6/6
6話 憎しみの、ルタ
結界ずくめの魔力を込めた紙ヒコーキを放課後の校庭でつくったんだ。
この思いを綴った書簡であるとバレないように。
キミとふたりで過ごした、あの街角へ。
密かに飛んでいけよ。祈りを込めて。
うまく飛んで行ってくれよ。見つかることなく。
キミの匂いを感知したら、ダンスドールになって踊り出すから。
社交界のダンスパーティーにずっとキミは憧れていたね。
とびきりのダンスホールまで案内するよ。
稼いだ財は王様にほとんど巻き上げられたけど、ボクだって有事のための、へそくりぐらい確保しているさ。きっとキミが気に入ってくれると信じて。
王様の監視の目を盗んで、会いに行くから。
きっと行くから。
こんな青臭い制服じゃなくて、とびきりいかしたタキシードを用意したから。
王命なんか、くそくらえ! だよ。
幼少時に親を亡くして街の教会に拾われた。
キミとふたり幸せだった。
せっかく、たのしい日々だったのに。




