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海の家

「海の家といえばやっぱり焼きそばよね!」

「なんで外で食べるのがこんなに美味しいのか不思議」


皆で焼きそばを頬張り、謎の旨さに疑問を持つ。

新太郎は足りなかったみたいでもう1つ頼んでたいる。


「虎生くんはこのあとどうするの?」

「まだ泳いでないから海に入りたいな」

「そう。ちょっと行きたい所があるのだけどだめ?」

「行きたい所?海じゃなくて?」

「うん。実はこの先に凄く評判な場所があるの」

「へー。委員長よく知ってるな。いいよ行こう」

「下調べしたんですから」


委員長は絶対旅先ではしっかり計画立てて動くタイプだな。

対して陽菜と先生は……


「陽菜ちゃん泳ご!食べた分カロリー消費しなきゃ」

「はっ!たしかにこんな高カロリーなもの食べたんだから動かなきゃ」

「ちょっと待ってくれよー俺もいくー」


焼きそば片手に陽菜達に付いていく新太郎。

3人とも行ってしまったので俺達も行こう。



十分ほど歩くと委員長の言っていた場所に到着した。

辺りは岩肌が剥き出しになっており、波も先程の場所より荒い気がする。


「虎生くん。実はここね有名なデートスポットなの」

「えっ!?ここが?」


こんなゴツゴツとした岩だらけの場所の何がいいんだか。

カップルならさっきの砂浜の方がよっぽどいいと思うけど。


「ここはね。浜辺で意気投合した男女がそういう行為をしに」

「おい!ふざけんな!なんてとこに連れてきてるんだよ!」

「だって!せっかくの海なのに私の水着に全然興味ないじゃない!」

「それとこれとは別だろ!それにこんなところ来たっ」


「あんっ!」


とても聞いてはいけない声が聞こえてきた。

委員長と顔を見合わせそっと離れることにした。

高校生の俺たちには刺激が強すぎる。

そっと。一歩ずつ動いていたのだが足場が悪すぎた。

カラカラと乾いた音を立てて石が落ちていき、気付いた男女があられもない姿で出てきた。

向こうも最初はまずいと思ったのだろうが、俺達が男女であることを確認するとホッとした様子で


「わりぃもうちょい待ってくれ。今いいところなんだ」

「は、はぁどうぞ」


恐らく俺達も同類だと思われたのだろう。

今のうちに砂浜に戻る。

委員長も実際の現場を見て少し気が引けたのかもしれない。


「虎、虎生くん。その、、さっきの人たちしてたね」

「そういう場所だって知ってて連れていったくせに」

「ち、違うの。まさか本当だとは思わなくて…ごめんなさい」

「いいよ。通常運転だし」

「その……お詫びといったらなんだけど」


周りを確認し、ゆっくりと近付いてくる。

この時点で嫌な予感しかしない。


「虎生くんに見てもらいたいな」

「ちょっとストッープ!」


水着の上の紐を解こうとしたので止める。

だが、後に回していた手を止めようとしたばかりに、委員長に抱きつく格好になってしまった。

その……柔らかいものも当たっている。


「虎生くんに抱きつかれるなんて……」

「今のは事故だから!それより早く先生達のところ戻ろう。いないのバレたらただじゃすまない」

「そ、そうね」


旅先でも委員長は委員長なんだな。

そして俺はどれだけ学習しないのか。

もし今の場面を陽菜に見られていたら変態認定されている。

今後はほんとに気を付けよう。


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