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第三十八話:経験談

正直、良いタイトルが浮かびませんでした。

何か他に良いタイトルが思い浮かんだら変更するかも知れません。

「いやー、アレだね、都心ってやっぱすげぇんだな。」

確か彼は学園に通って居たから、

僕とは違う街に住んで居たらしい。


しかし学園が思いの外忙しいのか

中々連絡をくれなかったが。


「只なぁ……人が多いのは良いんだが、

 多過ぎるんだよなぁ……。」

「あー……。」

分からんでも無い。

獣人で人が多過ぎるってのは結構辛い。

人の声は其処らかしこで聞こえるし、

生活音や人々の卑猥なアレまで……。


と云うか、密集し過ぎて居るのが駄目なのかも知れない。


「ねぇ〜〜〜、其れだけで精神的に疲労するしね。」

特に喘ぎ声なんか聞こえた日には……。

ストレスが溜まりまくる。


多分彼等はプライベートな場所だからやって居るのだろうけど……。


「学園の寮に俺居てさ、三階に居たんだけど、五階に居る奴が煩くて……

 でもアイツ等ヅィー族だから言っても分からねぇんだろうな。」

溜息を吐き頭を掻いて、ちょっと目を後ろにやり、

ちょっと顔を下に向けた。


耳がいやいやと云う風に耳が倒れて居る。


「ねぇ〜〜〜、前ホントに大声が煩くて言ったらさぁ、

 なんか凄い気味悪がられたし……絶対周りの人煩かったでしょアレ。」

因みに其の人達は其れがきっかけか、

数日後には居なく成って居た。


まぁ元々迷惑行為を繰り返して居た人達だったし、

退去のトリガーに成っただけだと思う。


「うっわ、最悪じゃん……。」

耳がクルッと後ろを向いて明らかに嫌悪感に満ちた顔をして居る。




「……あれ、其ういやさっきからヷルト一言も喋って無いけど如何したん?」

彼がぼうっとして居る彼を見て言った。


「あ、いや……ははは……。」

明白に焦った様な表情をして目と耳が挙動不審に成って居る。


「……あんまり都会に出た事が無いから

 話に混じれ無くて……はは……。」

ちょっと落ち着いた彼は言葉を搾り出す様に言った。


「ほーん、え、余り此の村から出た事無いの?」

ガルが奇異そうな顔をして訊く。


「あぁ、まぁ……あんまりね。

 住んで……たのも結構田舎だったしね〜……。」

はははと言って後ろ髪を掻く。


「へ〜〜、此処位?」

彼がきっと興味本位で訊くと、


「……まぁ其の位だね。」

気難しい顔をして答えた。

何か気不味い雰囲気が流れる。


「……なぁなぁ、じゃあ今度俺と兄貴とで行かないか!?」

彼はやや体を机に乗り上げて、

笑顔で言う。


「……だね。行ってみたいねぇ……リング?どう?」

何かちょっとシリアスな顔をすると、

僕の方を見つめて温和な顔をした。


「んー、まぁ、学会が終わってから、だね。」

魔道士として此れは行かなければならないと思う。


もし其処で成績を挙げる事が出来るなら、

国から正式に魔道士の称号を貰う事が出来るからだ。


「どんくらい?」

ヷルトが何か不安そうな顔をして居る。

僕は右上、そしてやや後ろを見てちょっと考え込む。


「……後二ヶ月位かな?大体一週間程度行われるから、

 其れが終わってから行こうか。」

僕は不安を取り除く様に笑顔で言ってみせた。


……いや。


「あ、じゃあ二人も学会行こうよ、

 旅行の序でにさ。割とお祭り騒ぎだから面白いよ〜〜〜。」

学会何てのは名許りで、屋台とか出店等が出たり、

皆民謡を歌って踊ったり……。


完全に一種のイベント状態だ。


只、一見其んなふざけて居る様に見える学会だが、

其の状態だからこそ魔導士や魔導士以外の人が集まって情報交換したり、

又魔法に付いての研究成果が発表されたり……。


此の混沌具合は異常とも言える。


「へ?」

「え?」

何故かきょとんとして居る。


「うん、意外と楽しいんだよ〜〜。」

仮に魔導士じゃなくても楽しめるだろう。


「……へー……。」

ガル呆然とした顔をして居る。


「ガルは魔導士に成りたいんでしょ?

 んじゃ、一度は行くべきだよ。」

僕はちょっと早口に成って彼に言う。


「……そうなのか??」

未だ腑に落ちない表情をして居る。


「そうそう、お酒飲めるよ。」

僕がややふざけて言う。


「え?マジで!!!」

目を輝かせて居る。


……飲めるのは本当だけれど……。


「程々にはしてね。」

釘は刺しておこう。


「へーい。」

彼は余り話を聞いて無さそうな返事をした。


あ、此れ、会場に行ったらガバガバ飲む奴だ。

て事で何も意味も無い様な回でした。

偶には此んな回も有って良いでしょう?

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