✨グレーテルと野獣✨
グレーテルの旅
ヘンゼルが死んだ
魔女が竈門で焼いたのだ
業火がメラメラ燃えている
グレーテル「お兄さまぁぁぁぁぁ!」
魔女「くっくっく。貴様も料理してやろう
あの豚人間のように」
グレーテル「豚人間……お兄さまのことか
お兄さまのことかァァァァァァ!」
グレーテルはブチギレた
この瞬間だけ伝説の戦闘民族になった
ゆらっと揺れて、瞬間移動
魔女の顔面をアイアンクローした
魔女「ぶぼっ、いいのかい。私を倒すと
二度と、お菓子を食べられなくなるよ
飢え死にするよ!」
グレーテル「かまわない。今、ここで、
あなたを、倒す!」
グレーテル前進!
後の竈門へ魔女をシュート
そして戸を閉める
魔女「ぎぃぃぃやぁぁぁぁぁ!」
グレーテル「さようなら、お母さん。安らかに」
☔️☔️☔️☔️☔️☔️☔️☔️
グレーテルは2人分の墓を作り
タンポポを備えて
祈り
くるっと回って旅にでた
グレーテル「おなか……すいた……」
目を地走らせている。
空腹により野生の本能が
呼び覚まされている。
すると一匹の野うさぎが横切り……
グレーテル「ガウ!」
グレーテルのアイアンクロー
ウサギは1発で仕留められた
グレーテル「ガツガツ、ガツガツ」
まずい!
グレーテルは我慢して食べた
食べながら、毛皮や骨を吐き出して
食べられる部位を学習していく
グレーテル「もう一回」
ウサギが現れた
グレーテルのアイアンクロー
スカッッッ
グレーテル「避けられた」
ウサギが現れた
グレーテルのアイアンクロー
スカッッッ
グレーテル「あれ? さっきはできたのに」
ウサギが現れた
グレーテルのアイアンクロー
スカッッッ
グレーテル「やば……」
グレーテルは30連続で失敗した
疲労でプルプルしている
空腹で目が回ってきた
グレーテル「どうして……」
あと何回か、ウサギに避けられた後
グレーテルは小川に頭を突っ込んで
冷えた
グレーテル「ブルァー。はあはあ。ふう」
川辺にぶっ倒れた
雲がフワフワしている
そよ風が吹く
グレーテル「力が……入らない……どうして
さっきまで、あんなに動けたのに……」
グレーテルは、歯を食いしばり
そっと閉眼
ピタリと動かなくなった
そよかぜ
そよかぜ
せせらぎ
静寂
そよかぜ
そよかぜ
鳥のさえずり
カラスの羽ばたき
すると
ウサギ「ぴょーんぴょーんぴょーん
遅れちゃう遅れちゃう
お茶会に遅れちゃうピョーン」
アリス「ウサギさんウサギさんウサギさん」
グレーテル開眼
グレーテル「肉だッッッ!」
次の瞬間
グレーテルはウサギの首を刎ねていた
そして首から流れる血液を
じゅるじゅるすすっていた
アリス「あ…………」ペタン
アリスはおもらしした
顔面蒼白である
グレーテル「あなた、お母さんはいるの?」
アリス「ヒッ……いまぜん」
グレーテル「じゃあウサギを食べるといい
肉を食べないと死んでしまうよ」
アリス「え? え、いや、あの」
グレーテル「モグモグ」
アリス「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいー」
アリスは全力逃走した。
アリスは木々の向こうに小さく
消えてしまった。
グレーテル「ああ。そうか。
あれが、1時間前の私
今は何の恐怖も感じない」
グレーテルはもう
真顔でウサギ肉を食えるように
成長していました。
パンを食べるのと同じように
生肉を咀嚼しています。
もきゅもきゅ
ボリボリ
もきゅもきゅ
ごっくん
グレーテル「肉うめぇ」
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯おばあちゃんの家
森の一軒家に立ち寄ったグレーテル
グレーテル「匂うぞ、肉の匂いがする」
ドアが開いているので不法侵入
オオカミがベッドで寝ている
丸メガネとエプロンを装備したオオカミ
腹をパンパンにして
ベッドに仰向けで熟睡している。
グレーテル「そうか。満腹になると
他人に食われるのか。御愁傷様」
グレーテルは
素手でオオカミの首を刎ね
素手で腹をビリビリ
ビリビリビリビリ
赤ずきん「ぷはぁ」
おばあちゃん「ぷはぁ」
胃液でベトベトの少女が2人
グレーテルは2人を米俵のように抱え
川へざぶんと入りました
赤ずきん「ぶくぶく」
おばあちゃん「ぶくぶく」
胃酸のぬるぬるが取れました
グレーテル「気をつけなよ」ナデナデ
赤ずきん「はう」(●´ω`●)
グレーテル「ほら、あんたも気をつけな」ナデナデ
おばあちゃん「ふん。小娘が。調子に乗るんじゃないよ」(●´ω`●)
こうしてグレーテルは
オオカミ肉をゲットして
颯爽と空へ駆け上がっていきました
赤ずきん「はう……王子様❤︎」
おばあちゃん「赤ずきん。悪いがあたしゃ
銃のトレーニングをしなければならない
暫く会えないよ。数ヶ月くらい」
赤ずきん「ふえ?」
こうしておばあさんは
獣のように警戒心を研ぎ澄まし
狙った獲物を百発百中仕留める
猟師にジョブチェンジしましたとさ
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯野獣の城
むかしむかし、ワガママな王子様が
魔女に魔法をかけられて
野獣になってしまいました
そこに通りかかった
オオカミを食べ終えたグレーテル
グレーテルは野獣の筋肉を観察して
グレーテル「肉だ!」
野獣「ヒエッ」
背を向けて逃げる野獣
追い詰めるグレーテル
グレーテル「いただきまーす」
野獣「いやだ、死にたくなーいェァー」
野獣を食べるグレーテル
心なしか、全身が肥大化しているよう
そこに背後から魔女が
魔女「お前が野獣になるんだよ」
グレーテル「へあ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
城全体の呪いがグレーテルを襲い
グレーテルは醜いビーストに
変貌しましたとさ
グレーテル「あ、あ、あああああ」
グレーテルはガチ泣きしました。
〜〜〜〜〜〜〜〜
それからグレーテルは
何度も何度も自分の顔を見ました
その度に、どう見てもモンスター
グレーテルは開き直って
グレーテル「私がモンスターだ!」
オオカミを食べながら生き続けました
そうしながら、毎夜毎夜
心臓を抑えて泣きました
ある日
ベルがやってきました
美女と野獣の美女担当ベル
ベル「お父さん、お父さーん」
グレーテル「どうした?」
ベル「うわきもっ」
グレーテル「ウッっ」グサッ
ベル「あ、でも磨けばイケメンになりそう」
グレーテル「んん?」
ベル「お父さん、ごめんなさい。私このイケメンと暮らします」
グレーテル「ふええええ?」
ベルは野獣と化したグレーテルを引っ張って
風呂でゴシゴシ洗い
毛を散髪して
タキシードを着せて
野菜を食わせて
美獣に変化させました
グレーテル「はわわわわ」
ベル「もう。肉ばっかり食べちゃダメでしょ」
グレーテル「おっしゃるとおりでございます」
グレーテルはベルの尻にしかれてしまいました。
庭でちゅっちゅする
幸せなバカップル
と思わせて、1週間後
ベル「あ、ごめん、もう無理」
グレーテル「え、どゆこと?」
ベル「今までの演技。本当の私は読書家」
グレーテル「ファッ?」
ベルは図書館に引きこもって
本を読みまくるようになって
しまいました
グレーテル「……うおおおおお
さーみーしーいーぞー」
野獣の手足バタバタ
頭をかかえてローリング
そしてうつ伏せで鬱
グレーテル「ベールー、ベールー
さーみーしーいーよー
ううう、ううう、ううううううう」
するとガチャ
ベル「お待たせ」
グレーテル「ベルー」
ベル「……」ズイッ
グレーテル「んん!?」
ベル「キスの練習」
グレーテル「はあ?」
ベル「本で調べたわ。愛する者どうしのキス
実践に付き合ってくれるかしら?」
グレーテル「え、う、うん。いいよ」
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
長い沈黙
2人の距離が溶けていく
脳細胞も溶けていく
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
ベル「ぷはぁ」
グレーテル「ぷはぁ」
ほっぺを赤く染めた2人
モジモジしている
ベル「次はあなたから」
グレーテル「ええっ? ええー!」
ベル「んっ、早くしなさい」
ベル、キス待ち顔
グレーテル「いいのか、いいのか?」
ベル「怒るわよ」
グレーテル「あっはい」
野獣の口付け
距離の概念が溶けていく
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
ベル「ちゅっ」
グレーテル「ちゅっ」
ベル「ぷはぁ」
グレーテル「ぷはぁ」
その時、不思議なことが起こった
野獣の身体が風船みたいに
膨れ上がったのだ! パンパンに
グレーテル「お、おおおおお?」
ベル「実験大成功」
グレーテル「何、どういうこと?」
ベル「グレーテル、大好きよ。あなたはどうなの?」
グレーテル「へ、私?」
目を回す風船野獣グレーテル
グレーテル「私は、私は、…………
魔女を焼いてから
胸に穴が開いていた
その穴を埋めたのは
あなた
そう。私は
ベルが好き
私の一生を賭けて
一緒に生きていこう!」
ピカーン!
カァァァァァァン
キュピィィィーン
シュワァァァァァァ
グレーテルの野獣ボディが破れて
光輝くエフェクトが発生した!
キュピん
キュピん
キュピーン
魔法少女的なドレスアップ
グレーテル「光のプリンセス
真・グレーテル参上!」
フワフワのドレスに包まれた美女!
ベル「やった!」
グレーテル「ありがとう!」
フカフカのドレスの美女2人
フカフカに抱き合って
幸せ
めでたし めでたし
この後ベルの村人を全員ボコった