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兄妹みな神様になりました  作者: 戒入三佑
第一節 【過去編】 第一章  兄妹の日常 
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第六話  可愛いイタズラ①

第六話   可愛いイタズラ①



「レオン大佐!準備整いました!♪」


「うむ。ではリオン中佐!作戦実行に移すぞ!♪」


「イエッサー!♪」


「「にっしっし♪」」


僕達は今とても大事な作戦を実行しようとしている。


僕は、神月しんづき 玲音れおん、そして僕の目の前にいるのは四ツ子の一人、神月しんづき 凛音りおん、僕の弟だ。


「よしワタシは、カノン大尉と合流して、リオン中佐は、シノン中尉と合流し作戦を実行する!」


「尚、本作戦名は神月家駆逐作戦とする!この作戦は、失敗は許されない!何か異議がある者はいないか?」


「異議ありません!」


「よし!行動開始!」

僕達は静かに部屋から出る。


僕は、まずカノン大尉と合流すべく一階にある物置部屋へ向かった。


物置部屋の前に着き、僕はドアを三回ノックする。

ノックした後、中から声がしてきた。


「神は!」

これは僕達が作った合言葉だ。


「月の名の下に還る!」

僕がそう答えると静かにドアが開く。

僕は周囲を見渡し中へ静かに入る。


中に入ると一人の少女がいる、彼女は神月しんづき 奏音かのん、四ツ子の一人で僕の妹だ。


「大佐!こちらは準備万端です!」


「うむ!カノン大尉ご苦労であった!」


「よし!あと二人から連絡があり次第、作戦を発令する!」


「イエッサー!」


僕が入った部屋の奥には五台の小さいモニターが置いてある。

そしてそのモニターに映っているのはこの家に取り付けた隠しカメラで映されたものである。

更には作戦を実行する為の装置であるいくつものボタンが置いてある。


その時、僕たちが持っているトランシーバーから声が聞こえてきた。


『こちらリオン、聞こえますか?どうぞ!』


「こちらレオン感度良好だ!どうぞ」

僕たちは作戦を実行する為に実行役と見張り役に分かれトランシーバーでやり取りをしている。


『こちらシノン中尉と合流成功!いつでも作戦に移れます!どうぞ』


「了解!それでは神月家駆逐作戦を発令する!」


「『了解!』」


そして作戦が発令され、僕と奏音はモニターに映された画面を確認している。

ちなみにあとの二人、凛音りおんともう一人、神月しんづき 梓音しのん最後の四ツ子で妹である。

二人は、家の前にある道場の屋根裏からこちらの家を監視している。


モニターを監視していると、隣にいる奏音が小さい声を発する。


「大佐!、モニター2にターゲット7が移動しているのが映っています!」


「よし!向かい先はどこだ?」


「二階の多目部屋と思われます!」


「よし!狙いどうりだ!準備しておけ!」


「了解!」


僕はモニター2を多目部屋に切り替えた。


ちなみにターゲット7とは誰の事かと言うと、僕は上から順に1~8の番号を付け長男なら1、四男なら8と兄妹順にしている。

つまりはターゲット7とは奏恵かなえ姉ちゃんのことである。


そして多目部屋とは基本的に図書室みたいな部屋だ、部屋の中はあらゆる本が置いてあり本を読む時は皆ここの部屋を利用する。


「大佐!ターゲット7が多目部屋に入ってきました!」


奏恵姉ちゃんはよくここの部屋を利用し本を読む。

そして奏恵姉ちゃんが愛読している本数冊にある仕掛けをしている。


奏恵姉ちゃんは本を読む時いつも部屋にあるソファーに寝っころがって読む癖があるそれを利用した仕掛けだ!


「ターゲット7が狙いどうりの本を手に取ってソファーに向かってます!」


「よし!直ぐに準備だ!、ワタシの指示を待て!」


「了解!」


「いいか!ターゲットを狙う瞬間は本の仕掛けに気付いて、立ち上がった瞬間だ!」


「了解!」


奏恵姉ちゃんがいつもどうりソファーに寝っころがった。

そして本に仕掛けた物とは?


僕達はモニターを凝視している

そして奏恵姉ちゃんが本を開いた瞬間!


奏恵姉ちゃんの胸元に黒い物体がポトッと落ちる。

その黒い物体は虫の形をしたリアル玩具である。


奏恵姉ちゃんがその落ちてきた虫を確認する。

奏恵姉ちゃんはそれが一瞬なにか解らず固まっている。

そしてそれがなにか解った時、顔がみるみる青ざめ悲鳴を上げる。


「ひっ!?」


「いやぁぁぁぁ!、虫ぃぃぃ!?」

モニター越しから悲鳴が聞こえる。


そして奏恵姉ちゃんがその虫を払いのけようと立ち上がる。


「カノン大尉!今だ!!、ファイヤー!!!」


「了解!!」


奏音はモニター下に置いてあるボタンを押す!


ボタンを押した瞬間、多目部屋にある本棚の一部からある装置が出現する。

その装置はある物を射出する装置だ!


そしてその装置が発動しある物が射出され勢いよく飛んで行った。


「へ?」


ある物は奏恵姉ちゃんの顔面に目掛けて飛んでいきベチャッ!!っと勢いよく着弾した。


そのある物とは、よくパーティー用やドッキリなどで使われるクリームたっぷりのパイだ!


「ププッwターゲット7にパイの着弾を確認!作戦成功です!♪」


「あははっwよし!次のターゲットに移るぞ!」


「了解!♪」


モニター越しに映っている奏恵姉ちゃんはピクリとも動かず固まっている。


その時、トランシーバーから連絡が入る。


『こちらリオン!ターゲット3らしき人物が家の前を通過中、30秒程で玄関に到着します!』


「了解だ!カウントダウンを調整してくれ!、カノン大尉は準備してくれ!」


「『了解!』」

ターゲット3はいおり兄ちゃんだ。

庵兄ちゃんは買い物に出かけていて今家に帰ってこようとしている。

そして玄関口に仕掛けたある物で迎撃する予定だ!


『ターゲット3玄関入口まで残り10秒!...残り5秒...4...3...2...1...玄関口開きます!』


「よし!今だ!ファイヤー!!」


「了~解!」

奏音が玄関口に仕掛けたトラップのボタンを押す。

玄関口に仕掛けたトラップは奏恵姉ちゃんに使ったパイではない。

新しいトラップ、床に設置したペットボトルロケットに似た装置で先端にボクシンググローブを付けボタン一つで飛んでいく装置だ。


そして玄関が開いたと同時に勢いよく下から上へ飛んでいくグローブ。

なにも知らない庵兄ちゃん。


「ただい…え?」

気付いた時にはもう遅い!

グローブは庵兄ちゃんのとある場所へ勢いよく着弾。


そのとある場所は庵兄ちゃんの股間であった。


「おっふぅぉ!?」

よくわからない悲鳴と共に体が少し浮いただろうか?


庵兄ちゃんはそのまま股間を押さえ倒れてしまった。

どこかで見た光景だが、まあいいだろう。


「プっクっ..クッ!」


「ウっぷっぷ!」

僕達はモニターを見ながら笑いを必死に堪え机をバンバン叩いている。


「ヒヒっ!さ、作戦成功、クッ、つ、次のターゲットに移るぞ!ククっ!」


「ハヒッ、り、了解で、す!」

ヤバい楽しい!


僕達は少しの間、笑いを堪えつつ次のターゲットを探していた。

そして


「レオン大佐!モニター4にてターゲット4,5,8を確認!」


「なに!?、場所はどこだ!?」


「リビングに居ます!」


「クックックッ!まとめて駆逐するチャンスだ!いいか!慎重に作戦にあたれ!」


「了解!」

僕は3台のモニターをリビングに映し変える。

映った画面はそれぞれ違う角度から映し出されている。


ターゲット4はしおり姉ちゃん、5は蒼華そうか姉ちゃん、そして8は奏汰かなた兄ちゃんだ。


3人はリビングのテーブルに座って談笑している。


「あははっ!てかそれヤバくない?シオ姉。」


「え~普通なんじゃない?ねっ?奏汰。」


なんの話をしているのかモニター越しでは分かりづらい。


「う~ん、どうでしょう?まあ僕は蒼唯あおい姉様がいれば関係ないですね」


「「このシスコン!」」


「いやいや!お二人には言われたくないですけど!」


多分だけど蒼杜あおと兄ちゃんと蒼唯あおい姉ちゃんの話題っぽい。


「ふむ~なかなか動きがないな」

僕は3人がなかなか動かない事に少しイラつき始める。


しかしそんな時、一人が動きだす。


「大佐!ターゲット5が席を立ちました!」


(よし!)

蒼華姉ちゃんが席を立ったのだ。


「あ~なんかノド乾いてきた。シオ姉、奏汰なんか飲む?」


「あ、うんじゃあお茶お願い。」


「僕もお茶でいいですよ。」


「はいよ。」


どうやら蒼華姉ちゃんが飲み物を出す為に席を立ったようだ。


(ビ~ック、チャ~ンス!!)


「大尉!チャンスが来たぞ!ターゲットは冷蔵庫へ向かうはずだ!迎撃準備!」


「了解!!」


そして狙いどうり蒼華姉ちゃんは冷蔵庫前まで来た。


「よし!開けた瞬間に狙うぞ!」


蒼華姉ちゃんがドアに手を掛け冷蔵庫を開ける。


「今だ!ファイヤー!!」


「了解!」

奏音が冷蔵庫に仕掛けたトラップのボタンを押す。

冷蔵庫に仕掛けたトラップは奏恵姉ちゃんの時と同じでパイが射出されるものだ。


蒼華姉ちゃんがドアを開けたと同時にパイが勢いよく射出され蒼華姉ちゃんの顔面に飛んでいく。


「え?」

当然だが気付いた時には遅いのだ。

そして見事顔面に着弾する。


蒼華姉ちゃんはそのまま固まっている。


「フッフッフッ、これで終わりだと思うなよ!大尉!チルドボタンだ!」


「了解!」

そう命令したボタンは、ただ単に冷蔵室下のチルド室が開くだけのボタンだ。

だがそこにはある装置が設置してある。


僕はゲーム機で使うようなコントローラーを手にする。

そしてそのコントローラーを操作するとチルド室からウネウネと触手の様なものが二本出てくる。

更にその先端には人の手の様なものが付いており、こちらで指先一つ一つ操作することが出来る。


名付けるなら紳士ハンドとでも言おうか。


僕はその紳士ハンドを操作し蒼華姉ちゃんの短パンを掴む。

そして僕は一気にその短パンを膝下まで摺り下した。


当然ズボンを下せばパンツ姿の状態になる。

モニター越しに蒼華姉ちゃんの可愛らしく子供っぽいパンツ姿が映されている。

モニター越しで見るとなんともシュールな絵面だろう。


栞姉ちゃんと奏汰兄ちゃんはその光景を唖然と見ていてた。


二人は我に返り栞姉ちゃんは席を立ち、奏汰兄ちゃんは顔を真っ赤にして顔を手で塞いでいた。


「蒼華!?」

栞姉ちゃんが席を立ち蒼華姉ちゃんに近づこうとする。


だが


「フッ!栞姉ちゃんそれより先はデッドラインだぜ。」

それでも何も知らない栞姉ちゃんは更に一歩踏み出す。


「今だ!爆撃用~意!投下!!」


「了解!!」

奏音が新しいトラップのボタンを押す。


ボタンを押すと栞姉ちゃんの真上で装置が作動する。

天井の一部が開きある物が落下してくる。


そのある物はタイミングバッチリで栞姉ちゃんに直撃した。


ガコーッンと子気味いい音が響く。


「ふぐっ!?」


そのある物とは昭和時代のコントでよくあるようなタライ爆弾である。

ほどよい大きさのタライの為当たればかなり痛いはずだ。


栞姉ちゃんは倒れなかったもののその場で固まって動かなった。


そして


「まだまだ~!」

僕は追撃と言わんばかりに先程のコントローラーで紳士ハンドを操作し今度は栞姉ちゃんのスカートを掴み、また一気に摺り下した。


そして栞姉ちゃんもパンツ姿となった。

栞姉ちゃんのパンツは年相応と言うべきパンツを履いている。


二人は動かなかった。


奏汰兄ちゃんは二人の光景を見て青ざめていた。


数十秒ぐらい経って二人がゆっくり動き出し何事もなかったように短パンとスカートを履き直していた。


二人がユラリと奏汰兄ちゃんに顔を向ける。


「「かなた~!?」」


「は、は、はい!?」

奏汰兄ちゃんが子犬のように震えて返事をする。


そして二人は一気に殺気まじりの大声を上げる。


「「あの!クソガキどもは何処に居やがる!!!」」


「ヒ、ヒィィィィ!!!」


モニター越しでも、ものすごい殺気を感じる。


クソガキどもとは多分僕達のことであろう。

どうやら僕達がイタズラしていることがばれたみたいだ。

と言ってもこんなイタズラをするのは僕達兄妹だけだからばれるのは当たり前だ。


ばれる事は承知の上なので僕は、まだ落ち着いている。


「ふむ、やはりばれたか。」


「いかがいたしますか?大佐」


「問題ないあそこまで逆上していれば次のトラップが引っ掛かりやすいはずだ。」

そう何も問題ない姉ちゃん達がキレる事は想定内なのだから。


「奏汰?隠してたらアナタのためにはならないわよ。」


「い、いや、本当に知りませんよ!」


「アンタこの前、奏音と梓音に色々と教えてたよね?」

モニター越しで奏汰兄ちゃんが二人に僕達がどこに居るか問い詰めているようだ。


確かに奏汰兄ちゃんからは今回の装置を作る基盤となるものを教えてもらっている。

だが何に使うかまでは何も教えてないのだ。


「あ!で、でもこの前、奏音が物置部屋に何回か出入りしてるのは見かけましたよ!」


(ちっ!余計な事を!)

どうやら場所までばれてしまった。


「そう、あそこに居るのね!」


「クソガキども待ってろよ!」

二人が鬼の形相で走りリビングから出ようとしていた。


「マズイ!?」

僕は二人が走って行く姿を見て焦った表情になる。


「大佐!?」

奏音も焦った表情でこちらに振り向いている。




第六話  可愛いイタズラ①   完


第七話  可愛いイタズラ②   続    




よろしければブクマやお気に入りにしてくれると嬉しいです。

一人でもいればその人の為にも書き続けれる意欲にも繋がると思いますのでお願いします。


もしここまで読んで頂けたら下の★★★★★にも評価頂けたらとても嬉しいです。


今後も「兄妹みな神様になりました」略してみな神をご愛読お願い致します。

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