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武器

蓮はおじいさん(神)に異世界へ送ってもらう前に少し説明を受けた。

蓮が転生する世界は<レフォテ>という名前だと言うことや、魔法が存在すること、奴隷制度や身分差別があること。

それをしっかり聞いた蓮は何も言わずに頷いた。




「説明はこれくらいじゃが、何か質問はあるかの?」

「特に無いよ。・・・早く転生させてくれ!!!」




もう我慢出来ないと、蓮の好奇心が声として爆散した。

その声を間近で聞いてしまったおじいさんは耳を痛めたようで、耳を押さえている。




「・・・いきなりは、やめてくれ。」

「それじゃあ早く転生させてください。」



全く反省していない蓮を見て、おじいさんはやれやれと思いながら目を閉じた。

その姿を見た蓮はその場の空気を読み、転生したい気持ちを落ち着かせた。



「・・・・・・・。」

「・・・・・・。」




蓮が大きな声を出していた場所とは全く違う場所に思えるくらい静まりかえっている。

今のこの状況を見れば誰だって一目で二人が集中している事が分かるだろう。

蓮が集中する必要があるかは分からないが。




「っ・・・・くっ・・!」

「・・・・・・!」




おじいさんは少し苦しそうになったと思ったら、いきなり目を見開き、蓮を見た。

見られた瞬間、蓮の体が光の粉に覆われていく。




(何だか眠くなってきた・・・・。)



蓮の体が光の粉に包まれ周りから見えなくなると、蓮の意識がどんどん遠くなり、終いには失った。




「申し訳ない事をしたな蓮。第二の人生を謳歌してくれ・・・。」



おじいさんは消えてゆく光の粉と蓮の体を見ながら、静かに呟いた。













ここは普通だったら誰も入らないような暗い暗い森の奥。

そこの少し怖い雰囲気を醸し出す祠に光の粉が集まりだした。




それはさらに集まっていき、人間のような形になったとたんに光が薄れていき、本物の人間になった。

人物の名前は言うまでもないが、夏川蓮という。




(・・・・意識がまだ朦朧とするな・・。)



蓮は自分が立っていることは分かるが、まだ意識が戻ったばかりのため何もかもがぼやけて見えている。

そのため周りを確認出来ず、不安と期待が混ざった気持ちになっていた。



(お、意識が完全に戻ってきた・・・!)



蓮は周りを見て驚愕した。両側には悪魔のような像、入り口と思われる場所から見える外の景色は木しか無いように思える。




(・・・・変な場所だな。まぁ、いいか。外に出てみよう。)




外の出てみても、中から見た景色を横に並べたような森が広がっていた。

木々の隙間から見えるのも木。その隙間からも木。

しかもうす暗い。この場所が森の奥深くにあることを蓮はすぐに悟った。




(まずは寝る場所だよな・・・・・ん?何かポケットに入ってるな。)



何かが入っている事に気づいた蓮は、ポケットに手を突っ込んだ。

そこに入っていたのは携帯電話だった。



(そうかずっと持ちっぱだったな。充電は・・・満タン?何故だ?)



車にはねられる少し前に見たときはあと半分くらいだったのに、何故満タンなのか。

蓮はあのおじいさんが、メールを送ったついでに携帯を充電する力も一緒に送ったと言っていた事を思い出した。




(あのおじいさん何がしたいんだって思ったけど、こういう事か。)



蓮はそのメールを見ておじいさんのこの行動の理由を悟った。

メールには、おじいさんが蓮に送った力の内容と、電話番号、そして言葉が書かれていた。



「君がこのメールを見る時にはもう異世界だろう。転生した場所については謝るが言い訳させてもらうと、人に絶対バレない場所はそこしか無かったんだ。分かってくれ。 ええと、君に送った力の説明をしよう。力の名前は、<視る力>という名前でな。相手の能力、分かりやすく言うとステータスじゃ。それを見れるぞい。勿論自分のも見れるぞ。 力の説明は終わりじゃ。分からなかったら電話してこい。000-0000-0000じゃ。 そうじゃ武器や物体のステータスも見れるんだったな。試しに電話を見るといい。 ちなみにその電話番号は一回限りじゃ。それじゃあ頑張れ!」




(なるほど。よく分かった。おじいさんにしては分かりやすい。)




蓮はメールに書かれていた事を試すためにステータスを見ることにした。

まずは自分のから。ってどうすれば見れるんだ?

蓮はひとまず自分の手を見ながら集中した。

すると頭の中に文字が浮かび上がった。



  夏川 蓮   LV1  種族ヒューマン


  HP 500

  MP 3400


  すばやさ 50

  ちから 20

  みのまもり 20

  こううん 25065


  <スキル> 視る力 あらゆる物の説明を見れる ※説明を見たい物を見て集中すると見れる。




(幸運高っ!目立たないけど地味に魔力も高いし。)



蓮はちからや、すばやさと比べ幸運が高い事を嬉しいと思ってもいたが、実際良く分からないでいた。

他の人がどれくらいなのかを知らないと基準がなく、比べられない。

そのためにも早く街へ行かなければ。



(そうだ、電話も見ておくか。)



電話も見れるか試すために電話を出し、電話に集中した。

すると頭の中に能力が浮かび出た。



名称 夏川蓮契約中携帯電話  種類 魔法武器


番号の組み合わせでいろいろ起こせる。

組み合わせは一桁から九桁まで。


契約者のレベルに依存して、どんどん使用桁数が増える。


<ボタンの割り振り>


1 回復魔法

2 身体強化

3 火魔法

4 水魔法

5 風魔法

6 土魔法

7 光魔法

8 闇魔法

9    (契約者のレベルが50になると解放)

* 守備型 (合成する事で力を使用可能)

0 攻撃型 (合成する事で力を使用可能)

# 対象指定 (合成する事で力を使用可能)


この組み合わせで技を使う。

ちなみに、同じ数を九桁繰り返すと、この世で最強レベルの効果になる。



(例) 1 回復魔法を九桁繰り返す 111111111 死んでから五分以内の生き物を蘇生できる。




(・・・・。TUEEEEEEEEEEEEE!!)




蓮は電話最強だとその瞬間思った。





次回、街探します。


  


  


















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