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3.暮色蒼然

お久しぶりです

長い間投稿できていなくて申し訳ありませんでした

成績不振や部活の予定等が重なり、その上に精神的に打ちのめされておりました

これからは不定期ながらも投稿していくのでこれからもよろしくおねがいします

それではどうぞお楽しみください

「台風来るって言ってたくせに快晴なんですがそれは」

台風の発生で久しぶりに部活の練習試合がなくなると思ったのに暑いくらいの快晴で僕は落胆する。

僕は楓真、一応バスケ部に所属しているが、さほどうまくはない。

三年生だから出してもらえているようなものだ。

簡単なシュートでさえ外してしまう。

同級生からは下手だって陰口を言われているのも知っている。

(なんなら僕の近くでわざと言ってくることもある)

下級生も同じように思ってうだろう。

中学生の時に運動部に所属していなかったやつが急にバスケをするなんておかしいことだった。

親が反対していたのもよくわかっていた。

でも、それでも、自分を変えなきゃいけない気がしていた。

その結果がこのざまだった。

成績は学年の下から10番目、成績はALL3誰がどう見ても悪かった。

先生には真面目に勉強しているのかと聞かれる始末だった。

今日もため息をつきながら家路につく。

近くの高校との練習試合だったので歩いて来ていた。

朝は晴れていたのに昼を過ぎて雲が出始めていた。

いつも通り勉強、、といっても数学ばかりしている。

英語は苦手だし、国語は壊滅的にわからない。

唯一できる数学だけをいつも勉強していた。

夕方になり雨が降り続いている中、自室の窓から空を眺めていた。

もうすぐ進路も決めなければいけないのだがいまいち行きたい大学なんてわからなかった。

このままニート生活でもするのかな、なんて思っているときに母に夕食を食べるように言われたので降りていった。

外は雨で何も見えないのにカーテンは開きっぱなしだった。

キッチンから夕食をテーブルに持ってきて食べようとしたとき窓の外に猫がいるのに気がついた。

車庫の下にいるとはいえ台風のせいで雨が当たっているはずだ。

そう思った僕はキッチンに向かった。

家で3匹の猫を飼っているのでキャットフードがあるはずだからだ。

僕は適当な皿を見つけてキャットフードを少し入れて勝手口から猫にやった。

人に慣れているのか僕を怖がることなく猫はガツガツと食べ始めた。

いつもなら雨が降っている猫にご飯をやることなんてなかった。

ただ今日はいつも以上に心が沈んでいるからだろうか、なんとなくその猫に自分を重ね合わせてしまった。

「僕も君みたいにあちこちを自由に回れたらいいのにな、、」

「にゃ?」

不意に猫が鳴いたのでびっくりしてしまった。

(そんな僕が話したタイミングでなく猫がいるのか?まさか言ってる意味がわかったり、、そんなことない気がするけどな、、)

猫を眺めていると首輪に紙が挟まっていた。

「猫さん、紙切れが挟まってるじゃん、取っとくね。」

取った紙は折りたたまれた手紙のようなものだった。

しかもまるで雨がかかっていないかのようにさらっさらだった。

なんでこの紙はふやけてないんだろうと思いながらも紙に書いてある内容が知りたくなり折りたたんであった紙を開いた。

その内容は自分のことのようだった。

自分の過去、辛かったこと、嬉しかったこと、忘れていたことまで何から何まで書かれていた。

(まるで猫の郵便屋さんだな)

そう思って紙から顔を上げたとき猫はもういなくなっていた。

(一瞬の幻だったのかもしれない、でも忘れてた自分のこと持ってきてくれた)

(あの猫はどこかで元気で生きてるといいな)

そんなこと思いながら自分の進路希望調査の紙にこう書いた。

進路:大学進学(校名:未定)

就きたい職業:医者

昔から人が好きだった。

高校になって忙しくなってずっと過去に置いてきたもの。

今からでも間に合うはず。

間に合わなくても遅れてでもそこにたどり着きたい。

その先にあの猫がいる気がした。

読んでいただきありがとうございます

楓真は「ふうま」と読みます

これから不定期ながらももっと投稿していくつもりなので今後ともよろしくおねがいします!

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