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九 伯爵令嬢、おにごっこをする

 みなさん、聞こえますか?

 聖女です。

 魔法で全人類のみなさんに語りかけてます。

 事前に周知した通り、現在魔王と交戦中です。

 プランAで、変更なしです。

 ドラゴンに乗って逃走中。

 ルートは王国、王城ルート。

 女神様の愛の祝福は無事に発動しました。

 カウントは932。

 確認のためすでに説明したことを繰り返します。

 人類側の勝利条件はカウントダウンがゼロになるまで、私が生き残ること。

 残り、およそ19分。

 カウントゼロになる前に私が死んだら、人類滅亡です。

 では、みなさん協力を。


 ドラゴン、もっとはやく飛んで!

 予想より魔王早い。このままじゃあ、カウントゼロになる前に追いつかれる。

 もうちょっと低く。

 地上からの支援攻撃が当たるように。

 そう。

 その調子。

 当たった。

 距離稼げた。

 ありがとう、地上の人。

 ダメージでカウントも下がった。

 あと677。

 あそこ、赤の目印を持っている人を目指して。

 そう、王城内ルートで。




 私は無人の王城を駆ける。

 魔王はこっそりドラゴンから降りたことには騙されず、私のみを追ってくる。

 カウントは225。

 みんなが魔王を攻撃して数字を大幅に減らしてくれていた。

 ぎりぎりいける。

 あと数十秒で、この王城に仕掛けた爆弾が爆発していく。

 そのダメージとカウントダウンが加わればなんとかなる。

 私は氷の乙女の名前を呼ぶ。

 待ち構えていた氷の乙女が、私の名を呼ぶ。

 私達は抱き合う。

 背後から魔王が迫る。

 爆発が始まる。

 頭上の天井が落ちてくる。

 氷の乙女が、女神様の加護を発動させる。

 私は目をつぶる。

 私達の身体を女神の氷が包みこむ。

 目覚めることができたら、私達が魔王に勝利したことを意味する。


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