第2話 ガリウスの森
森に入りささっと薬草やついでにキノコ類を取る。
なかなか歩き回ったが森の入口付近とはいえ魔物に全く出会わなかったのはちゃんと冒険者が魔物を倒しているおかげだろう。
「喉が乾いた…………」
流石に動き過ぎたのか口の中がパサパサしてきた。
俺は目を閉じ、身体の中を巡っていた魔力を集め真下に向かって放った。
魔力は地面にぶつかり四方八方に広がる。
そして俺はその広がった魔力の一部が溶けるような感覚を感じた。
「こっちか」
俺はこの魔力をぶつけて色々探る方法をソナーと名付けている。
まぁ、昔の頃に知った言葉で意味合いは全く違うがこの方がイメージがしやすかったのだ。
「のどが渇いた時に飲むの水が最高だよな! ゴクゴクゴク」
俺は森の中の泉で水を飲んで……………
「ブッハァ!!!!」
水を盛大に吐き出した。
てか、いつも思うことがある。
なんで泉や湖、とにかく綺麗な水がある所でコイツらは水浴びをしているんだ…………
俺が水を飲んですぐに吐き出してしまったのは泉で水浴びでしている露出狂が居たからだ。
「な、な、な、なにをっ!!」
泉で水浴びをしていた金髪の裸族がうるさく喚きそうになったから
「あーーそういうのいいんで、てかあんた露出狂なの? こことか綺麗な水がある所って他の人が水を飲むとかって考えないのか? それともお前が入った後の水を飲めってか?」
「っ………!!」
ああいう、うるさそうな奴は騒ぐ前に素早く正論をぶちかましてやるに限る。
「~~っ!!」
だいたいの奴が顔を赤くして…………
「エアロ!!!!」
「おっと」
顔を傾けると目の前風の塊が通る。
なぜかブチ切れて襲い掛かってくる。
少し顔が整ってるからか、ああいうのは常識がなってないから俺の憂さ晴らしを兼ねて二言三言言ってやるのだ。
「いきなり攻撃ってお前アマゾネスかよ!」
「お、お、お、おま…………」
「おま?」
「ブッコロシテヤルゥゥゥゥゥ!!!!!!」
「うわ! なんか切れた!?」
この後ゴブリンや他の獲物とかを狩ろうとしてたのにあのアマゾネスが追い掛けられまくって何も出来なかった。
チッ、アマゾネスめ覚えてろよ…………
俺は今日の予定が予定通りに行かなかったことに少しイラつき、いつかあのアマゾネスに仕返しをしてやることを決意し、そしてどうでも良過ぎて2秒で忘れた。