第3話 ガリウスのギルド
俺はアマゾネスを撒いてガリウスの街に戻り、ギルドへと向かった。
まだギルドに冒険者登録をしていないからその登録と薬草等を納品してクエスト報酬を貰うためだ。
ギルドに着いた時、辺りは日が落ちてしまいだいぶ暗くなっていた。
このような時間になるとあまりいい連中とは言えない奴らがいるから本当は来たくなかったがアマゾネスに追い掛けられたせいで時間が押してしまい仕方なく来た。
ドアを開けると騒がしくもそれ程嫌ではないような喧騒感を感じた。
ギルドというものはどこも作りが同じようになっており、クエストを受注または依頼する事が出来る場所を集会所。そして冒険者がクエストを受注する前の食事やクエストが終わった後の冒険者とって楽しみの酒等を提供してくれる酒場がある所が多い。
ここ、ガリウスのギルドも同じで入って真っ直ぐ行くとすぐに集会所があり、左へ行くと酒場がある。今日はもう日が暮れてるため冒険者達は酒を呑み楽しそうに騒いでいる。
俺はそんな冒険者達を横目に見ながら酒を呑みたいという衝動に駆られながらも受け付けに向かった。
成長期に酒を呑みまくると身体が大きくならないことがあったから成長期の身体の時は呑まないことにしている。
俺が集会所の受け付けに着くと、もう少しで上がりなのかテンションが高い子が居た。
「ようこそ!ギルドへ!お依頼でしょうか?それとも冒険者登録でしょうか?」
俺はこの子には申し訳ないと思いながらいつものセリフを言った。
「冒険者登録をお願いします。あとたまたま薬草とかもあるので採取クエストとして納品してもいいですか?」
「はい!もちろん大丈夫ですよ!」
俺はクエストボードから薬草とキノコ類の採取クエストの紙を持ってきてマジックバックから大量の薬草とキノコ類を受け付けへ出した。
「これが冒険者登録の………紙………ですよ…………」
積まれた薬草とキノコ類を見て驚く受け付けの女の子にほんの少し、ほんのちょびっとだけすまない………と思いながら俺は冒険者登録を済ませて報酬は明日取りに来ますと言い帰った。
「あとちょっとで帰れたのに…………」
受け付けの女の子はあと少しで上がれたのに大量の納品をしたせいで上がれなくなってしまい、あの少年をすぐにでもブラックリストにぶち込まなければ………と決意していた。