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Good luck in my world  作者: エンリ
第三章 緑の国グレーベ~煌国ノスアレア
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87、鬼人は通常ゴリマッチョ

ラナージの話を聞いて気になる事がひとつある。偶然かも知れないが聞いておく。


「ラナージさんが飛ばされたのはいつのことですか?」


ラナージは指を折り数えると私に向かって三本の指をみせた。


「恐らく三日前ぐらいですかね?夜に一人で空き部屋に鍵をかけてこっそりと実験して試したので正確にはわかりませんがそれぐらいだと思います。」


「....そうですか。」


トルネから貰った情報の新しく魔王に就任した赤髪戦闘狂とラナージが言っていた脳筋鬼人の青年魔王は恐らく私のサポートキャラの事だろう。...........違うと思いたいが。


気になる事はそれではないが、召還の魔方陣を見なければ何とも言えないので頭の片隅にしまっておく。


「へぇ、じゃあ5日間も飲まず食わずだったのか?」


リゼルが気になったのはそこらしい。


「いえ、三日前に宿の開店準備をしていた女性に食べ物を頂きました。そういえば、知り合いに魔族がいるようで、魔国に魔族が集まっている理由を尋ねられたので伝えたのですが酷く驚いていたんですよね。」


おっと、まさかここでも勇者の称号の影響が....。



「どんな見た目?名前は聞いたか?」


ハルルがテディに約束したのもあり珍しく自分からラナージに話しかけた。


「いえ、宿やの者としか...。見た目は金色の髪を緩く三つ編みにした可愛らしい方ですね、ただ見た目より口調が落ち着いていたのでお歳は何ともいえませんがエルノラさん位かな?」


私も見た目と年齢が合っていないそうですよ。その時にラピスが小さい声を更に小さくして呟いたのを聞き逃さなかった。


「...........。」

(...225歳。)


私達に年齢などあってないようなものだ。だが何か気にさわるので、ラピスに視線を送る。私からわずかだが送られる殺気に冷や汗をかいているであろう。


「ラピス、どうかしたか?」


わずかに体を震わせるラピスに気づきリゼルが声をかけるが軽く首を振っただけだった。


「...その女性は他に何か言っていたか?」


ハルルは私達の事は気にせずラナージから情報をひきだそうとしていた。


「えーと、確かまだ諦めてないとか...このままだと危ないとか小さい声で聞き取り難かったのでハッキリとはわからないです。スミマセン。えっと、お知り合いでしたか?」


「旦那さんと知り合いなんだ、奥さんが行方不明で心配してるから情報が欲しいんだ。」


「魔族の話を気にしていたなら魔国にいる可能性が高いかな。」


「では、僕が探しましょうか?」


ラナージはこれから魔国に帰るのでお礼をハニーさんにするつもりだったらしい。その途中でまた倒れてしまったのだが...。


「バルデナに着いたら必ずお返ししますので旅の資金を貸して頂けませんか?魔国魔術研究所の所長をしているのでそちらに話を通しておきますので尋ねて下されば直ぐにお返しとお礼をさせて頂きますから!」


ガバッと勢い良く頭を下げる。まあ、また倒れられても困るので貸すことにする。


「私達は共和国ハイクタに用事があるから少し遅れるけど、魔国に着いたら魔国魔術研究所に行けばいいのね?」


まとめたお金を袋ごと渡す。ズッシリと入った袋は重いが銀貨300枚程(30万円)だ。


「こ、こんなにありがとうございます。必ずお返ししますね。」


「...........。」

(これを持っていけ。)


ラピスが羽根を差し出す。テディと同じように持たせるつもりのようだ。


抜け毛の様に生え代わるラピスの羽根は抜けたらラピスのアイテムボックスに自動にしまわれるのでボックスの半分は羽根だ。


「は、はぁ。ありがとうございます。」


知らない人から見れば白い羽根を渡されたら反応は一緒だろう。ましてや今ラピスの背中の羽は隠されている。なぜ、羽根?状態だ。


「風の魔方が付与してある羽根だから、もしハニーさんがいたら一回切りの連絡手段として使って。羽根を持って呼び掛ければいいから。」


説明を聞くとラナージはへぇー!といいながら羽根をあちこち見回している。


「では、魔国でお会いしましょう。」


一通り見回して落ち着いたラナージは腹も満たされ、悪かった顔色も戻り元気に手を振りながら帰路を歩きだした。


「さて、ハニーさんはラナージに少しの間まかせて私たちはこのまま共和国ハイクタに向かおう。」


「おう!」


「......................。......................。」

(メノウは聖樹の根を探せばいる。ハイクタに着いたら道案内を頼むのですぐ見つかるだろう。)


「道案内がいるの?誰?」


ラピスが胸元に手を差し込むと引き抜いた手には護衛君3号がくっついていた。


護衛君3号はラピスの手に模様のように張り付いていて先の触手を少し浮かし挨拶している。


「へぇ、凄いな。ラピスのペットか?」


リゼルが触ろうと手を近づけると触手を高速で動かし威嚇している。否定と牽制をしているようだ。


「その子はメノウが作った護衛君3号っていう元はドリアードの触手だよ。」


「ド、ドリアード!?って昔、先人達がいなくなる前には森ができる程いて、触手で巻き付かれたら最後、目も当てられない事になると噂の今は絶滅危惧種であるドリアード!?」


ゲーム時にはそんなヤバイ奴ではなくただの触手鞭攻撃だったが、目も当てられないってどんな状況なの?ちょっと見たいかも。


「まあ、本体じゃなくて素材の改良型だから大丈夫、大丈夫。」


「......................。」

(3号は剥くなら女の子がいいといっている。)


「「「...........」」」


ラピス以外が沈黙した。害にならないうちに燃やすか?


私の殺意を感じ取ったのか護衛君3号がプルプルと震えてペコペコしだした。


「.........、.....。......。」

(ごめんなさい、冗談です。だそうだ。)


「もしエルノラに害があるようなら我が処分する。だいたいメノウが作った物は危険大。」


ハルルが護衛君3号に向かって視線を向けるとラピスの袖の中に隠れていった。


「ハイクタに着くまで護衛君3号はそのまましまっておいてね。」


ラピスがコクリと頷き、袖から内ポケットに入ったであろう護衛君3号を服の上から押さえた。


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