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3.

 「きゃ~、もう許して、お願いだから着いてこないでぇ~」

理奈は、必死で逃げていた。

「理奈! どうして逃げてるんだい? 折角、男子にモテモテになったというのに」

「何、言ってんの! 確かにモテるのは悪い気はしないけど……こんなに大勢に来られるなんて異常だよぅ~」

理奈は、悲鳴にも近い声で言った。

「そんな事言って、ははぁ~ん、理奈! 恥ずかしがってるんだな」

「だから~、ちが~う」 理奈が、このような状況になってしまったのは少し前にさかのぼる。


 理奈のスカートが捲れた瞬間シマパンの

「フェロモン大放出~」の発言により、理奈のシマパンを見た男の人達が 理奈へと近寄って来た。 そして、男の人達が

「君、可愛いねぇ~! 僕と付き合って下さい」 と、理奈は声をかけられた。理奈は、声をかけられ最初は戸惑ったが、男の人の理奈を見る目が変だという事に気付き、

「ごめんなさい、急いでますから」

と、言ってその場をさろうとした。

しかし、男の人達は、

「君は、僕にふさわしい人なんだ。君が付き合ってくれるまで逃がさないよ」

と、理奈を追いかけてきた。

「ちょ、ちょっと~、マジあり得ないからぁ~、着いて来ないでよ~」

と、理奈は、走って逃げる。しかし、男の人達は、理奈の言葉に聞く耳を持たず走って逃げる理奈を追いかける。

「いやぁ~、来ないでぇ~、ちょっとあんた、さっきの何よ」

と、シマパンに問いかけた。

「さっきのって、あ~、フェロモン大放出の事かい。理奈説明して欲しいのかい」

「当たり前でしょ! 訳分かんないまま追いかけられてんのよ」

「仕方ないなぁ~、フェロモン大放出は、理奈が持っている色気を全面的に放出させて周りにいた異性をメロメロにさせる事が出来るんだよ! 素晴らしいだろ」

「何よそれぇ~、何処が素晴らしいのよ~、あり得ないぃ~」

「理奈、ちなみにだけどこの効果は、一日中続くからな」

「うそ……でしょ」

「マジだよ。ほら、理奈来たよ。理奈の色気でメロメロにしてやりなよ」 「えっ、まだ、追いかけてきてんの~」

理奈は、後ろを振り返ると、最初より追いかけてくる人数が増えてる事に気付いた。

「きゃ~、人増えてるしぃ~、何か、小学生や、おじいさんまでいるよぅ~、助けてぇ~」

「よかったよかった、理奈が楽しそうで!」

「楽しんでなんかないわよぅ~」

「そうかい? 楽しんでるように見えるけど」

理奈は、息を切らしながら家まで走った。途中、追いかけてくる連中をまこうと狭い路地を抜けながら

「はぁ、はぁ、やっと家に着いたぁ~、全く今日は全然ツイてない日だったよぅ~」

理奈は、急いで家の中に入り階段を駆け上り自分の部屋へと入った。

部屋に入った理奈は、ベッドに座り枕を抱き抱えながら

「私、今日知らない人達パンツみられたんだよね……もうお嫁には行けないよぅ~。私、このまま彼氏なんて出来ないままお婆ちゃんになるのかなぁ~」

「理奈、何言ってんだい。この先、パンツ見られてしまう事なんか多々あるかもしれないんだ。たかが一回見られただけで落ち込んでどうする。気にするなよ」

「あんたみたいなパンツに女の子の気持ちなんか分かんないわよ」

「勿体無いな。モテモテになるというのに」

「あんな追いかけ回されるなんて嫌よ。もういい! ほっといて!」

「いや、しかしだな、理奈」

「もう、うるさい! ほっといてって言ってるでしょ」

「おい、理奈何をするんだ」

理奈は、スカートの中に手を入れシマパンを脱いだ。

「理奈、何で僕を脱いだんだ! 穿き直してくれよ」

「嫌よ。朝からあんたを穿いてたのよ。脱いだっていいじゃない」

「ダメだよ。穿き直してくれよ」

「い~や、もう不潔だし……そうだ」

理奈は、脱いだシマパンを持って洗面所に行き、シマパンを洗濯機の中に投げ入れた。

「理奈……さん?これはもしかして……」

「察しがいいわね。今からあんたを洗ってやるわぁ~!」

「ま、待ってくれよ~、理奈」

「ダメ~」

理奈は、シマパンの上に洗剤をまき、洗濯機のスイッチを押した。

「理奈の意地悪ぅ~、あ~、目が回るよぅ~」

「あんたの何処に目があんのよ。あ~、下がスースーする……違うの穿こっと」

理奈は、再び部屋に戻り、タンスの中からパンツを取り出し穿いた。

三十分後、シマパンを洗い終え、シマパンを自分の部屋に干す。

吊るされたシマパンは、 「理奈、酷いじゃないか、目が回って大変だったんだからな。しかも、吊るしてるし」

「知らないわよ。あんたは、パンツなんだから洗われて当然でしょ。洗わないままずっとあんたを穿いておけないもの。ま、確かにあんたは、悪気があってしたんじゃないのは分かるけど……もう、勝手にあんな事しないって約束してくれるなら明日また、あんたを穿くわ」

「分かったよ。勝手にフェロモン放出させたりなんかはしないよ」

「よろしい! じゃ、明日の朝までには乾くと思うから明日までそうしててね」

「つ、吊るされたままですかぁ」


 次の日の朝、いつものように母親に起こされた理奈は、シマパンを手に取りシマパンを穿いた。 「やっぱ、あんたって穿き心地いいんだよね! すごいフィットしてて」 「そうだろう。着心地は最高だろう」

「そんな事より、昨日の約束は守ってよね」

「あ~、分かってるよ。ただ、理奈忘れてないか? まだ、フェロモンの効果は続いてるんだぞ」 「えっ……な、何で?」 「昨日、言ってただろ。一日効果は続くって」

「てことは……昨日の放課後からだから……今日の放課後までって事?」 「そうだな」

「そ、そんなぁ~、ありえな~い」

理奈は、学校に登校する間、全速力で走った。

理奈の走ったすぐ後を男子が追いかけてくる。

「いやぁ~、今日も、人数増えてるよぅ~、どうしてぇ~」

「理奈、お前が全速力で走ってるからだよ! その都度俺がスカートからチラチラ出てるぞ。それを見て男子がメロリンキュンになってるな」

「うっそ~、信じらんな~い」

理奈は、必死で走って学校の校門をくぐった。その時、ドンっと誰かにぶつかって転んだ。転んだ時にスカートが捲れた上がり、シマパン丸見えになってしまった。

理奈は、すぐスカートを戻し、ぶつかってしまった相手に

「すいません。急いでたんで、前見てなかったです。大丈夫ですか?」

と、ぶつかってしまった相手を見た。そこには、理奈の片想いの相手有馬先輩がいた。

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