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Rɹænↄɐɹƚↄɐtion/リンキャルケイション  作者: 鱗雲之
第三章『獣人国へ』
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第百三十話:野宿躬行※

十月二十九日、前世の名前で在る皓に誤字が有ったので直しました。

誤り→晧 正解→皓

かなり似て居る文字ですが、誤って居る方は偏が日で、旁は上は牛で下は口に為って居る筈です。

そして、正解の方は偏が白で、旁が告に為って居ると思います。


上記と同日、後書きが間違ってました……あぁ……コピペミス……。


ですが、フォントに依って変わると思いますので、例えば誤りの方の旁が告に為って居たり、正解の方が上は牛で下は口に為って居るかも知れません。はたまた、何方も同じ様に表示するフォントも有るかと思います。

但し、何の機器でも標準フォントでしたら同じ様に表示される筈です。



躬行とはきゅうこう、と読みます。

意味は自ら進んでやる事、と云う意味です。


リングさんの変人具合が良く分かる回です。

其れに付き合うヷルトもヷルトですが。

「うわあ!! 凄い!! 早いねぇ!!」

 彼は後ろから子供っぽく興奮為た声をあげる。昨日も言っては居たが本当に着いて来るみたいだ。  

 元々二人乗りを想定為れて居るからか彼とヷルトで少し無理矢理に座って居る様だ。


「うん、でしょ? 借りた物何だけどね。」

「えー、良く運転出来るね! 皓!!」

 ちらっと後ろを見ると彼は席から立って僕の座席の背もたれを掴んで居た。

 シートベルト無いんだぞ。危ないぞ。


「危ないよ、座って。」

 僕は前を向いて其う言った。


「あいあい、分かったよ皓。」

 彼は其う言うとストン、と云う音が為た。

 何だろう、昨日から皓皓と、何か僕の心の中で引っ掛かる。 


「……あの、魂は其うだけど……僕はもう皓、じゃ無いから。

 クリングルスとかリング、って呼んで。」

 もう一回後ろをちらっと見て言った。

 友達を辞めたい訳でも無いが、前世の自分とは思考も価値観も生まれ育った環境さえ違う。

 更に種族だって違うのだ。前世でやらかした事は一生付き纏って来るけれども、違うのは違うのだ。


「う……うん……。」

 一応笑顔を作っては居るけれども何だか作り笑いに見える。

 あぁ、分かる、何となく分かるよ。けれど、僕は最早カインドロフ・クリングルスと云う一人の人間だ。

 流川皓では無い。


「……あ、でさ……あき……リングさ、此れから何処行くの?」

「うーんとね、多分一日で着く訳は無いから一旦野宿為るよ。」

 僕は前を向いてハンドルを強く握って右に回す。


「え……ほんとに? ……リング。」

 真偽を確かめるみたいに声が少し震えて居る。


「うん。」

 多分見えて無いだろうが、僕は頷いた。 


「え、えぇ……ホントかぁ……。」

 後ろから其んな落胆為る声が聞こえる。……我慢してね。

 

「あ、バクダ用の寝袋って無いよな?」

「あぁ〜〜、無いねぇ。道中で買おうか。」

 勿論バクダが途中で合流為る事なんぞ予測為て無かった為、僕とヷルトの分の寝袋しかない。

 何処かに商店か商人でも居るだろうか。


 あぁ、商人で思い出したが、ゴンバロネ達は今何を為て居るのだろう。

 二ヶ月後に会う予定だから余り心配しなくても良いだろうか。

 

 僕が右のレバーを下げると、其れはトロロロロと不思議な音を上げて速度が速く為った。


「うわ!? 滅茶苦茶速い!!」

「ちょちょちょちょ恐い恐い恐い!!」

 バクダは何処か楽しげな声をあげ、ヷルトはヷルトで後ろから叫び声の様な雄叫びをあげる。

 大丈夫だから……多分精々普通自動車依りもスピードは出て無いから。

 其んな心配為る必要も無い。


「此処からは直線の道が多いから大丈夫大丈夫。」

 僕はもう一回後ろをチラッと見て其う言ったものの、ヷルトの顔は恐怖で一杯だった。


「あぁぁぁ嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


* * *


 僕は真ん中のスイッチを押してマズゲッドの動作を停止為せる。

 ピュロロロロと妖怪の鳴き声みたいな唸り声をあげるとキャキャーとタイヤが急に停止為た。


「よし、じゃあ一旦此処で降りようね。」

 席から降りて彼等の方を見るとヷルトが顔を下げて大きく肺に呼吸を送って居る。


「はー……はー…………いやもう……。」

 顔を上げると何だか窶れて疲れて居る顔を為る。


「えぇー、其んな凛々しい顔立ちしといて恐いの?」

 バクダがヷルトをおちょっくって居るのを横目に後ろから鞄を取る。

 其れを肩から掛けてもう一回彼等を見ると予想通りバクダが彼を小突いて居た。


「何だよ……悪いかよぉ……恐いんだよ……乗り物酔いだって為るんだよ……。」

「へぇ〜〜……。」

 ……あの、着いたよ。ねぇ、二人共。けれど、其れを言う暇が無い。


「お前は恐く無いのかよ……はぁ。」

「全然〜〜??」

 

「あの……着いたよ?」

 と言うと、僕の方をくるっと向いて「あ。」と言って席から降りた。

 そして、後ろから各々の荷物を取り出した。


「んじゃ、買いに行くよ。」




「おーい、取り敢えず寝袋は用品店に有ったぞ。」

 彼は赤の生地に白で複雑な模様の掛かれた其れを右手に持って居る。

 さっきから寝袋寝袋と言って居るが、前世のポリエステル素材のソレでは無く、掛け布団を裏面と表面で貼り付けたみたいな物だ。だからまぁ、耐久性はお察しだ。結構安い買い物では無いのだ。


「他にどっか行きたい所行きたい所有るか?」

「んー、特に無いかなぁ。」

 一瞬頭の中で欲しい物を思い浮かべたが、特に何も思い浮かば無かった。


「……ほんとだな? じゃあ、行こう。」




「あぁ……速度が落ち着いて居るから助かる……。」

 彼ははぁ、と溜め息を吐いた。ほっと為て居るみたいだ。

 すると、ガゴン! とかなり大きい音を立てて車体が揺れた。

 ハンドルを変な方向に切って了いそうに為る。


 シートベルトって有った方が良いな。等と云う事を考えて居ると誰かの息が僕の首元に当たる。


「あぁ!? ちょ、何だ!?」

 耳元でヷルトが騒ぎ立てる。煩い。只でさえ音を拾い易い耳なのだから止めて欲しい。耳の中で其の声がガンガンと鳴る。


「大丈夫だって。此処から結構凸凹道に為ってくよ。」

「其れを先に言えよぉ!! あぁぁぁぁぁ気持ちわるあぁぁぁぁ……。」

 又耳元で騒ぎ立てる。あぁもう。気持ち悪いのは同情為るが止めてくれっての。

 僕は其れを無視してハンドルをぎゅっと掴んだ。


 ヷルトが煩く騒ぎ立てる中、獣道みたいな場所をドンドンと進んで行く。

 此れ、タイヤがパンクしないだろうか。平気だろうか。

 あぁ、けどゴム素材のタイヤでは無いのか。木材に鞣革(なめしがわ)の様な物をくっ付けて居るみたいだ。


 操作性は……手放しで良いとは言え無い。スピードは其れなりに出るものの旋回性能が悪い。

 只、燃費はかなり良い。行き帰り程度余裕で持つだろう。


 ヷルトの煩い悲鳴を和らげる為に其んな事を考えてみたが、やはり耳元でギャーギャーと騒ぎ立てる。

 あぁ。もう。イライラ為て来た。


「ねぇ、耳元で騒ぐの止めて。」

 少し冷たく、突き放す様に言って了った。


「だってぇ!! だってぇ!!」

 普段はしっかり物の筈なのに何で此う云う時に限って此んな事を為るのだろうか。もう。

 多分お化け屋敷とか行ったら甲高い声をあげて怖い怖いって言うタイプだろうな……。


 はぁ。言ってもしょうがないのだろうか……。もう無視為るしかないなと思って彼の事を無視為て%%を進めた。


 


「……んじゃ、此処等辺で野宿だね。」

 僕はハンドルのスイッチを押して動きを止める。

 後ろを見ると背凭れに全体重を置いて居るヷルトが居た。

 燃え尽きて居る様に見える。真っ白に。


「おーい。」

「はははは……あっ、あぁっ……あはははは…………。」

 壊れたラジカセみたいに感情の籠もって居ない笑いを為る。


 何とかヷルトを叩き起こして僕等は夕餉の準備を為る。


「あぁ……もう最悪だあ……明日も那れに乗るのか?」

「うん。」

 鍋を掻き回して居た僕が後ろを向いて頷くと彼は項垂れる。


「うぇ……マジかぁ……。」

 と言った。頑張れ。特に大声を出さ無い様に頑張れ。

 僕は前を向いた。そしてもう一回後ろを向いた。


「……あ、そろそろ出来るよ。」

「あぁ、何かすまんな……。」

 かなり申し訳無さそうに謝って来る。

 すまんな、とは言うけれどもそもそもヷルトはさっき迄気絶為た様に反応が無かったのだから仕方無い。

 本人には言わ無いで置いてやるが。 


 僕は鍋の方に目をやった。うん、美味しそうなスープが完成為て居る。

 お玉を掻き回してみる。よし、良い感じに(とろ)みが付いて居る。

 最後に、入れたハーブ類を取り出して塩を適当にパラッと入れて完成だ。


 今回作ったのは$$$だ。久々に作ったから加減が分から無かったけど良い感じに作れたと思う。

 隣に有るフライパンみたいな方に目線を向けた。


 上には目玉焼きが置いて有る。

 鍋に蓋を為て目玉焼きをヘラで持って皿に乗っける。其れを三回繰り替えす。


 卵は何処で取って来たのかと言うとバクダが見付けて来てくれた。***の卵らしい。 

 すると、後ろからひょっこりとバクダが出て来た。

 其れを取ってヷルトの方へ持って行った。僕も$$$を(よそ)って彼の方へ行こう。


 ガルムを入れた皿の隣に置いて在った底の深い皿を取って蓋を開ける。

 お玉を取って鍋の中に差し込む。引き上げるとキラキラと光る麦粒達が現れた。


 右側からバクダがもう一回現れた。スープを運んで行ってくれるみたいだ。

 じゃあ、自分のは自分で持ってこうか。


 僕は右手にスープを、左手に目玉焼きを持って彼の方へ歩いて行った。


 彼等は焚き火を前に椅子を持って来て居た。物の乗って居る皿が一つ在る。

 僕は椅子の肘掛けに取り付けられて居る机の様な物に其等(それら)を置いて、くるっと反対側に回転させて椅子に座る。

 そしてもう一回くるっと回転させて僕の方に持って行く。

 何だか大学に似た様な形の椅子が在った様な。

 此れは殆どが布素材だけど。


 彼等は祈る様なポーズを為たのを見て僕も同じポーズを為る。


「「「%%%。」」」

 先ずは$$$を食べてみる。###をリゾットみたいに為た物だ。

 おぉ、美味しい。しっかりとハーブが香り付けに為って居る。

 余りしつこく無くて腹持ちも良さそうだから野宿にはうってつけかも知れない。


「あぁ! おいしい!!」

 バクダの方を見てみる。

 スプーンを右手に持って口を被って居る。


「思った依り優しい味付け何だね! あ、こりゃ良いや……。」

 とかぼそぼそと言いながら其れを食べて居る。

 まぁ、美味しいなら良かった。


 僕は木の棒に突き刺さって居る@@@を取る。片手で持つのに丁度良い大きさだ。

 皿に乗って居たのは此れだ。焚き火に火を当てて居たからかこんがりと良い焼き目が付いて居る。

 其れを犬歯で引き千切り咀嚼為て行く。あぁ、美味しい。ワイルドな食事、と云う感じで嫌いじゃ無い。


 そして目玉焼きを食べてみる。僕は白身から食べて行くのが正義だと思って居る。

 最後に黄色い宝石を頬張るのが好きだ。


 本当は半熟に為たかったけれども、飽く迄其れは清潔で、そして安全に食べられる前世だから出来る事だと思う。

 生肉は平気だが卵は本当に危ないので此うせざる負え無かった。


 皆お腹が減って居たのか黙々と頬張って居る。


 聞こえるのは風がそよめく音、そして草や葉が擦れる音だけだ。

 偶には此んな食事も良いな。と思った。

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モチベに成りますので、宜しければ。


其れと感想も気兼ね無くどうぞ。お待ちして居ります。

良かった所、悪かった所、改善点等有りましたらどうぞお願いします。


もし誤字や明らかなミスを見付けましたら誤字報告からお願いします。

宜しくお願いします。


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