この僧侶なかなかにしぶとい。〜斬撃が強い勇者を添えて〜
短編小説を書くのは初めてなので上手く書けてるかわかりませんが、年末、正月に皆さんがちょっと時間がある時に見に来てくれて、笑ってくれたら幸いです。
魔王城最上階にて・・・
「よくぞここまで来た勇者よ。この世界を救いたければこの私を倒してみるがいい‼︎数多の困難を乗り越えてきた貴様達の力を私に見せてみろ!」
魔王は不敵な笑みを浮かべながら魔法を勇者達に向かって放った。
「かわせーーーッ!」
勇者の叫びと同時に四人は回避行動に移るが・・・
「ウワァーーーッ!」
攻撃を避けられなかった僧侶が壁に叩きつけられた。
「僧侶ーーーッ!」
「まずいぞ、回復役が潰されてしまった。今助けに行く!」
「だめよッ!今助けに行ったら魔王のいい的になってしまうわ。」
「まずは距離を取れ!俺達二人で時間を稼ぐからその間に僧侶の手当てを頼む」
「わかったわ。」
「一人潰れたか。貴様らの力はその程度か?」
「ナメるなーーーッ!」
槍使いは魔王に槍を振り下ろす。
しかし攻撃が通らない。
「クソッ!なんて堅いんだ。俺の攻撃が入らないなんて。」
「下がっていろ!ここは俺に任せろ!お前は隙を見て攻撃をしてくれ。」
「ああわかった。頼んだぞ。」
勇者が魔王に斬り込む。
「くらえーーーッ!」
「何!速い!ウオォーーーーーーーッ‼︎」
「これが俺の力だ!」
「ま、まさかここまでやるとは・・・・久しぶりに本気が出せそうだ。」
そう言うと魔王の体が変わっていく。
「まだ本気を出していなかったのか?」
「これが第二形態だ。この姿になるのは何千年ぶりか。この姿は通常時に比べて10倍の物理耐性を誇る。貴様らに私が倒せるかな?」
「僧侶の手当が終わったわ。」
「手当が終わった所すまないが力を貸してくれ!やつは第二形態に入った。」
「えっ?もう入ったの?」
「今やつの物理耐性は10倍だ。お前の魔法でダメージを与えてくれ!」
「わかったわ!」
「魔法発動までの時間は俺たちが稼ぐ。」
「話し合いは終わったか?今度はこちらから行くぞ!」
魔王は槍使いに近づき魔剣を振り下ろす。
魔王の一振りで地面が割れ、衝撃波が生まれる。
「ほう、今のを止めるか。」
「こっちは今まで散々修羅場を潜り抜けてきたんだ。こんなところで負けるかよ。」
「ウワァーーーッ!」
衝撃波によって僧侶が壁に叩きつけられた。
「「「・・・・そ、僧侶ーーーーッ!」」」
「あいつ場所とタイミングが悪すぎだろ!」
「畜生!くらいやがれッ!」
槍使いが懸命に攻撃するも攻撃は通らない。
「忘れたか?今の私に物理攻撃は効かん!」
「魔法の準備が整ったわ!」
「わかった!俺が引きつけるから魔王に打ち込んでくれ」
「了解!任せて」
勇者は魔王に向かって斬り込んだ。
「ウオォーーーーーーーーーッ!バ、バカななぜ攻撃が通る⁉︎」
「勇者離れて、これでトドメだわ!くらいなさい!エクスプロージョン!」
「ウワァーーーーーーッ!」
魔法使いが放ったエクスプロージョンが僧侶に直撃した。
「「「・・・そ、僧侶ーーーッ!」」」
「お前さっきまで倒れてただろ!」
「皆さんの邪魔にならないところに移動しようと思って。だ、だけどもうだめそうです。」
「そんな話せるんだったらまだいけるだろお前!」
「いや、もう私はダメです。最後に、、、絶対魔王を倒してくださいね・・・」
「いやお前が邪魔しなかったら倒せてたけど⁉︎」
僧侶は力無く倒れた。
「トドメをさせなくて残念だったな!貴様らが話をしているうちに回復させてもらった。そして俺もついに完全に力を出せるようになった。」
「まさかまだ進化すると言うのか⁉︎」
「ウオォーーーーーー。これが私の最終形態だーーーッ!この形態になったが最後貴様らの攻撃は何も効かなくなるだろう。」
「させるかーーーーッ!」
進化する前に勇者は魔王に斬り込んだ。
「バ、バカな最終形態になるのを邪魔するだと。」
「畜生まだ倒れないか。」
「俺が言うのもなんだけど、お前チャンス逃し過ぎだろ!」
「二人ともそこから離れて!」
「フッ。今更気がついたか。そう私の本当の狙いは自爆だっ!貴様ら諸共地獄に送ってやる。・・・なっ、なんだこいつは!」
魔王の後ろには・・・
「「「そ、僧侶ーーーーーーッ‼︎」」」
僧侶がガッチリと魔王を掴んでいた。
「お前死んだんじゃなかったのよ!」
「いえ、私は力無く倒れただけです。」
「てっきり雰囲気的に死んだのかと思ってたわ。」
「それはそうと、皆さん早く逃げてください!ここは私が魔王を食い止めます!さあ!早く逃げてください!」
「・・・すまない、ここは頼んだ。」
「本気で言ってるのか勇者!」
「大丈夫ですよ。私は皆さんより丈夫ですから。」
「くっ!すまない・・・」
勇者一行は走り始めた。
一行が魔王城を出たその時、城上層部が爆発した。
「「「僧侶ーーーーーッ!」」」
〜数ヶ月後〜
居酒屋にて・・・
「いや〜あの時は大変だったな。」
「そうだな、第二形態になった時なんて満身創痍だったからな。」
「そうだったの?私はそんな疲れてなかったけど。」
「それはお前が動いて無かったからだろ。」
「失礼ね。私は私でちゃんと働いてたわよ!」
「あと衝撃的だったのは僧侶だったよな。」
「それな、魔王が自爆した後、まだ生きてるかもと思って戻ってみたらまだギリギリ意識がある状態だったからびっくりした。」
「そういえば、あいつ来るの遅いな、おい勇者あいつに場所教えたのか?」
「えっ?お前が誘ってくれたんじゃなかったの?俺は誘ってないぞ?」
「私も誘ってないよ。」
「「「・・・・・そ、僧侶ーーーッ!」」」
最後まで読んでくださりありがとうございました。どうでしょうか?笑ってもらえたでしょうか?