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Silky Tiger  作者: 張茉莉
3/4

虎と竜の戦い

気合いでどうにか書きました。

「聞け、我が兵達よ!」

城全体に響き渡る声。その声を聞いた途端に剣を持つ兵は一度鞘に収め、その他の兵も立ち上がり静かにその声を聞く。

「我らドラッヘ帝国はこれよりティーガー王国への侵攻を開始する!竜に仇なす哀れな猫に天誅を下してやれ!」

その声により兵達は雄叫びをあげ、剣や杖、槍を天にかざし虎を蹂躙すべく行動を開始する。

騎兵が約五百人。

重装歩兵が約四千人。

魔法使いが約六百人。

そして竜騎士が約五十人。

転生兵が約百人。

ワイバーンが二百体。

その兵力は国一つと戦争を起こすには些か過剰すぎる程のものだ。何故ならば竜騎士一人のみでも国一つを蹂躙可能なためだ。

しかし、デュラはティーガー王国の力を知っている。そのために全兵力を投入するのだ。



「これよりドラッヘ帝国による侵攻が始まる。奴らは全兵力を投入するようだ。よって我らも全兵力をもってそれを見事全て打ち滅ぼそうぞ!」

その声により兵達は雄叫びをあげる。

重装歩兵約六千人。

魔法使い約二千人。

魔法剣士約三千人。

サイクロプスが二十体。

そして。

「さて、やろうか」

俺と。

「返り討ちにしてやりますよ」

ライナーと。

「全て私が叩き斬る」

ハインリヒ先生と。

「全て我が焼き払ってくれるわ」

ニーズヘッグ。

この兵力ならばおおよそ負けることは無い。しかし向こうはドラッヘ帝国というだけありドラゴンの数も多いだろう。


陣形を組みドラッヘ帝国を見据え待ち構える。サイクロプスを前線に起き、重装歩兵をサイクロプスの後ろに。魔法剣士は二列編成にて交代で戦う。魔法使いはその後ろで魔法により援助を行う。

そもそもサイクロプスとは、単眼の巨人だ。戦闘においては雷やその剛腕で戦う。

そして賢いために敵の攻めるべき場所を選び、そこを集中的に攻撃する。


「俺としちゃ的がデカくてやられやすいと思うんだがな」

「にしても姫殿下、その格好……」

ハインリヒ先生にジロジロと見られる。分かってるよ、女っぽいと言いたいんだろう!

「なんだかんだで動きやすいからいいんですよ……」

青色のミニスカート。白色のシャツ。どこの学生だってんだよ。

「お言葉ですが将軍、姫殿下。浮いた気持ちでは……」

「分かってる、もうすぐ来るぞ」


やはり、竜騎士を先に持ってきやがったか。

「ニーズヘッグ、行くぞ」

そう言いながら俺は両手に銃を構えニーズヘッグの背中に乗る。

「ああ、我とシルキーが手を組めば無敵だ──!」

そうしてニーズヘッグは竜騎士を攻撃すべく飛ぶ。それに続くようにサイクロプスはニーズヘッグの飛ぶ方向以外にいる竜騎士に向け雷を放つ。

しかし竜騎士の前に立ち塞がるワイバーンがその雷を全て受け切る。

「ああ、そう簡単にやらせてはくれないか」

「しかしだから我らを退けられるとでも思っているのか」

そして下の方では兵達による剣戟の音が聞こえる。

なるほど。竜騎士とワイバーンが俺とニーズヘッグ、サイクロプスに気を取られているうちに兵のみならば勝てているティーガー王国軍が徐々に兵を打ち倒していく。


「私の一撃を受けるがいい──」

ハインリヒ先生の放った一閃。たったそれだけで敵の兵は百人ほど倒れ辺りを血の海にしてしまう。


「光よ、我が槍に宿せ」

ライナーの槍は光を集めそれを一点に集中して前方に解き放つ。それは大爆発を起こし敵軍の後ろの魔法使い達を殲滅する。


そしてその他の兵達もまた強者。一人一人が鍛え上げられているために弛まぬ精神と絶対的な剣術、魔法をもって敵を殲滅していく。


「さて、このワイバーンをどうするかな」

ワイバーンの群れは俺達に完全に集中している。あるいは俺のみなのか。

「ニーズヘッグ!下に降りてろ!」

俺はニーズヘッグから飛び上がる。飛んで邪魔ならば撃ち落とせばいい──!

「あい分かった、落ちた奴から全て我の血肉としてくれるわ!」

ニーズヘッグは黒炎を噴きながら下に降り、地に降り立つ。

それとほぼ同時に俺はワイバーンの翼、可能ならば頭を。それを二挺拳銃をもってマシンガンのように全て撃ち抜いていく。

落ちたワイバーンはたとえ生きていたとしても地に降り立つニーズヘッグやハインリヒ先生、ライナーの手により全てが息の根を止められていく。

しかし俺は一つ疑問に感じることがあった。

「転生者の軍がまだ来ない、まさか俺達の消耗を狙って来るつもりか?」

その転生者は百人ほどはいたと推定出来る。そんな強大な兵力を今投入していない。

「ニーズヘッグ、突っ込むぞ!」

「注文の多い王女様だな、構わない。我はどこまでも貴様を連れていくぞ!」

俺はニーズヘッグの背中に降り立ち、前方へ飛ぶ。

するとどうだろう、本当にいたのだ。



「何!?あっちから来ただと、他の兵は何をしている!」

おやおやぁ、来ましたかあ。ならばならばぁ!

「迎え撃ちなさい、全員で!」

「良いのですかゼブ様、虐殺してしまいますよ?」

「構いません、やりなさい!」

我ら転生兵の力、見せてやりましょう……!



「おーおー、ぞろぞろと」

「我が全て焼き払っても良いが?」

「オーケー、なら運悪く生き残った奴は一人残らず俺が撃ってやるよ」

そしてニーズヘッグは黒炎を噴く。その黒炎はあらゆる魔法防御を打ち破り焼き殺す闇の炎。

まともに喰らえば例えあのレーヴェでさえもただでは済まないだろう。

その黒炎を受け次々と落ちていく転生兵。

「くっ、おのれ!」

運悪く生き残った奴は勇敢にも俺達に突撃してくる。

例えあっちの世界で生きていた奴だろうと。

「長虎英彰、この名に覚えの無い奴なら冥土の土産に俺の名前を覚えていけ──!」

俺は俺のためにお前らに対して容赦も情けもかけやしないんだよ──!



「ほっほっほっ、苦戦ですなぁデュラ様」

「……かくなる上は吾輩が行くとしよ──」

「行くところは戦場ではありませんぞデュラ様、お前さんが行くのは地獄ですのじゃ」

デュラの背中を貫通する刀。それを行った黄竜はニタリと笑っている。

「き、貴様ァッ……吾輩を裏切る気か……?」

「ほっほっほっ、元よりわしはお前さんに従ったつもりもないんじゃがのお。それともなんじゃ、あの転生者が助けるとでも思いで?残念じゃなあ」

「何が……言いたい……」

「皆、わしの部下じゃ。お前さんを助けるような者なぞ一人もおらぬわい」

「──」

そうしてデュラの命の灯火は消えた。

黄竜はやがて玉座に座る。

「これよりこの蘭黄竜、わしがこの国の皇帝となり世界を統治しようぞ!」


「──出来るものならばな、黄竜」


「何!?おのれ、お前さんどこから来おった!イシカ!」

王の間に入る一つの影。それはティーガー王国国王であるイシカ・フォン・ティーガー。

「正面からだ黄竜、それより貴様は皇帝になり何をするつもりでいた?」

「当然、世界を全て我がものにし……!」

「その後は、どうする?」

「な、その後……!?」

呆れてため息をつくイシカ。しかしその手は剣に手をかけている。

「レーヴェも貴様の行動に気がついていた。なあ、出し抜けるとでも思ったか?」

「だ、黙れい!わしは、わしは全てを──」

黄竜は自らの腹に刀を突き刺す。すると眩い光が全てを包んでいく──!

「む、なんだこれは……!」

「わしは全てを破壊する!全て、全て、全て全て全て全て全てスベテスベテスベテスベテスベテハカイスル──!」

その黄竜の体は東洋の竜そのものになっていく。

「これは……一旦引かねばなるまい」

イシカはそこを後にし自国の兵の元へ急ぐ。

それを無視し空へと登り雄叫びをあげる黄竜。


「グルルォォォオオッッ──!」


もはや、そこに正気などない。



俺は残すところをゼブのみになったが。

「おいゼブ、あれを何か知っているか?」

「なにィ……な、なんだあれは──!?」

突如現れた巨大な龍。日本や中国ではあれがお馴染みの姿だが──そういえば。

「黄竜か……!」

「まさか、黄竜様か──!?」

「ふん、我とはまた違った竜のようだな」

「は、ははは、あれが、黄竜様──」

ゼブはなぜか膝から崩れ落ち絶望したかのように何かを呟き続ける。


「私を、私を皇帝にするのでは無かったのですかァ!なぜ、なぜ!あなたが皇帝になっているのです!」


「おい、ニーズヘッグ」

「無論」

俺はゼブの頭を撃ち抜き。

ニーズヘッグは黒炎でゼブの体を焼き尽くす。

「そんなみっともない姿、俺に見せるな──そんなもん見せるのは自分の女だけにしろ」

そうして転生兵は──


「まだ、終わっていません」


「奴は──!」

桃色の髪。三対の翼。溢れだしてくる力。間違いない。

「私の名はセラ、と申します。どうぞ天国に持っておいきになってくださいね」

奴は、正真正銘の運命の三人の一人だ──!



「終わったな」

死者二千四名、サイクロプス残り三体でティーガー王国軍の勝利となった。

「ぐっ……無念……」

竜騎士達はサイクロプスだけでなくハインリヒ、ライナーの手により殲滅されたのだ。

「しかしまあ、なんなんですかね将軍様。あの黄金に輝く龍は」

「恐らく御老人だろうな──」

「御老人というと、蘭黄竜!それがあれに!?」

「そうに違いない。だが私の出る幕は終わった、頼むぞ姫殿下」



「うふふ、避けてばかりですかぁ?」

セラの放つ炎。それは全てが街一つを滅ぼす力。

「ふざけた奴もいるもんだな、あんな火力普通は出せないもんだぞ──!?」

俺はニーズヘッグに乗り逃げ回る。隙を見て銃を放つが奴は弾丸を全て焼き払っていく。

「シルキー、このままではジリ貧だ。何か手は無いのか」

「今考えてるところだ、あいつを倒す術を──」

何か、何か──!

「あらあらぁ、わたくしを早く止めませんとぜーんぶ焼いちゃいますよぉ?うふふ、あはははは!」

「狂ってやがる……なんなんだこいつは!」

無数に放たれる炎はその総てを焼き尽くしていく。尋常ではないぞ、こいつ──!

「そうですねぇ、わたくしは熾天使とだけ」

「やっぱり狂ってんな、ならさっさと楽に──」

「ブッブー!わたくしは至って正気です!」

徒手空拳で俺のところに突っ込んで来た──!?

「オオオオオッッ──!」

その拳を俺は腹で受けてしまい、ニーズヘッグの背中から落ちてしまう。

「ざけんな、女の力じゃねえぞあれは」

登ってくる血を吐きながら前のふざけた奴を見据える。

「あらあらぁ、失礼ですねぇ!」

「ウァァァアアッッ──」

俺は二十メートルほども蹴り飛ばされる。くそっ、アバラが数本イっちまった──!

「シルキー!」

「邪魔ですよぉ、裏切り者!」

「グォォォオオッッ──」

ニーズヘッグまでもが蹴り飛ばされてしまう。

「うふ、おいたをする子はみーんなわたくしが裁いてあげますよ?」

「畜生……俺は、あの龍も止めなきゃならねえのに!」

尋常ではない。なんだ、何がこいつを──


“真の転生者”


待てよ、そう言ってなかったか。それはつまりこいつの──

「ええ、わたくしこそ真の転生者。いいえ、この世界に天罰を下す熾天使ウリエル!さあ、愛されずにこちらへ来てしまった哀れなもの達よ!わたくしの炎で全て、全て焼き尽くしてあげましょう──!」


そうか。天使と来たら俺は──


「堕天魔法」

その言葉と共に俺の体が変化していく。ああ、全てが黒に塗り替えられる。お前と同格であった熾天使の名を刻みここに魔法は完成する──!

「──ルシファー」


「なっ、何!?この忌まわしき力は──ルシファー!?」

「さあ待たせたなウリエル、ここから第二ラウンドだ。次は俺が地獄へ叩き落とす番だ」

俺の体に三対の黒い翼。

俺の手に握るのは黒く変色したデザートイーグル。

「おのれ、そんな堕天使如きの力でわたくしに叶うとでも──」

「叶うね、何故なら俺だからだよ」

俺はセラの後ろに立ち後頭部に銃口を突き付ける。

「ヒッ──」

「ふっ、天使でも死の恐怖あるんだな?」

「た、助けて、わたくしはただ命令通りにやっただけで」

「それが遺言か、笑わせんなよ。やったのはお前だろうが。責任を他人になすりつけんなクソが──」

そして俺はトリガーを引く。セラは後頭部から大量に血を流しながら倒れる。

「天使でも血は赤いんだな、さてと。ニーズヘッグ!大丈夫か!?」

「問題ない、我はまだ飛べる!」

「オーケー、行くぞ!あの龍を──」

「シルキー、無事か!?」

「お父様、何故ここに!?」

「すまない、黄竜をもっと早く殺せれば──」

「……お父様、問題ありません。あれは俺が殺します」

「シルキー、本気か……!?」

「そのための俺でしょう?ならばその役目、全うするまで──!」


「シルキー……例え運命の三人の一人であったとしてもお前は我が娘、無理するな……!」


「近くで見るとバカでかいなこいつは……銃じゃ太刀打ち出来なさそうだな──!」

と言いながらも数百発同じ場所に放つ。しかしその結果傷一つもつかなかった。

「どうする、シルキー」

「どうするもこうするも、バカでかい物で対抗するまでだ!」

そうして俺は八十センチ列車砲を魔法により二つ作り出す。

「グスタフとドーラだ、これならばどうだ化け物が!」

榴弾と呼ばれる砲弾が放たれ、黄竜に着弾する。それは爆風と破片により敵を殺傷する砲弾だ。

「グォォォオオッッ──!」

「よし、もういっちょ行くぜぇ!」

再び榴弾が放たれ、着弾する。その着弾により黄竜は大きくよろめき、やがて地に落ちる。

「どうだ、まだまだ俺の兵器はあるぜ?」

そうして俺はパンツァーファウストと呼ばれる対戦車用の兵器を大量に作り出す。

「フォイア──!」

そのパンツァーファウストが一斉に放たれ全てが黄竜に着弾し、爆破する。

「グルル……」

しかし黄竜は確かにダメージを喰らってはいるが、まだまだ戦えるだけの余裕はあるようだ。

「シルキー、我が炎で突破口を開こう。そうすればダメージはより与えられるかもしれん」

「なるほど、名案だなニーズヘッグ。頼んだぞ」

そしてニーズヘッグは黒炎を黄竜に向け放つ。

「グォォォオオッッ──!?」

よし、効いてる。ならば俺は二つの列車砲を黄竜に向け。

「──フォイア」

同時に放つ。それは必ず致命傷となる攻撃だろう。

「グ、グオオ……」

「シルキー、まだ生きているぞ!」

「分かってるよ、とどめはこいつだ」

俺はデザートイーグルの銃口を黄竜の頭に突き付ける。

「バーン、とっとと逝けやジジィ──」

トリガーを引き、黄竜の脳天を銃弾で貫き。その命を終わらせればその体は元に戻っていく。

「ふっ、何がお前をそうさせたのかは知らんがまあ不幸だったな。それで、気がついたことはあるかニーズヘッグ」

「ああ、黄竜は既にデュラを手にかけている。ならば」

「これで戦争は終わりか」

「これでレーヴェを落とせば我と──グッ!?」

「どうした、ニーズヘッグ!?」

ニーズヘッグが突然苦しみだす。尋常ではない苦しみ方だ──!

「我を、今すぐに殺せ……あは、あはははは!僕は不死身……さあ早く……!」

まさか、マルコが乗っ取りかけているのか……!?

「殺せ、我を奴を我を殺せ!」

「……それで悔いはないのか、ニーズヘッグ」

「ああ、無い。決闘以外でシルキーを傷つけるぐらいなら死んだ方がマシだ……!」

その言葉を聞き、俺は銃口をニーズヘッグに向ける。

「さよならだ、俺はお前との決着をつけられなくて残念に思う」

「それなら心配するな……我の負けだ……なぜなら我は死ぬが、お前は生きるからだシルキー……さあ早く余計なことをするなニーズヘッグぅ!僕が再びこの世にィ──」


それから何発、撃ったのかは覚えていない。少なくとも俺はこの世を少し恨みながらそれを行っていたことだけ覚えているが。

「──涙?」

そんなものは流れていない。男の別れに涙は不要だ。しかしどうも頬を伝う何かが止まらない。

碌でもないものに作られて、俺と共闘して、いざ決闘をと思えば碌でもないものに邪魔をされ、それを俺が止める。ただそれだけだが。


なぜ、こんなにも胸が痛いのだろう──



「此度の戦での功績、見事であったシルキー。それを称え英雄としてこの国で語り継ぐことにしよう」

「有り難き幸せです、お父様」


勝利を収めたことで、ドラッヘ帝国は強制的にティーガー王国の下につくことになる。それをもってレーヴェに対抗しうる兵力に一歩近づいた。


「どうした姫殿下、最近心ここにあらずって感じだぞ」

「どうしたもこうしたもないですよ、俺は問題ないですから」

自室にてハインリヒ先生と語らう。どうやら俺のことを心配してくれているみたいだが。

「問題ないのならもう少し元気になることだな。上ばかり見ていても奴は戻ってこない」

「そんなこと分かってますよ、あいつを救うにはあいつを殺すしかなかった。ええ、それぐらいわかってますよ」

「なら構わんが」


あの日、俺を連れ帰ったのはハインリヒ先生だった。

いつの間にか力を使い果たし堕天魔法が切れた俺はその場に倒れていたがそれをハインリヒ先生が抱えて帰ったという。

「全く、王女として静かに暮らすことも出来たというのに……」

そう言うハインリヒ先生の声には少し、後悔の色が混じっていた。


「……ハインリヒ先生。俺の父親って誰なんでしょうか」

あっちの世界で分からなかったこと。それは俺の父親が誰だったのかということだ。

「さてな、私が知るわけもないだろう」

「それもそうですよね、もしそうなら俺はそいつを殺しに行かなくちゃいけなくなる」

父親さえいなくなっていなければ。俺の母は死なずに済んだかもしれないのに。


そして。今頃になって気がついたがなぜハインリヒ先生の左手にはめている指輪は俺の持っている母の形見と似ているのだろうか──

いやーどうでしょうか。また戦闘ばかりですね……

次は日常を多めに入れたいなと思っています。女の子になった主人公の葛藤とか書けたらいいなあなんて……ふふ、それではまた次で!

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