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恋愛学園  作者: ほしのりな
第一章 学園生活の日々
4/15

新たな出会い

あれからどれくらい経ったのか覚えていない、目が覚めると私のベットの、

掛け布団の上に両手を交差させ眠るかのんさんの姿。


「いっ痛い」


起き上がろうと、腰を起こすと少し背中に痛みが走る。

ここは、私の部屋?さっきの記憶私の幼い時の記憶?それとも夢?

幼少の頃の記憶が私には無く、母親もなぜか教えてくれず未知のまま。


「んっんんっ菜月さん!目を覚ましましたですか!」


かのんさんも目を覚まし目を丸くして飛び起きた。


「あれからどれくらいこうして寝ていたの?木が倒れて」


「覚えているですか?よかったです。一週間程眠って居たです。あの菜月さんをかばわれて、怪我をされた湧麻君」


私は、びっくりした。


「湧麻君?どっどう言う事?」


何かが覆い被さる記憶迄は残っていた。

あの時顔が見えず犬の声と、スライディングする擦る音が耳に残り。


その後、頭を強く打ち右足を骨折し学園の病院に入院し、

でも、本人の希望で学園の病院に来て欲しくないと、

近くに居た涼君が湧麻君を連れて行き詳しい事は理久君から聞いたみたいだけど。

私が、お見舞いに行けないのは湧麻君を置いて先にみんなの所に戻って怒って居るから?


「あっすいません私そろそろ食事作りますね」


かのんさんは、伝える事を伝えてくれて部屋を出た。


一つおかしな疑問に繋がる様な出来事を伝えて来た。

あれだけ酷い地震が起きたにも関わらず揺れたのは、

この学園の敷地内だけだと言う事ゲームの世界とは言っても何かある気がしてならない。


私はスマフォにハーモニカを落とした倉橋佑弥と言う男性から、明日の昼頃裏庭で会えませんか?

と連絡が届いていたので返事を返し、

私は、用を済ませ直ぐに寝た。


翌朝待ち合わせ迄時間があるので、

ぬいぐるみを埋めて無かった事を

思い出し着替えてすぐに向かった。


裏庭に着くと、早朝にも関わらず何人かの生徒が集まり。


「あの人ここ最近よく見かけるね、落とし穴でも作るとか?」


「まさか子供じゃあるまいし何言ってるの」


ぬいぐるみが埋めてあった辺りに、男性が座っていてスコップでモグラの巣の様に、

でこぼこになっている。

もしかしたらと思い男性の方に近づく。


身長百五十六センチ位で白いフードが付いた青い服に白いズボン、黒の帽子をかぶり茶色いサングラスを掛けた。

少し怪しい感じ。近くで様子を見ていた女性二人は居なくなり、周りに誰も居なくなり、

そのタイミングで近づく決心がつく。


「あのぉー」


はっと土をしゃがみながら掘るのを止めこっちを見る不審な男性お互い目線が合い。


「突然ごめんね、これっもしかしてあなたのですか?」


っとくまのぬいぐるみを男性の方に向けて見せる、男性が急に立ち上がり。

ガッ

っと私が持っていたくまを男性が両手で奪い。


「あはっ、くっくまごろう!」


目を輝かせてくまのぬいぐるみを見て喜ぶ男性が?


「?これ似てるけど違うかも」


一瞬にして空気が(へこ)みモードに変わりくまのぬいぐるみを私の方に向け渡そうとした。

私はこの男性がぬいぐるみ探して居た事に確信が持て、話を続けた。


「もしかして耳破れて取れていたから?私が耳を縫って直したけど」


「縫ッ縫ってくれたの?うわぁーありがとう!」


男性にぬいぐるみを手渡し、ぎゅうぎゅう、すりすり顔にくまを押しつけ喜ぶ。


「なぁ!ぬいぐるみなんて好きなやつより俺達と遊ぼうぜ」


不良みたいな二人組に、近寄られくまを持った男性は私の後ろに隠れた。


「ちょーぉ情けねぇー」


私の右手首を不良の一人に掴まれ、もの凄く恐怖な感情が沸き上がる。


「おいっ一緒に行こうぜ!」


「はっ離して下さい!」


とっさに手を振り払おうともがくが強く握られて居て振りほどけない。


ドンッ


不良の真後ろに帽子と茶色いサングラスを駆けた身長百六十八位の

別の男性が現れ不良の男性に思いっきり体当たりし二人が倒れると、

その隙を突いてか、私と後ろに隠れて居る男性の手を掴み走る。


「てめぇー待ちやがれ!」


「あはっ、ゆうや来てくれたの?怖かっ」


バシッ、ドカッツ

もの凄い音と共に、私とくまを持つ男性の手が離れ、ゆうやと言う

男性が不良の一人からボンッと押され近くの木に強く頭をぶつけ倒れ込んだ。


「こいつ弱っもう少しマシな奴だと思ったのに相手しててもつまんねぇー行こうぜ」


そのまま不良は立ち去り、ぬいぐるみを持った男性がゆうやと言う男性に駆け寄る。

私は恐怖で立ちすくみ何も言えずに居た。


「ねぇ、ゆうや!起きて、ゆうや」


学園の制服姿に茶色のサングラス。帽子は近くに落ちゆうやと言う方を上下に揺する。


「んんっおっ重い」


くまのぬいぐるみを持って居た男性は無理矢理ゆうや君を起こそうと持ち上げ始め。

私は見て居ると佑弥と言う人が目を覚ました。


「はっ(はる)()!あの二人組は?痛っつ」


右手でぶつけた頭をゆうや君が撫でて顔を歪めて居る。


「うわああああん!ゆうやこんな事になってごめんねっぼっ僕怖くて」


ゆうや君に春紀君が抱きつき顔をゆうやと言う人の胸の辺りに埋め私と目が合う。


「!?」


一瞬何処かで会った事がある様な何となく懐かしい感じがよぎった。

向こうもどことなく様子がおかしく思え、ゆうやと言う男性のあの驚き方、

少し様子がおかしくも見えなくも無く。春紀君がピクッと顔を上げ。

春紀君は持っていた茶色いくまを突き出し


「この女性はね!ぬいぐるみを見つけて直してくれた恩人さん

僕は水橋(みずはし)(はる)()、こっちは倉橋(くらはし)(ゆう)()


「私は瀬戸菜月ですこちらこそ宜しく」


佑弥君が少し反応し、ながらも眉間にしわを寄せ目を閉じ痛そうにしていたので近づき、

右側に回り佑弥君の押さえていた手をどけ上から覗き込み見る

少しだけ膨らみたんこぶができていた。


「いっつ」


立ち上がろうと腰を上げると、腰を打ったのか腰の辺りをさする佑弥君。


「うわぁーん僕のせいで佑弥がぁー僕医務室の先生連れてくる」


春紀君は泣き叫びながら学園の方に走って行き、取り残され二人きりに。


「僕とまっ前に何処かで会った事・・・・・・」


こっちを見ながら佑弥君が小さな声で何かを言いかけたと同時に。


「どっどうかされましたか?」


声がする方を見ると以前中央の館の二階の廊下で出会った事がある小さな女の子と

手を繋ぎ歩く男性が近づく。割っても居ないガラスの犯人に

された方だと脳裏によぎるが気のせいか涼君にも似ていた。


「ちょっと怪我をして」


「僕でよければ医務室に連れて行きます」


「お願い出来ますか?」


私がお願いすると佑弥君の正面に向き合い、

佑弥君を両手で抱き抱え小さな女の子は、男性のズボンの裾を掴み歩く。


「あっあのぉーもしかしてですがあなたは涼君ですか?」


男性は、一瞬驚いた表情を浮かべながらビクッとしたけど。


「いっいえっひっ人違いだと思います。でっでは医務室に連れて行きますので」


男性は佑弥君と学園の方に歩いて行った。

涼君にそっくりで見間違え、

かなり動揺されてしまったけど。

そういえばさっきの佑弥君はハーモニカ落とした人と同じ名前、

スマフォで名前は一人しか出て来なかったのもあり、予想通り。

お昼過ぎの待ち合わせ時間になっても、現れる事は無く医務室にも姿が無く部屋に戻った。



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