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虚史   作者: 田中 平八
時代との邂逅
13/13

逆賊

『1』


鬼ヶ島。

木が欝蒼と生い茂り、地面には日光がほとんど届く事がない。それに加え河川があるわけでもなく、およそまともな人間が住めるような土地柄ではない。


しかし、そこには確かに人の営みがあった。住人達には住みにくい土地という短所が魅力だったのだ。

彼らはまともに生きる事を自らの過ちにより、捨てた人々。鬼畜と蔑まれる人種である。


物語は真治が嗣乃組で当てもない捜査をし始め、蟻の集団に囲まれていた頃にまで話は戻る。



【2】

「隆一御一向」


 奴等いくつも斬撃を与えてもひたすら動き回りやがる。

切断に成功した所であの黒いモヤで代わりをする始末・・・。

どうしたものか。

ここで戦うのは非生産的だ。

そういえばこいつらは初めこそデタラメに戦っていたが、今では明らかに負傷者を狙っている。

幸い俺は大した怪我をしていない。

だから・・・。

「おい、新手だ!」

玄武に言われ、隆一も視認する。

一応みてくれだけで判断すると人間のようだが・・・。

いや違う、あの新手は門番と同じこの地区鬼ヶ島の守護組織の構成員だ。

つまり・・・敵。

ふふふ。あり得ない・・・この状態で。

これでは俺の計画はオシャカだ。

ここで俺は死ぬというのか・・・。こんな、こんな所でぇ。

「ど、どうしてそうなる。お前たちは仲間じゃあ、なかったのか!?」隆一すら狼狽えている現状で更に玄武が騒ぎ立てる。

玄武!俺が考え事をしている時に騒ぎたてやがって!

お前がうろたえた所で事が変わるわけでもないだろうに!


真治は自らの混乱による苛立ちをぶつけるように玄武のほうを見る。

するとそこには確かに玄武でなくても驚く光景があった。

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