ。

 生徒は、教室移動をせずにノートや教科書を机から取り出した。


 俺は、窓際の席に座って。右耳だけで授業を聞き、必要な所だけをノートに取る。


 新しく運ばれてきた机について椅子に座っているのは、例の黒髪のルーアちゃん。

 位置的には、俺の斜め前。

 窓から吹いてきた風で揺れる黒髪が、本当にきれいだなぁ、って。思った。


 授業が終わると、ルーアちゃんは鞄から次の授業の教科書を取り出して。今度は「召喚士」の授業を行う教室に移る準備を始めたようだ。

 俺も、「僧侶」の授業を行う教室に移る準備を始める。

 机の横に引っ掛けた鞄に、手を伸ばそうと頭を下げると。


「ごっ」


 って音がして、頭に鈍痛が走った。


「?! なんだ?」


 って思ってると、斜め前の席のルーアちゃんが突然俺の方に斜めにぶっ倒れてきて、その頭が俺の頭を直撃したことが分かった。


「す、すいません! あたたたたた……」とか言ってるけど。この子大丈夫か⁈

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