不動産王と悪魔で環境整備
【ニュースの時間です】
本日十六時頃、シロキ地方のリュウコウの銀行に竜鬼砲を持った男が押し入り現金を奪い取とる事件がありました、犯人は現在逃亡中です、幸ケガ人はおりませんでした
魔王軍も警戒体制を引き続き強化するとともに国民にも目撃情報の提供を呼びかけております。
それでは現場のミカエルさん?
「はい、ミカエルです、私は今現場となったリュウコウの銀行へときております、日曜日と言う事でたまたま休日出勤をしていた男性神族と女性魔族の方がテープの様なもので縛られている所を駆けつけた魔王軍の方に救助されたもようです」
そうですか、日曜日と言う事もあり現金はあまりなかったと情報が入っておりますが、実際にはどうだったんですか?
「はい、日曜日と言う事もあり現金はあまり無かったみたいですね、ただ記念硬貨などを含めて200万相当の被害が出た模様です」
なるほど、それで魔王軍の方に何か情報は聞けましたか?
「はい、今担当の方に話が聞けるという事で話を伺いたいと思います
現在犯人の逃亡ルート等に目星とかは付いてるんでしょうか?」
「うっさいぼけぇ、そんなん言ったら犯人にばれるだろうが
おい、犯人私が休日出勤してる時にこんなしでかして明日からゆっくり寝れると思うなよ? この喧嘩かったるからなぁ、こん〇んカ
『ただいま、お見苦しい所をお見せして大変申し訳ありません』
えー、ただいま不適切な発現がございました、大変申し訳ありませんでした
それでは、時間の方がきましたのでまた来週お会いできたらと思います
夜に姉がテレビを見ていた、ちょっと脇から覗いてみるとどうやら今日のニュースを見ていたみたいだ
やはり北部軍総司令の立場としてはこういったニュースは欠かさずチェックしているのかと思うと流石だなと思ってしまう。
「姉さん、明日もあるんだから仕事もほどほどにして早く寝たほうがいいよ
僕はそろそろねるよ、じゃあ姉さんおやすみ」
「ああ、ヨシキおやすみ」
まだ難しい顔をしているな、やはり自分の管轄地で起きた事件だからよほど気になっているのか
まあ、僕にはわからない責任の重さっていう奴があるんだろう、とりあえず明日も早いしそろそろ寝るかな
「総長、今週もよろしくお願いします」
「おう、気合いれていけよ」
昨日の件はどうやら自分の中でケリをつけたのかな
姉さんは基本的に外で眠そうな顔をしない、気合と根性でなんとなると言っていた
まあ、会議とかデスクワークとかは別らしいが
「「アカメさん、おはざあす」」
「月曜日からそんなテンションで魔王軍がつとまんのか、お前ら」
「「「おあざっす」」」」
「おう、しっかり根性入れて行けよ 舐められたら魔王軍おしまいだからな」
「「「あっす」」」
いつも通りの光景だなと思っていたら
「ヨシキ君おはよう、アカメちゃんに見とれてどうしたの?姉弟はだめよ?」
「魔王様おはようございます、朝からとんでもない発現しますね
肝に命じておきますよ」
朝っぱらかすごい発現をするな、姉さんは言葉遣いはともかく外見は美人といっていいレベルだからな
まあ、魔王城トップ10にははいるんだろうな、ちなみに魔王様とヨシコさんも入るんだろうな
「私ならいいわよ?」
「げほっげほっ、朝から本当にとんでも発現しますね」
「私ならいいのよ」
「大切な事過ぎて二回所か一回も言わないでください、ここぞの時だけでお願います」
そんな他愛の無い会話をしていると姉が戻ってきた
「おう、ミユキ今日は顔が赤いけど風邪か?無理したらだめだぜ」
「ううん、大丈夫よ 素敵な人が私の事意識しているような気がしただけ」
「そうか、ならいいんだけどよ」
どっちの発現もよくは無いと思うよ、ガチで
「と、とりあえず早くいかないと遅刻するから急ぎましょう」
「まだそんな時間でもないけど、まあいくか」
「そうね、新しい出会いがまってるかもしれないからいきましょう」
そういって僕たちは魔王城に向かった
「今週の担当者、前にでろ」
今週こそ斎藤さんか、コンプレッサーとかなんの冗談だよ
「うっす、紺碧の川口いかせてもらいます世露死苦」
「「世露死苦」」
川口だけだったらもっと早かっただろう、なんで紺碧とかつけたんだよ
「今週も、やっぱ自分バリバリでオニ行きしていくんで
ついてこれない奴は武血義流んで、死ぬ気でついてこい世露死苦」
「「世露死苦」」
ああ、この人この前のトキコウの時、武血義理の刺繍してた人だ
集会になるとみんな化粧が濃くなるからわからなかったな
「じゃあ、今日の唱和逝かせてもらうんで世露死苦」
「「世露死苦」」
「世露死苦世露死苦世露死苦」
「「世露死苦世露死苦世露死苦」」
「世露死苦世露死苦世露死苦世露死苦世露死苦世露死苦」
「「世露死苦世露死苦世露死苦世露死苦世露死苦世露死苦」」
「死んでも負けんな世露死苦」
「「死んでも負けんな世露死苦」」
なんか新しいパターンだな、ひとつっていらなかったのか
「それじゃあ、総長からあるんで気合入れて聞くように世露死苦」
「「世露死苦」」
姉さんが立ち上がり周りをみた
「お前ら気合はいってんのか」
「「バリバリっす」」
「声がちいせぇ」
「「「「バリバリっす」」」
「聞こえねぇぞ、誰もいねぇのか」
「「「「「バリバリっす」」」」
「どう考えても聞こえてるよね」
ヨシコさんが横で笑ってる、たまにツボがわからない時がある
「昨日夜ワールドTVを見ていたんだ、今週すげぇ物をみちまったよ
お前らみたか」
「「「「「バリバリっす」」」」
「どっちなんだろうね」
このツボはなんとなくわかる
「昨日の銀行強盗のニュースをみて姉さん考えこんでいましたから」
「いや、それは気のせい」
なぜかヨシコさんが即答した
「日曜なのに夜更かしみてっか」
え?
「「「「バリバリっす」」」」
は?
「ほらね」
そう言って俺の方を向いて笑ってる
笑われてるよ、俺が!
「じゃあ、わかってんなお前ら!!!」
「「「「バリバリっす」」」」
「シロキに恥かかすんじゃねぇぞ」
「「「「バリバリっす」」」」
「おう、じゃあ準備できた奴から行ってこいや」
「「「「バリバリっす」」」」
「わかってる人いるのかよ、これ」
ヨシコさんがいるわけないじゃんって笑ってるよ、早くしないとトンデモない所に行く奴がいそうだから聞いてくるか、中央社がニュースになったら面倒だしな
「総司令、日曜なのに夜更かしってなんですか?」
朝礼が終わり司令室に入るなり聞いて見ることにした。
「ヨシキしらないのか?悪魔デラックスさんと、神村っていう不動産王がやってる番組なんだけど」
まじでー?みたいな顔してるけど知らないよ
「勉強不足ですいません、知りません」
「そうか、この二人が47世界に置けるあらゆる事に少しだけ首っ突っ込んだり、金つっこんだりする番組なんだけどよ、来週の話題がこのシロキらしいんだ
悪魔デラックスさんが来てくれるのに汚かったら申し訳ないだろ、だから環境整備にいかせようと思ったのさ」
「えーと?つまり?」
「悪魔デラックスさんが来てくれるなんてうまく行けばあえるかもしれないな、めっちゃワクワクしてきたぞ」
そういって悪魔デラックスの生き様と神村の金の汚さについて俺に30分ほどレクチャーしてくれた。
「みなさん、こういう事です」
そういうと会議室にいる人達が颯爽と準備を開始した
やはり爆笑しているヨシコさんは除いてだが
「まあ、アカメちゃんらしいよね、みんな何処に殴り込みに行くだとか、めっちゃ忙しそうにしてたよ」
そういって笑ってる
この会議室では先程まで総長報告会といった会議が開かれていた
たまにどうしていいかわからない事を言い出す為に俺が内容を聞いてここでみなさんに伝えるという関係だ
ちなみにこの会議がなかった時は間違えると三日は姉さんの機嫌が悪くなるために難儀をしたらしい
そしてこの役割を俺がこなす事で魔王城での立場が築かれていったといっても過言ではない
「ニュースを見てるとおもったら次の番組見るためにたまたまついてただけとは思わなかった」
「ヨシキ君もまだまだだね、私なんかすぐわかったよ」
そういうと目の広角をつりあげた
「アカメちゃんは興奮して寝れなかった時は気合と根性で目を開けてるから微妙に角度が違うのさ
そして日曜日に寝る直前に興奮するってなるとあの番組しかないのさ」
どうよ、みたいな顔されてるけど姉のそんな事まできにしてる弟はいないという事は理解してほしいものだ
ちなみに環境整備をしてる時に、たまたま姉さんがゴミ掃除と称してぶっ飛ばした奴の中に銀行強盗がいたとか
あ、それと来週行きますって言った時すでに収録はおわっていたみたいだったが姉さんは気付かなかったようだ。