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獣人少女との出会い

ギリギリ投稿で申し訳ありません。

「今日の訓練はここまで!全員また一段と実力を上げたな!」


 風見蓮がこの城を出たその日何も知らされていない他のクラスメイトは、いつも通り訓練が終わった後の話を聞いている。


「それを踏まえて明日は、この城から南西に10キロ程進んだ場所にあるミクトラン王国が管理している。ダンジョンへ潜る!」


 ミクトラン王国。この大陸にある4つの国の1つ。

 主にダンジョン等の管理を務めている国だ。


 ダンジョンそれは、この世界に数多く存在するモンスターの群生地である。


 ダンジョンには、下級、中級、上級の3つの難易度がある。


 ダンジョンは、壁が土や石で出来ている洞窟型で構成されている。

 ダンジョンは、下に降りるごとにモンスターの強さも変わり5層ごとに階層ボスがいる。


「今回我々が潜るダンジョンはミクトラン王国で騎士団の育成に使われている難易度中級のダンジョン【ヨルムダンジョン】だ!集合時間は、追って知らせる!」


「それでは、解散!」


 解散の号令がかかりみんなが部屋に戻る中、紗雪は立ち止まっていた。


「あれ?・・・どこにいるんだろう?」

「どうしたんだ紗雪?」

「あ、光雅君」


 紗雪が人を探していると光雅君が話しかけてきた。


「蓮君を探してるんだけどどこにいるか知らない?」

「そういえば今日は見てないな。訓練にもいなかったし、体調でも悪いのかな?」


「風見蓮ならもういないわよ」


 2人で考えていると雄二君と沙耶香ちゃんもこっちに来た。

 そして沙耶香ちゃんの口から出た話に紗雪は驚いた。


「沙耶香ちゃん!蓮君がもういないってどういうこと!?」


「さっき城の兵士の人が話しているのを聞いただけだからあまり詳しいことは知らないけど今日の早朝に城から追放されたらしいわよ」


「そんな・・・蓮君が追放・・・」


 紗雪は、その事を聞いて少しの間何も考えれなかった。


「まぁ、別にいいんじゃない。どうせ無能扱いされるだけだったんだし」


「蓮君は・・・無能じゃないよ・・・」

 紗雪は、蓮が無能ではないと小さな声で囁き、走って自分の部屋に戻った。


「ちょっと紗雪!?」

「紗雪!?」

「どうしたんだ紗雪!?」


 3人が私の名前を言っているがそれを聞かずに部屋に戻った。


 部屋に戻るとベットに倒れ込み蓮君の事を考えた。

 昔から遊んでくれたり、守ってくれたりした。

 そんな蓮君がいなくなり紗雪は、自分を責めた。


「私がいけないんだ。ちゃんと一緒にいてあげなかった私が・・・」


 紗雪は、ベットで横になり1つの事を決めた。


「今度は、私が蓮君を守る。蓮君を守れるぐらい強くなる」


 紗雪は、自分が強くなり今までされて来たように今度は自分が蓮君を守ると決めた。




 そしてそんな風見蓮はというと現在獣人大陸に向かう途中の森の中で野営準備をしていた。


「だいぶ暗くなってきたな」


 空を見ると日が沈みかかっていて、このままじゃ野営準備ができにくくなってしまう。


「早く済ませないとな」


 そして、慣れない野営準備を15分程で終えバックパックの中から食料を取り出した。


「何日かかるかわからないし、食料の消費も考えて食べないといけないな」


 俺は、獣人大陸がどこにあるのか地図を見て知ったので、どれくらいの時間で着くのか分からなかった。


 なので食料が無くなるのはまずい。

 だから俺は、日持ちしない物から少しずつ食べていこうと思った。


「よしそろそろ寝る準備をするか」


 俺は、明日も早朝から出発するために少し早いが寝ることにした。


 ガサッガサッ


「!?」


 だが、森の中を誰かが移動する足音が聞こえその方向に目を向けた。

 その足音は、だんだんこっちの方向に近づいてきていた。


 誰だ、こんな夜に森を走っているのは?


 俺は、疑問を感じながらその方向をずっと見ていた。

 もしも、その正体がモンスターだった時のことを考えて訓練用に貰ったロングソードを片手に持っていた。


 ガサッガサッガサッ


 そしてだんだんその音は荒くなり、足音も先程より大きくなっていた。


 ガサッ


「うわぁッ」

「きゃッ」


 そして最後は、その足音の正体は木の陰から飛び出して来た。

 そいつは、木の陰から飛び出した勢いで俺にぶつかり、そのまま俺は押し倒されるような感じになった。


「痛って・・・何が起きたんだ?」

「お願い。私今追われてるの。匿ってくれる?」


 俺の上に乗っていたのは、俺と同い年くらいの女の子だった。

 それもただの女の子ではなく、俺が今向かっている場所にいるはずの獣人の女の子だった。


 そして、その獣人の女の子は追われているから匿ってほしいと頼んで来た。


「なんだか分からないけど、とりあえずここに隠れて」


 俺は、いまいち状況が飲み込めなかったがその獣人の女の子が必死に助けを求めているのでとりあえず先程作ったテントの中に隠れさした。


「ありがとう」


 獣人の女の子は、そのテントの中に急いで入っていった。


 すると先程飛び出して来た森の中で数人の男の声が聞こえてきた。


「おい見つけたか!」

「いや、こっちにはいねぇ!そっちはどうだ!」

「こっちもいなかった!」

「くそッ!どこ行きやがったんだ!あの獣人!」


 男たちは、獣人・・・つまりこの女の子を探しいるようだった。

 そして男達は、別の場所を探しに行った。


「おい、もう行ったみたいだぞ」


 男たちが行ったことを知らせるとテントの中から顔だけ出して周りを警戒しながら出てきた。


「助けてくれてありがとうございます」


 獣人の女の子は、テントから出て男たちがいなくなったのを確認すると笑顔でお礼を言ってきた。


「いや、いいよお礼なんて」

「そうですか・・・」


 獣人の女の子は、少ししょんぼりし始めた。

 なので何か話すために名前を聞くことにした。


「俺の名前は、風見蓮。えっと君の名前は?」


 名前を聞くと獣人の女の子は、またも笑顔で自分の名前を答えた。


「私の名前は、アリシア・アーデス。よろしくね」

評価等よろしく^_^

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