クラス召喚
前の作品をやめこちらの作品を書くことにしました。
俺の名前は風見蓮
ごく一般的なただの高校2年生・・・だったはずなんだが、
「よくぞ来てくださいました‼︎勇者様方‼︎」
耳に響くような声で髭を生やした大柄の男が椅子から立ち上がって歓迎していた。
「?????」
そしてこの今のわからない状態に俺は・・・いや俺たち32名のクラスメイトは困惑していた。
なぜこんなことになったのか、
ここはいったいどこなのか、
自分達は誘拐でもされたのか、
などいろんな疑問をみんながみんな話し合っていた。
「・・・・・・」
そんな中俺は、あまりに唐突な事で恐れや、不安感などは無く。
呆然と突っ立てこの状況になる前のことを思い出していた。
確かあれは、俺たちがこうなる数十分前のこと、
「ーーーーーーオラッ‼︎風見さっさと俺たちの昼飯を買ってこいよ‼︎」
午前中の授業が終わり昼休みになると俺は、佐良晶馬 とその取り巻き2人のクラスメイトに昼飯のパシリをされていた。
「カレーパンと、お茶な」
「俺ら二人は、おにぎりとお茶な」
3人は、昼飯の注文をすると早く買ってこいよと言って笑っていた。
「チッ、めんどくさいな」
俺は、2年になってあいつらと同じクラスになると佐良に目をつけられた。
佐良とその取り巻きは、クラスの中でも結構な不良だった。
無断欠席や遅刻、授業中に抜け出して遊んでいたりなどそんな奴らに目をつけられた俺は、毎日のようにパシリや呼び出しをくらったりしていた。
「またなんか言われる前にさっさと行くか」
これが俺の日常だった。
佐良達も機嫌を損ねなければ後は、何もして来ないので出来るだけ機嫌を損ねないようにしている。
「ねぇ蓮君」
購買で買ってきた物を佐良達に渡した俺は、ついでに買った菓子パンを食べて机に突っ伏して寝ていたんだが、1人の女子生徒に起こされた。
「・・・ん?」
「一緒にお弁当食べない。私の手作りだよ」
そう言って俺に昼飯を誘って来たのは、この学校で
1、2を争う美少女の天央紗雪だった。
家が隣同士で幼馴染という関係がらよく遊んでいたので、ユキは俺に喋りかけてくることが多い。
ユキとは、昔からのあだ名である。
「俺は、いいよさっき菓子パン食べたし」
「えー、一緒に食べようよ」
こうやって駄々をこねる姿は可愛いけどそんなことをしたら俺の身が危険だった。
視線を少しずつ後ろに伸ばすと男子生徒は俺とユキが仲良くしているのを見て俺に怒りの視線をぶつけている。
ユキは、学校のアイドル的存在なので大多数の男子生徒はユキに好意を寄せている。
佐良もその1人だろう。
前に佐良が俺とユキが話しているのをずっと見ていたからな。
たぶんそれが原因で俺にパシリをさせたりしているんだろう。
だから佐良達や他の男子が見ている中俺とユキが一緒にお弁当なんか食べていたら呼び出しを確実に食らうと思う。
ユキには悪いが今日は、諦めてもらう。
「今日は、お腹空いてないからまた今度な」
「わかった。今度は絶対だよ」
そう言うとユキは、何人かの女子を連れてお弁当を食べに行った。
「よし寝るか」
俺は、また机に突っ伏して寝始めようとするがまたもそれを妨害してくるものがいた。
「おいッ‼︎風見‼︎」
やっぱりか。
予想通り佐良達が俺の机の前に立って苛立ちの顔をしていた。
「テメェ調子乗ってんじゃねえぞ」
そう言って佐良が俺の胸ぐらを掴んで拳を大きく握り俺に殴りかかろうとして来た。
だがその拳は俺には当たらず1人の男子生徒が掴んでいた。
それは、このクラスのリーダー的存在でありスポーツ万能、成績優秀な完璧人の上聖光雅だった。
「佐良、喧嘩はダメだよ。ちゃんと話し合いをするんだ」
平和を愛するようなこの男は佐良相手でもこうやって喧嘩をやめさせようとする。
そんな光雅のイケメンさに惚れる女子は多く、裏ではファンクラブができているという噂もある。
「チッ、行くぞ」
流石に佐良も光雅相手には、手を出せず大人しく引き下がった。
「ありがとう光雅君」
「いや、お礼を言われる程のことじゃないよ」
光雅は、当然のことをしたまでさと言わんばかりのことを言いながら席に戻って他の男子と話を始めたが、
戻る直前に俺へ向けた眼差しは少し怒っているように見えた。
昼休みが終わり午後の授業が始まる。
俺は、毎回窓際の席になっているので授業中はずっと空を眺めていた。
「退屈だな」
自分にしか聞こえないくらいの声量で俺は言った。
同じ日々の繰り返しは、とてもつまらない事だ。
ユキは毎日俺に話し掛けてくるが、他の奴らはあまり話し掛けてこない。
まぁ休み時間は、寝るか、本を読むかしかやってないからこうやって話し掛けてくる奴がいないのもあるんだが、
それでも、やはりこの日々はつまらなかった。
何か面白いことはないのかな。
そんなことを考えているといつのまにか寝ていた。
キャー‼︎
「 !? 」
いきなりの悲鳴により俺は、目が覚めた。
悲鳴をあげたのは、1人の女子生徒だった。
他にも驚いて混乱している生徒がいた。
何をそんなに驚いているのかは、俺もすぐにわかった。
俺たちの教室の床には、大きな魔法陣のようなものが出来ていて眩しいほどに光っている。
「蓮君‼︎」
みんなが混乱している中ユキが俺の方に駆け寄ろうとしていた。
けどユキが俺の近くに来る頃には、床にある魔法陣が目を開けていられないほどに輝き出して俺たちを包み込んだ。
こうして俺たちは、クラスメイト全員で異世界に勇者として召喚されたのだった。
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