32話 側妃達とのバトル!?.....そしてあの人、再び登場!
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ムーンの方に掲載している
「私の子は~兄の子を身籠りました~」
の番外編をアップしました。
タイトル通り近親相姦のお話になります。本編は終了しております。
興味がある方はご観覧を宜しくお願いいたします。
http://novel18.syosetu.com/n7362dv/
閨騒動から半年以上が過ぎ、婚礼が明日と迫ったある日。
その半年間も色々なことが起こり環境も変わっていった。
ローゼンリタも私達の婚礼に合わせて後宮に呼び戻していた。
今やローゼンリタは側妃の中では最下位のいる。
後宮に帰って来てからも大人しくしている。だが寵愛がないだけだ。第一側妃だから王子でも産めば、また返り咲くことも可能でしょう。
そしてルイス王子からの閨のお誘いは懲りずに度々あったが、ことごとく却下した。
それに伴い今、寵愛を受けているのは第五側妃のララベルだ。歳は私より一つ上の16才。茶毛の癖のあるふわふわした髪。目は深い翠色していて側妃の中では最小年齢ということもあり大人しいタイプだった。
ローゼンリタが居なくなり、次の寵愛は自分だと思っていたナタリアが少しいじめみたいなものをしているようだった。
例えば、ルイス王子が昼間に後宮にくることを伝えないとか、側妃同士の交流会に呼ばないとか。
まあ、可愛いいじめと言えばそうだけれども。身体を傷つけている訳ではないから。でものけ者にされているから精神的にはくる。
それならとララベルもローゼンリタのように寵愛を糧にして振る舞うようになった······と、ネネから聞いた。
私は基本、後宮にも行かないし交流もほぼしていない。
最初の件があってルイス王子も側妃達との交流は何も言わない。
ただ全く交流を持たないのはダメなのでルイス王子が後宮に側妃達に会いに行く(夜ではない!)時に、たまに付いていくだけだった。
あっ!一度だけ側妃達との交流会に行ったことがあるけれど、その時の会話が閨の話だった。
皆、ルイス王子にこれだけ自分は愛されいるという自慢大会みたいなものだった。
その時に今までネネに妨害されていた閨のことを聞いてみたけれど·····
「皆様は初めての時は痛かったですか?」
私が聞くと、側妃達はかなり驚いた顔をした。
「アリア様はまだルイス殿下と閨を共にしていないのですか?」
ナタリアが聞いてきたので
「ええ」
と頷いた。
「まあ!」
私の返答を聞いた側妃達がクスクスと笑い出した。
何よ!感じ悪いわ!
ちょっとムッとした。
私の顔が少し怒っている顔をしたのを見たナタリアが
「失礼しました。アリア様はルイス殿下にまだ愛されていないなんて思いもよりませんでしたので。」
そう言ってまたクスクスと笑う。
何よ!ルイス王子と寝てないからって悪いの!?
「私は朝まで離してくれませんのよ。」
とマリーベル。
「私もですわ!ものすごく激しくて朝は起き上がれないくらいですわ。」
とナタリア。
「あら、私は大体昼までは離してくださいませんわ。ふふふ」
と負けじとララベル。
「いえ、私なんて」
······そんなことどうでもいいわ!
私が聞きたいことの答えではないし!
側妃達は私のことは蚊帳の外に起き、また火花を散らし女の戦いをしている。
そして最後には
「「「「やはりルイス殿下は絶○ですわよね!」」」」
で締め括られた。
このやり取りで二度と側妃達の交流会には出ないと心に誓った。
それに私がルイス王子と閨を共にしてないことが分かって、自分たちの方が愛されていると思ってたらしい。
少しバカにしたような態度を取るようになったのもある。
交流会の時にルイス王子が少し席を外したときのこと。
「アリア様、ルイス殿下に求められる為には胸を大きくした方がよろしくてよ。」
ナタリアはその豊満な胸をゆさゆさと無駄に揺らしながら言ってくる。
確かに、側妃達は豊満な胸をしていた。
私も結構大きい方だと思うけどね。
貴女達が巨乳なのよ!
「そうですわ!私はルイス殿下に愛されてますます大きくなりましたわ!」
「私も!」
·······また自慢話ばかりでうんざりだわ。
私の胸が小さかろうと、ほっといて欲しいわ!
決して小さい訳じゃないから!美乳だから!(多分····)
そこからは私に聞かせるように側妃達の自慢話が始まる。
正直、何度もルイス王子から閨のお誘いはあるし、それを拒否しているのは私!
と、言いたいところだけれど、きっと角が立つだろうから我慢する。
私より自分が愛されいると思っている側妃達。
そう思わせとけばいいと思っている。
今後、離縁計画を実行する為には······。
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そんなこんなで我慢して半年以上経った。
婚礼に着るドレスを作成していたのが出来上がった。
純白のドレスだ。
金に糸目はつけないとルイス王子は公言しており、ドレス自体はかなり豪華なものとなっていた。
頭に着けるティアラなんて凄いこと!勿論ティアラの中心にはルイス王子の紋章であるユリのデザインが施されている。
ベールはシャルの糸で編んだものを身につけるつもりだ。
それはネネがコツコツと半年ほどかけて編んでくれたからだ。
ある日のこといきなりネネから言われた。
「アリア様、シャルの繭を分けてくれませんか?」
「どうしたの?何か作りたいの?」
「アリア様の婚礼に着けるベールを編みたいと思います。よろしいでしょうか?」
すごく嬉しかった。だけどネネも侍女の仕事と家庭のこともあるのに大丈夫だろうかと聞いたら
「大丈夫ですよ!ネネはそんなに柔ではありませんわ!」
ネネは私のベールを作る気満々だった。
私は無理をしないようにと言って、シャルの作る繭を毎日あげた。
そして三メートル以上のベールを編み上げたのだ。
感無量!
とてもシンプルなベールだけれど、ムシュムシュの糸は光沢もあるので光に照ったらとても綺麗だった。
それを明日の婚礼で身につける。ちょっと涙が出た。
ムシュムシュのシャルは無事に環境変化に対応して今は元気に動いてくれている。
良かった·····。一時期は本当に危なかったけれど、何とか生き延びてくれた。
それを故郷のサマヌーン国のお父様に報告したら、かなり驚いていたが、「良かったな」と一言と手紙に書いてくれた。
ピューマもリンカーヌ帝国に慣れてきて、たまに昼間に私がピューマの背中に乗り郊外の森へ散歩もしている。最初は国民も恐れたりしたが、私が背中に乗っているのを見て、ピューマが危険な獣ではないと認識を徐々にしてくれて、歩いていると子供からは「ピューマだ!」と声をかけてくれるようにまでなっていた。国民は皆親切で私を受け入れてくている。
たまに高齢者に拝まれたり、「女神様!」と呼んだりするのは辞めて欲しいけど!
明日の婚礼の為に各国からお祝いに来てくれる使者がどんどんとリンカーヌ王国へと入国している。
私は離宮にいる為会うことはないが。
挨拶はしなくていいのかとルイス王子に聞いたけど
「そんなの私だけでいいよ。アリアは婚礼の時に挨拶すればいいよ。」
と言われ会わせてくれない。皇太子妃たるもの挨拶しなくてはいけないと思うのだけれど、ルイス王子やヘルデス国王がしなくてもいいと言うので何も言えない。
だけど、サマヌーン国からの使者が来たら知らせて貰うことになっている。
そして······。
ランディからサマヌーン国からの一行が到着したと知らせがきた。
その一行は応接間で待っているとのことなので、ネネやキース達と一緒に向かった。
とはいえ、結構離れているので時間がかかったけれど。
「アリア様、こちらの部屋でございます。」
ランディが案内をしてくれてドアを開けてくれる。
そしてそこにいる人物に驚いた。
そこにいたのはサマヌーン国の皇太子であるギルバードお兄様とランクスがいたのだ。
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