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帰宅

あれからかなり集中して気が付いたら司書さんから追い出される時間になっていた。


「委員長助かったよありがとう」

「いえいえ。少しぐらい私からも虎生くんにお返ししないと」

「そんな気にすることないのに」

「じゃあ虎生くんも今日のことは気にしないでください」

「ははったしかにな。委員長に負けないように頑張るよ」

「えぇそれくらいの方がいいです」


夏とはいえ辺りはかなり暗くなっていた。

委員長を家まで送ろうか提案するのだが


「私を犯罪者にするつもりですか?襲いますよ?」

「すみませんでした。気を付けて帰ります」

「はい。今日はとても楽しかったです。また明日」

「ありがとう委員長。また明日」


さてさて。なんだか寒気がするし家に帰ってゆっくりしよう。

勉強出来ないのも辛いが治してからすればいい。


「ただいまー」

「あら?遅かったわね」

「ごめん母さん。図書室で勉強してた」

「よかったわ。虎生が夜遊びなんかしてたらお父さん倒れちゃう所よ」

「はは、ちょっと大袈裟だよ。それより風邪っぽいから部屋で休んでるね」

「え!?それは大変あとで何か作ってもっていくわね!」

「ありがとう」


2階に上がり部屋に向かっていると廊下で陽菜が仁王立ちしていた。

寒気の原因これじゃないだろうか。


「おにいなにしてたの?」

「あぁ少し勉強をな。ちょっとごめん風邪気味で部屋で休みたいんだ。うつしても大変だしな」


今日は撮影出来そうにない。

陽菜の横を通り抜けようとするがさせまいと立ちはだかる。


「あら?委員長とはあんなに密だったのに私には近付けないの?どんだけ大事にされてるのかしら」

「ち、違うって。俺はただ本当に勉強してただけで……」

「ふーん。おにいはそうかも知れないけど向こうもそうだったの?」

「それは……」

「はぁ…今のおにいはライオンの檻に自ら入っていった大馬鹿者じゃない」

「はは、たしかにな。隠していて悪かった」

「なによ?いつもなら泣いて逃げるのに」

「すまないな。ほんとにキツくて」


先程まではまだ大丈夫だったのに今は立っているのだけで意識が飛びそうだ。

あぁ壁はひんやりしてて気持ちいいな。


「はっ?ほんっとにおにい顔真っ赤じゃん!もう!」

「え?」


殴られると思ったのだが、腰に手を回して俺の体を支えてくれている。

小さい体でなんとか支えてくれる妹が可愛すぎて熱が上がりそうだ。


「すまない。助かる」

「いいから!はらベットよ!」


ベットに放り投げられる。今のおれには立ち上がる気力もなくそのまま目を閉じて眠りについてしまった。



どれくらいたっただろうか。

意識が徐々に戻り、体の熱さで熱があったことを思い出す。


「おにい起きた?」


横でベットに寄りかかるように座っいた陽菜が立ち上がりドアをあけ出ていく。

あぁ嫌われて当然だよな。

天井に手をかざして考えてみる。

俺は掴みたいものを掴めそうか。どれくらいの距離があるか。

まるで月を見上げているような感覚だ。どれだけ手を伸ばしても距離感さえ掴めない。


「おにいおまたせ。お母さんにもらったからこれ食べて」

「い、いいのか?」

「当たり前でしょほら口を開けて」


強引にお粥を口にぶち込まれる。

美味しいなぁ。母さんの料理はこういう時によく沁みる。

安心して体の力も完全に抜けてしまった。


「おにいほら」

「ありがとう」


今日だけは陽菜に甘えよう。


「おにい最近やっぱり無理しすぎ」

「あぁたしかにな」

「もう!あのね!今から言う事ちゃんと聞いて!」


「私にとっておにいは良いカメラマンで他の人たちの力になってえ私凄く誇らしいけど、おにいはそれ以前に私のお兄ちゃんなの!」


「だからたまには甘えて。私に出来ることならなんでもするから」

「でもそれじゃあ陽菜にまで移っちゃうかも」

「平気だよ。私おにいと違って体強いからー!」


ははっ頼もしい妹だな。

治ったらいっぱい写真撮ろうな。それまで少し休ませてもらうやな。

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