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宣戦布告

「ふあーあ」


テストも終わり遊び疲れたこともあって気が抜けて変な声が出た。


「おにい気抜きすぎでしょー」

「わりいわりい」


陽菜と100円ショップに行って色々と見てきた。

100均だろうと舐めていたが季節を先取りしたものがたくさん置かれておりいい勉強になった。

陽菜曰く9月になる頃には既にハロウィン関係が出てくるらしい。


「でもおにいの気持ちもちょっとわかるなー。なんていうか刺激が足りないよねー」

「たしかにないな」

「面白そうな投稿ないかなー」

「歩きスマホは良くないぞ」


スマホの画面を上から下にどんどんスワイプしている。

あの速さで文字が読めているのだろうかと思う。


「はっ?」


少し怒気を帯びたような声に驚き陽菜のスマホを覗き込む。

陽菜の画面に写っていたのは三上先生と委員長のアカウント。

同時に投稿したのだろう。内容を確認してみると


(最近勢いが凄いさくらちゃんと夏休みはいっぱいコラボして可愛い写真上げるから待っててね!

こっちはさくらちゃんのアカウントだよ!)


(この度巫女さんとコラボさせて頂きます。まだ私も信じられなくて興奮が止まりません。足を引っ張らないように頑張るのでよろしくお願いします)


2人の投稿の下にお互いのアカウントのリンクが貼られていた。

こんなコラボいつ実現したのか疑問に思い、陽菜は知ってるかと聞こうとしたが、声質から察するに知らなかったのだろう。


「ひ、陽菜?なんていうか教えてくれてたらよかったのにな!」

「違うでしょ」


ですよねー。スマホを真っ二つにしてガラケー仕様にしてしまいそうな勢いだ。


「私に言わなかったってことは、仲間外れにしたいか宣戦布告だと見るべきか。先生も教育者だから後者でしょ」

「なんでそんないきなり………」

「知らないけど絶対に負けない。おにい!」

「はい!」

「おにいはどうなの?」

「どうって……」

「勝負する気あるの?私はおにいと一緒なら勝てると思ってるけど?」

「もちろん負けたくはない。陽菜が可愛いってこと俺が一番よく知ってるからな」

「よし!これで2VS2ね!」


話がとんとん進んでいき、結局対決することに。

陽菜がすかさず指を高速で動かして投稿する。


(もうすぐみんな夏休み!急なんだけど夏休みは私頑張るから皆応援よろしくね!

私と最高の夏の思い出作ろ?♡)


「で?おにい作戦は?」

「丸投げかよ」

「なにかあるんでしょ!」

「まああるけど……名付けて絵日記大作戦だな」


あまりピンと来なかったのか考え込み、結局わからずに


「なに小学生しろって?」

「違うって。絵日記風に写真貼ってその下に文章打ち込むんだ。この夏はまるで陽菜と毎日デートしてるみたいに」

「へー面白そうだけど大丈夫?向こうはかなりのパンチ強いの出して来そうだけど」

「たしかにそうだな。だけどこっちの方が安定するし、なによりいつ見つけても投稿を遡れば追体験出来るから最終的にいいねが雪だるま式に増えてくはずだ」

「なるほどね。あくまで逆の路線でいくのね」

「そう。流石にコラボしてる向こうの方が有利だ」

「はっ?例え同じ土俵でも負けないけど?」

「すまんそうだな」


2人のフォロワー足してもちょっと陽菜に届かない。

ただ両方フォローしてる人が多いわけじゃないないからコラボって一気に増えたりする。

ちょっと怖いが、気合入れた陽菜の方が怖い。


「楽しくなってきたねー」


楽しそうに笑みが溢れている。

俺も事情は知らないが絶対に負けない、







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