表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鎌太郎親分徒然日記  作者: 美藤蓮花
14/54

喧嘩っ早い石松さん

喧嘩には理由がある。

良い男なのは良い男なんだけど、頑固というか、なんというか、こうだと思うとそうする。


悪い奴は悪い。約束を破った奴は悪い。


それがシラフな時ならいいけど、酒を飲むともう大変なことになる。よくするのは喧嘩で、相手が誰だろうと向かっていくからタチが悪い。


尻を拭うのはいつも親分の次郎長で可愛いっちゃあ可愛いんだけど、それが何度も何度も続くといい加減、腹も立つ。怒って効くならいいけど、怒るにしても、石松だけが悪い訳じゃない。


理由があって喧嘩は起こる。だがしかし、起こりすぎ。何故に石松ばかりがこんなに喧嘩になるのか考えた。


石松は喧嘩っ早い。特に親分の事になるともう黙ってはいられない。


それに付け込まれ、目の前で親分の事を悪く言う奴がいる。同じように兄弟たちの事を悪く言う奴もいる。石松はそれが1番、我慢ならない。


それだけ、石松は親分思いで、兄弟たち思いの良い奴。だから喧嘩の理由を聞いたら怒るに怒れない。自分の為に怒っている奴を、可愛いくない奴はいない。


それはわかっているが、喧嘩ばかりする厄介な奴でもある。


と小政さんは石松さんのことをそう言っておりました。


鎌太郎: ここへ来た時もそうでした。筋の通った良い男なんだけど、次郎長親分や兄弟分の話になると楽しそうに話してましたよ。家族みたいなもんですからね。皆んなの事を愛しているんでしょう。


石松さんが亡くなったのはそのせいなんですよ。


と新吉は話し出した。

石松さんのことを話す新吉さんの顔は暗くなる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ