表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私、どうして小説を書いているのでしょうか

作者: 雨空涼夏

初めましての方は初めまして、旧名タブレットミント、雨空涼夏と申します。


ジャンルはエッセイですが、徒然なるままに書きたいことを書いていこうと思います。



さて、突然ではありますが、現在小説を書いている方へ質問です。

皆様は何故小説を書き始めましたか?

きっかけは様々ではあると思いますが、私の場合は読み終わった小説の続きを知りたいという思いから小説を創る事を始めました。


俗に言う二次創作でしょうか。小さかった私は自分の将来のように、文字で描かれた未知の世界に思いをはせて、拙いながらも物語を書いていました。


やがて中学生になり母と連れ添って書店へ向かった時、ある本を見つけました。

アネコユサギ様の「盾の勇者の成り上がり」という書籍です。私はそこで「小説家になろう」というWeb小説サイトの存在を知ったのです。


なるほど、なろうで人気のファンタジーというジャンルは恋愛よりかは身近です。人気のゲーム、ドラゴンクエストやモンスターハンターはファンタジーの世界です。勉強以外は何事にも挑戦的だった私は、ブラウザの使える電子機器を手に入れたらぜひとも書こうと決意してこの世界へ飛び込んだのです。


そして私は高校生になり、母からスマートフォンを与えられました。

いよいよ小説家になるときが来たのだと心を躍らせながら登録を済ませ、小説とは呼べない行き当たりばったりのファンタジー小説を書き始めました。


最初の内は評価など気にせず、書きたいままに執筆を繰り返していました。アクセスなど覗かず、創る楽しさに身を任せ、よく言えば独創的、悪く言えば目も当てられないような文章の小説の垂れ流し。


そんなあるとき、システムから一つの通知がありました。

私の書いていた小説へ感想が届いたのです。最初の一言にはこう記されていました。


「面白いです。」


初めてでした。私の作品を読んでくださった方がどのように感じたのかは分かりません。だけどもそれは、昔私が絵本や小説を読んで感じていた楽しみを誰かに与えることができたという証明なのだと思い、尚更私は小説を書くようになったのです。



さて、ここから私は異変を感じ取りました。他の方を見ていると、評価のために小説を書く方がいらっしゃったのです。


流行りを追い、テンプレートで塗り固められた小説が生み出され続ける中、私は困惑し、思わず口にしたのです。

「どうしてそのようなつまらない話を書くのだろう」と。

決して言ってはいけないことだと分かっています。それは作者様そのものの否定にも繋がります。


ですが、物語とは総じて好き嫌いが現れるものです。どんなに世間が支持する作品も、どんなに注目を浴びる作品も面白くないん、合わないと感じる人が少なからずいます。私の場合は流行る作品は大体面白くないと感じます。


テンプレート、いわゆる王道は、確かに話の構造を形作る大切なものです。しかしここ最近は、それを注視するあまり同じ、または似通った作品が市場に溢れている気がするのです。


ブックマーク、評価をお願いするのもなんだか変じゃないですか? 本来読者様に委ねられるはずの機能を作者から使うようお願いされるのです。


ランキング上位に上り詰めればより多くの人の目に付きますし、有益であるとは思います。運が良ければ編集者様のお目に止まるかもしれません。でもそれでは私はなんだかもやもやするのです。


やっぱり、こういう夢は自分の力だけで掴み取ってみたくないですか?


私も作家になるという夢を持ち合わせています。出版社の行うコンテストにも応募し、二次、三次くらいで落とされます。ということはまだ実力が足りていないのでしょう。


さて、一度表題に戻りましょう。

私は私が楽しむために小説を書いています。

別にあーだこーだ言うつもりはありません。でも一度思い出してみてください。

何か見失ってないでしょうか、忘れてないでしょうか。


更新しなきゃ、続き書かなきゃと言っている時点で、私は小説を書くことを楽しめていないと思います。自分の意思ではなく他者の圧力によって捻り出される作品は書いていて楽しいんでしょうか。


読者様あっての小説ではあります。読み手がいなければ書き手は必要ありません。ですが、読み手が一人でもいるならば私はその人に私の全力の作品をぶつけようと思います。


若造が偉そうな口を叩いてしまいましたが、まとめてしまうと大したことはありません。

もっと楽しんで、自分らしい作品を書き続けた方が良いのではないでしょうか。


私たちは生産者で読者様は消費者です。より多くの需要がある王道作品は皆様にお任せして、需要の薄い作品を私は書いていきましょうかね。


ブックマークとかを気にする必要はありません。まずは小説を書くことを楽しみましょう。その上で、ほんのちょっとだけ評価を気にすれば無理なく小説ライフを送ることができるのではないでしょうか。


よし、すっきりしたので失礼します。ではでは。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 作者自身が創作を楽しむということ、こういうエッセイは読んでいて勇気付けられます。 私も作品を描いてますが、やっぱり評価やブックマークは気になります。そのため、ポイント稼ぐことだけを狙っ…
[一言] 自分の場合は、身近にある娯楽作品が「面白くない」と感じる事が多くなったので始めました。 ならば、自分が面白いと思う作品を作ってやろうと言う精神ですね。なので、ブクマやポイントは同じように、そ…
[良い点] 創作を始める時はこんな気持ちを持っていたんでしょうね。 私にとっては、小説を書くのと呼吸するのは同じ事で、読んでもらうのは創作に必須だからですが。 [気になる点] 創作する気がない方々…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ