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暴露

「う、うーん」


意識が戻ってきた。

あれ?俺なにしてるんだ?

見覚えのある天井だけどどこか違う。

朝起きてご飯作って妹を呼びに行って、、、


「あぁー!!!思い出した!!って冷たっ!」


思い出して起き上がった瞬間、濡れたタオルが落ちてきた。

そ、そうか妹なりに気は遣ってくれたんだな。

周りを見渡し状況を確認する。

ここは妹の部屋か。まあそうだよな重くて運べないよな。

例のパソコンは閉じられており、おそらく俺が滑った場所も片付けられている。

まさか妹が朝からああいうのを見てるなんてな。

年頃だし寧ろ健全なのだろうけど、家族のそういう姿を見るのは複雑だ。

そろそろ立ち上がろうとした時凄い足音が近付いてくる。


「おにぃ!起きた!?」

「お、おう」

「ビックリしたー死んじゃったかと思ったよ」


どうやら本気で心配してくれていたらしい

ありがたいけど意識飛ばす蹴りは我が妹ながら強すぎるだろ。


「な、なあ陽菜」

「なに?急に名前で」


どうしよう。忘れたフリをするべきか。ちゃんと話をするべきか。

ここは兄いや男としてしっかり話をしよう。

そういう年頃なんだ。なにも恥ずべきことはない


「その、兄ちゃんさっき見ちまって悪かったな」

「いいよ見ちゃったものは仕方ないんだし」


あれ?意外とあっさり許してくれるか?


「ただ!!私だけ見られるのはどう考えても公平じゃないよね!?ってことでおにいの部屋探索してきました!」

「ちょ!お前!」

「なによ!私だけバレたらズルいじゃん!」

「まあ、たしかに、、」

「でしょ!?そ!れ!な!の!に!おにいの部屋に何もないんだけど!?」

「あ、うん」

「はぁ!?ふざけないでよ!それでも付いてるの!?」

「付いてるわ!大体今どきベットの下に隠したり、、、、」


しまった!

決定的なヒントを与えてしまった

やはり陽菜の視線は俺のポケットの中のスマホに向かい、、、


「自分から出した方がカッコいいお兄ちゃんだけどどうする?」

「くそっ!」


ロックを解除して渡す。

俺が先に見てしまったんだ仕方ない


「どうせ可愛い子ばっかりフォローしてるんでしょ!」

「くっ、、!」


大切ないいねとフォロー欄を妹に洗いざらい見られるってマジでどんな状況なんだ。


うん?


初めは勢いよく見ていったくせに段々と勢いが落ちてきて、心なしか顔も少し赤いような、、、

流石に俺も恥ずかしくなって視線を右に逸らし耐えようとするが、、、

明らかにパンパンに詰め込まれたクローゼットから猫耳が出ている。

見覚えがある、、けど気の所為だよな、、

朝見たにゃーこさんがコスプレに使ってたのと一緒な気がするけど人気な商品かも知れないし。

それに妹は切れ目じゃないから流石に同一人物はありえないか。


「おにい!!ジロジロ見ないで!」

「ごめん!ごめん!」


いつの間にか確認し終わったようでスマホを投げつけられた。

じゃあどこ見とけば良かったんだか。


「ってなんでにゃーこさんのフォロー外してんだよ!」

「だってー、、、」


なんで陽菜が泣きそうになってるんだよ。

泣きたいのはこっちだというのに。


「わかった!嫉妬してるんだな!にゃーこさんが可愛いから」

「か、可愛いとかそういうのじゃないし!」

「お前もこういうの持ってるからだろ!」


右手を伸ばし先ほど見た猫耳を引っ張りだす。

もうこうなったら俺もヤケだ


「あ、」


あれ?なんだかしゅるしゅると出てきてコスプレ道具一式揃ってしまった。

これって、、、完全ににゃーこさんが着てたやつじゃないか


「お前これって、、、」

「バレちゃった、、、」


嘘だろ。俺の大好きで仕方ないあの裏垢女子が妹だと。


「おにいこのことは誰にも言わないでよね!」

「言わないけど、、」


頭が混乱しててそれどころじゃない。

妹が裏垢でエッチな画像投稿してるとか言うわけないが、、これは喜んでいいことなのか?


「おにいのアカウント私認知してるから気持ち悪いリプとか全部晒すよ?」

「ごめんなさい。本当に勘弁してください」


まさか妹に送ってるなんて思ってないからな!

そりゃ他人に見せたら即死級のものもある、、


「これで契約成立だね」

「はい、、、」


なんであんなこと書いたんだろうと猛烈に後悔した。

ネットの恐ろしさを骨の髄までわからされた。






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