137、戦闘メンバー
魂は形を持たないがこの空間では肉体を持たない精神体でも一時的に肉体を持てる特殊な空間だ。私が眠っていた神の領域と降り立った大地との間にある。
程よく神の力を使用しても影響が少なく、魔力を使用しても負の魔力が発生しない。緊急用の神様バトルフィールドである。ヤバイやつを連れ込むお仕置き部屋とも言われる。(白、黒使用済み)
レアル、サジェスタ、アルアネシス、ラナージは黒の結界に入れ、ハルルを念の為に護衛につけるとメノウ、ラピス、ナハトが一緒にくると言った。
「付いてくるなら加護を授けとくね。今のままだと3人とも良くて相討ちだから。」
状況が理解できているのか3人とも頷くとその場に膝まづいた。3人に向かって手をかざし全能力向上を付与した。ステータスには女神の加護がついたので上手く付与できたようだ。
そうしている間に遠くに投げ捨てたルイーンの魂が黒い瘴気を吐き出し、負の魔力と混ざり合ってグニャグニャと柔らか粘土の様に身体を形成し始めた。
「...ハイエルフのルイーンには魔法攻撃無効を持ってると思うからラピスは戦闘モードにしてメインで行くから。ナトとメノウはサポートをお願いね。私は浄化しながら攻撃するから。」
「.........。」
(わかった。)
「「わかった。」りました。」
それぞれ了承の意志を確認するとラピスが聖衣装備の上から神聖騎士の装備の中でも最強の神聖銀の鎧を光と共に装備した。羽の様に軽いが防御力が桁外れのラピス専用装備だ。そしてその手には神聖銀で出来た鎌が握られている。天使に鎌の組み合わせでよく白い死神とも呼ばれていた。滅多に見られないことからゲーム仲間からは拝まれる怪現象が起きていたらしい。
自身の装備も懐かしい最高素材を使用した極レア装備プラス女神仕様の女神戦鬼シリーズに変更した。女神の衣の上に剣士の最高ランク装備の戦鬼の鎧(女性用)を着けた状態だ。
「えっ!?俺は!?」
あえて無視していたカインズが慌てて私の元に来ようとするがハルルと共に結界を護るように顎でしゃくった。ダバッと涙を流し泣いているがハルルが上手く慰めるだろう。
「良かったんですか?戦闘力的にはハルルさんやカインズさんを入れて僕が守りについたほうが...。」
ナハトの言うことは最もだが、だからこそハイエルフの天敵であるハルルは護衛にした。そしてカインズは早い話、面倒を見ている暇がないのだ。暴走したら止められないし助けられない。力に差がないので人質や力を取られる可能性もある。
「....................。.........................。..................?」
(俺達はエルノラの指示に従う。それが最善だとわかっているからだ。だから戦闘狂のカインズも大人しく従っているだろう。)
二人は、大人しくハルルに慰められながらもレアル達の前に立ち塞がる様に守りに入るカインズをみた。
「黒が結界を張ってるから大丈夫だとは思うけどあの二人に任せれば更に安心でしょ?あそこには新しい魔王もいるしね。ラピスとナトとメノウは自分で考えて動けるから安心だしね。」
「ククッ、本音が出てるぞエルノラ。」
メノウの指摘に口が滑ったと軽く舌をだすと形が定まり異様な気配を漂わせ始めたルイーンへと目を向けた。
その姿は、輪郭が揺らめき暗く深く濃い。ハイエルフ特有の白に近いプラチナブロンドは漆黒のドロリとした墨のいろで広範囲に散らばり流れ伸びている。病的に白い肌だったはずの身体は深淵の闇の色に斑に染まっていた。
まるで影に置かれた様な赤黒い珠が2っ、こちらを映していた。鼻や口がないので分かりにくいが目のようだ。そして見られたのがわかったのか本来口のある場所がぬちゃっと闇が糸を引くように横に開き裂けた。ニヤリと笑うように。
[名前] ルイーン、??? [性別] ??
(汚染集合体)
[種族]負の魔力の結晶 [年齢]????
[職種] ??? [レベル]????不明
HP ????????/????????
MP ????????/?????????
[称号] ハイエルフの元女王 仲間殺し
呪われた血筋 妖精種の天敵 竜族種の天敵
穢れた集合体 ???? ????
極悪非道 外れた者