表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世の記憶?厨二ノート?無駄に派手な異世界冒険譚!  作者:
【第1章】覚醒・旅立ちの時

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/68

【11話】静かな緊張

村の柵が見えたところで、ヴァルドが歩調を落とした。


「……ここだな」

「何日か前にも来たけど」

エリオが伸びをする。

「なんか前回来たときとあんまり変わらないなぁ」

「うーん、なんだか危機感ないというか、何というか…」


村に入ると、すぐに声がかかった。


「ああ、ギルドの人たち!」

「調査に来てくれたのか!」


畑仕事をしていた男が、鍬を止めてこちらを見る。


「今日は森の奥には入らないんですか?」

「今日は情報収集だけだ」

ヴァルドが落ち着いて答える。

「明日、準備をしてから改めて入る」


視線が、自然と俺たちに向いた。


「トウマも、リュカも気を付けろよ。まぁ、ギルドの人がいるなら安心か」


「はい」

「ありがとうございます。」


エリオが小声で囁く。


「信用されてるね」

「……ギルドが」


井戸のそばから、別の声。


「森はどうだ?」

「何か分かったか?」


「今すぐ何か起こるということはない」

ヴァルドはそう言ってから、

「だが、気になる点はある」


村人たちは、その言葉を噛みしめるように頷いた。


エリオが、軽く笑って場を和ませる。


「明日、ちゃんと調べてきますよ」

「今日のところは安心して」


その一言で、空気が少し緩む。


俺は胸元に意識を向ける。


(……今日は静かだな)


ノートは、反応しない。


リュカが、小さく息を吐いた。


「数日前に一度来ただけなのに」

「もう日常に入り込んでる感じがする」


「そういうものよ」

「そういうものなのかなぁ……」


ヴァルドは、村長の家の方を一瞥する。


「明日、準備をしてから森に入る」


それは確認であり、

村全体に向けた合図だった。


日常は続いている。

だが、“外”との距離は、確実に縮んでいる。


落ちこぼれは、まだ名乗らない。

けれどもう――

何日か前には戻れなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ