新生活
目の前にはベッドに仰向けになっている真っ白な女の人が、その今にも触ってしまったら壊れて、崩れてしまいそうな綺麗な肌に触れるとくすぐったいのか、目の前の女の人は少し頬を赤らめ目を細める。
「大丈夫?」
私なりに優しく女の人に話しかけると、女の人 は恥ずかしそうに、「大丈夫だよ」と返事をす る。それが愛おしかった、守ってあげたくなっ た。我慢できずに、目の前の女の人を抱きしめ てしまう。体の中の感情がぐちゃぐちゃになっ て、苦しくて、その時自覚してしまった。
あぁ、私はこの人に依存してしまったんだ。
だからもう、私はこの人から離れられない。
離したくない。
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今日からそこそこ良い大学に入学し、親からは 寮での生活が認められ、今はその荷物整理中で ある。スーツケースに荷物を詰めて、車にある 程度の荷物を乗せてもらい、お母さんと家を出 発する。家から大学までは軽く30分くらい で、その間に親と軽い会話を交わして、道中コ ンビニに寄っておにぎりを買ってもらい、車の中で食べる。ちょうど30分経った頃、大学の寮の目の前まで到着して、車から降りる。
「送ってくれてありがとう、お母さん。」
「大丈夫? 忘れ物があったりしたら直ぐに言っ てね? わかった?」
「はいはい」
お母さんからの相変わらずむず痒い心配セリフ を軽くあしらい、荷物を車から降ろして、自分 のこれから住む寮の部屋まで歩く。所々に私と 同じくスーツケースを持って歩いている人を見 かけたり、桜があったり、たまに勧誘のポスタ 一が貼ってあったり、不安と緊張と同時に込み 上げてくるこれからの生活への楽しみが、私の 心を異様なまでに踊らせる。
寮の部屋の前まで到着し、事前に大学側から貰 っている鍵を使いドアを開ける。玄関は思いの ほか綺麗で、当たり前だが靴も置かれていな い。リビングに移動するとテレビとソファが置 かれていて、キッチンや風呂場が見える位置に あった。私が住む寮は新しい寮ってこともあ り、全部が綺麗でなんなら個室もある。カーテ ンで上手く見えなかったけど、よくよく見たら 廊下がある。廊下に入ると個室らしきものが2 つ用意されている。各部屋を開けると全く同じ 構造と広さで、特にこれといった不便さは無さそうに見えた。そこからは風呂場やキッチン、テレビ等を少し見て、暇を潰した。
寮に来てから2時間、玄関のチャイムが部屋に 鳴り響く。そういえばここは2人用だったのを 思い出し、どんな人なんだろうかと少し緊張し ながら玄関に向かう。ここの寮は男女別々とか は無いので男と一緒になるかもしれないが、そ れはその時対処すればいいと思いながらドアノ ブに手をかける。ドアを開けると私は語彙力を 失うと同時に目を疑った。目の前には真っ白と しか言いようがないほど真っ白なお姉さん? 女 の子?がいた。私よりも身長が高く、それでも 顔には幼さが残っているような、さらに目を引 くのが、肌や髪の毛やまつ毛が白色だった。私がその女の人に目を奪われて固まっている と、女の人が眠そうに話しだす。
「……」
聞き取れなかった、口はたしかに動いてて喋っ ていたはずなのに、何も聞き取れなかった。
「えっと・・・・・・もう1回いいですか?」
「おはようございます・・・・・・」
今度はちゃんと聞き取れた、かなり眠そうな声 だった。
リビングまで案内し、部屋を全部紹介ひたあと 私達はリビングにあるソファに一緒に座った。 軽く話した後私が最初に自己紹介をする事にな った。
「朝比奈緋織です。好きな食べ物は桃で、好き な物はぬいぐるみや歌を聞くこと。嫌いな事や 物は、キノコだったり動くこと。かな。」
目の前にいる女の人は眠そうに拍手して少し間 を置いたあと、あくび混じりに自己紹介をし始 めた。
「花札芽衣だよ。好きな事は寝たり、ゴロゴロ すること。嫌いな事は動くこと。よく親からは なまけものって言われてる………よろしく。」
そうやってお互い軽く自己紹介をして、そのあ とは部屋決めをして、お互い荷物を片付けて、 掃除をして、二人で夜が来るまでひたすらテレ ビを見た。
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夜8時くらい、外は暗くなり、数人のバイト帰 りか、学校帰りの学生の声が少し響いている。 私はソファに座りながらダラダラとテレビを見 ながら、お腹に抱きついてテレビを見ている花 札さんの綺麗に整えられた白髪の髪をずっと撫 でている。別に仲良くなった訳ではない、私が テレビを見ていたら突然お腹に抱きついてき て、かれこれこれが1時間くらい続いてるわけ で。たまに喰ったりするのが猫みたいで可愛い とは思ったものの、それを初対面の人に言うの はキモイと判断して自分の心の中にとどめてお いた。
少し経った頃、花札さんがお腹に顔を埋めなが らお願いをしてくる。
「お腹減った、晩御飯作って。」
「私もお腹減った、けど作るのめんどくさい。」
私は花札さんのお願いを「めんどくさい」とい う理由で断る。すると何を思ったのか更に顔を 近づけてお願いをしてくる。猫のようで、所々 なまけものの様な所もあって不思議な人だ。
「お願い~」
「はぁ、しかないなぁ。」
「ありがとう~」
その後は私の中でいちばん簡単な厚焼き玉子を 作った。以上。これ以外は作ってない、めんど くさかったから。それでも花札さんは満足して くれた。
「美味しい~。」
そう言いながらしれっと私の分まで食べてしま う花札さんを見て、私は少し嬉しかったと同時 に、これから始まる新しい生活が少し楽しみに なった。
この「なまけものと面倒くさがり屋が堕落生活をする話」は、カクヨムで投稿しているものを小説になろうにそのままコピペしたものになります。元々小説になろうに投稿しようとしてたのですか、ログインに手こずって遅れました。今はほぼカクヨムがメインになってます。




