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裏垢女子

裏垢女子

それは健全な高校生である俺にとっては欠かせない存在だ。

簡単に説明するとちょっとエッチな写真を普段のアカウントではなくいわゆる裏垢で投稿する女子のことだ。

大半を占めているのは業者(拾ってきた画像で男を釣り他のサイトに誘導する悪)だが承認欲求を満たす為に投稿してくれる女子も居るため俺達はいかに業者をくぐり抜けて到達するかだけ考えている。

インターネットの荒波を常に俺は乗りこなし己の欲望を満たしているのだ。

まだ見ぬヴィーナスを見つけるために!


朝起きたらまずスマホを手に取りSNSを開く。

最近俺が推している「にゃーこ」さんは必ず朝に更新するのだ!

スクロールしていくとパッと新たな投稿が。

どうやらたった今更新されたようだ。

今日の俺は付いてるぞ。

さっそく画像を確認する。


「最高じゃねーかよー」


紫色の猫耳のカチューシャを、首には鈴を付けておりかなり胸元の開いたメイド服を着ていた。

間違っても小さいと言えない胸が作り出す谷間が俺の欲望を掻き立てる。

マスクをしているから目元しか見えないが猫っぽく切れ長な目をメイクでうるうると甘えているように仕上げており色々な妄想が膨らむ。


「今日もありがとうございます!」


パンパンと手を合わせ拝みいいねを押す。

もちろんこんなに良い思いをさせて頂いてるのだから押さないわけにはいかない。

女の子はいいねが貰えて嬉しい。

俺も可愛い写真が見れて嬉しい。

こうして俺達は成り立っているのだ。


「おっとゆっくりしてる場合じゃねぇな」


昨日から両親が出張に出かけているので、俺が料理を作らないといけない。

1人なら簡単に済ませるのだが一応妹がいるのでちゃんと作る。

ハムエッグにウインナーに味噌汁を作っている間にご飯が炊けた。

そろそろ妹を呼ぶかな


妹は1つ下の高校1年生。同じ学校に通っており兄の俺が言うのもなんだがかなり可愛い。

特に振り向いた時に背中に付く程の長さの髪がなびき少し遅れて可愛さと綺麗さを兼ね備えた美しい顔が現れる瞬間はまさに見返り美人そのものだ。

今まで何度紹介しろと言われたことか。


2階に上がり妹の部屋をノックする。


「おーい出来たぞー」


返事がない。

いつもは起きているのに珍しいな。

再びノックをするがやはり返事がない。

このまま放置して遅刻でもしたら両親に怒られるのは俺だ。

最終確認しやはり反応がないので扉を開ける。


「なんだ起きてるじゃないか」


暗い部屋の中で机の上のパソコンをいじっておりどうやらイヤホンまでしているようだ。

それで俺の声が聞こえなかったんだな。

俺は近付き肩をトントンしようとしたが画面を見て固まってしまった。

決して見るつもりはなかったのだ。

けれど見えてしまったのだ。

肌の女の子がタコのような触手に絡められている。

そうだよな。妹もそう言う年齢だしそっとしておくか。

俺は物音を立てないように引き返そうとしたが布のようなものを踏んでしまい盛大に尻もちを付く。

痛がって立ち上がろうとした時には既に顔を紅潮させた妹が仁王立ちしていた。

あ、終わっ


「おにいのばかー!!!!!」


急速に顔に近付いてくる足がゆっくり見える。

あぁ、なんて綺麗なフォームなんだ。

その後妹の蹴りは的確に俺の顎を捉え意識を失った俺はその場に倒れ込んだ。

あと水色だった









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