14:貴族と平民
14話 貴族と平民
「おい!平民!なんで貴様がミイナ様を呼び捨てなんだ!このクラスにいるだけでも汚名なのに、、、この雑草が」
「君たち!やめてくれ。ロイ君はちゃんと実力で入っているし、平民とか関係ないだろ!」
「ミイナ!いいんだ。」
その時俺はロイ・スタンフォードとしてではなく佐々木遊夜として聞いていたのかもしれない、、
そんな中、先生が入ってきてHRが始まった。
先生の名はゴードン・ルミネシア
有名な平民嫌いの先生らしい、、
「では、まず教科書をみんなに渡すから回してくれ。教科書をもらった人から今日は解散だ。」
と伝え立ち去っていった。
みんなに教科書が渡る中、俺のとこに教科書が届くことはなかった、、、
「まあそんなことだろうとは思ったけどね」
「みんな!ちょっと待ってくれ!ロイ君の教科書がないんだ。誰か複数持ってないか。」
ミイナがみんなに聞いたが誰も名乗り出るものはいなかった、、
「いいんだ、ミイナ。俺は大丈夫だから、、、
ちょっと経てば落ち着くって!」
俺は無理して笑っていた、、、
ミイナ視点
そんなロイ君の笑顔が嘘だとその時の私は気づけなかった、、、
今、思うとその時に気づいていればこんなことになっていなかったはずなのに、、
それからもロイ君へのいじめ、差別は続いた。それを私も王族ということや用事などでなかなか助けることが出来なかった。。
そんな時、ロイ君と一緒にいたのはアミール・クロニクルだった。
クラスはDだったが彼女の魔法は綺麗でなんて精錬されたものかと王族の私が見てもわかった。。
そんな彼女がロイ君の勇逸の支えだったのかもしれない。。
入学から1ヶ月が経った
ロイ君へのいじめ、差別はさらにエスカレートしていき、授業は受けられず食事もまともに取れない。
あげくの果てには複数人からの暴力などを受けていた。さすがにこれはやりすぎと思った私は皆に言った。
「もういい加減、やめないか!ロイ君のなにがそんなに気に入らないのだ。
みんなこの学校の仲間じゃないか!」
「お言葉ですが、王女様。気に入らないのです。平民風情が俺たち貴族と同じ空気を吸っていることが耐えられないぐらいに」
「「「そーだ!そーだ!!」」
「そんなことが通じると思っているのか!
いい加減やめろと言ってるんだ」
「うるさいな、、、ん。いいこと思いついた。おい、、、」
ミイナの周りにはいじめ集団の男達が囲んでいた。
「なんだ。貴様ら。やるというのか。」
「いやいや。王女様とやりあったら勝てないですよ、、なので力を使わせてもらいます。。」
その瞬間、ミイナの意識はなくなっていた、、、
「さぁ。ロイ・スタンフォードよ。仕上げだ、、、」