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0.プロローグ

 見上げるほどの巨体は青空を背景に咲き誇る花のように美しい。

 いつだったかに訪れた客人の言葉だ。その時は、確かにこの長く大きな藤色の鰭は花弁に見えるかもしれないと思っただけだったような気がするが、今思えば彼の生来の性格をこれ以上ないほど明確に表した言葉だったように思う。誰も訪れる事のない雪と氷に閉ざされたこの山の頂で、徒に年を重ね力を蓄えた私と偶然にも初めて言葉を交わした少年。次に顔を合わせた時には既に青年となっていたが、あの日のように珍しく晴れ渡った空に私は、不思議とこの場所から彼の成長を追う事となった十数年ほどの年月を思い出していた。

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