3 宣戦布告
「そもそも、代表挨拶って入試首席がするもんだろ。何で次席のお前がやってんだよ。」
「首席が断ったんだよ!」
「そういえば、首席って誰だっけ。お前知ってる?」
「···時雨碧って奴。僕はまだ顔みてないんだけど。知ってる?」
「···さぁな。見つけたらどうすんだよ。」
「···とりあえず殺す。」
「とりあえずって···時雨碧って人が可哀想ですよ。」
殺されたら困るので、一応庇っておこう。
「あなたは何なんですか!挨拶の邪魔したり、会話に割り込んできたり···まさか、あなたが時雨碧?」
バレた!何て説明しよう。
「いや、こいつは···」
「あなたが時雨碧ですね?」
「···はい···そうです。」
「そう···ですか。」
雰囲気が変わった?
「ここは俺が引き止める。お前は逃げろ。」
「えっ、でも!」
「アイツはキレたら何するか分からない。もしかしたら、世界が滅びるかもしれない。」
氷見雫の扱い魔王かよ。
「だから、世界が滅びる前に俺が、魔王を倒す。」
「···わかった。零の死は無駄にしない。」
そう言って、零は魔王討伐に向かった。
「ところで···いつまでこの茶番に付き合えばいいんですか?」
やっと終わったのか。とでも言いたげにこっちを見てくる。
「···で、時雨に何の用だよ。」
「···宣戦布告だ!」