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人界壊滅
天界に戻ったあなたは、いつものように日常を過ごしていた。そして、一年後のある日……。
人界は壊滅した。
その日のあなたは、目を閉じながら考え事をしていた。ここ一年ほど、紳士が姿を現さない。何か大変なことがおきないか、気が気ではなかった。
「一体なんだ?」
突然。大きいな揺れが天界まで届いた。
あなたは天界の下層にある教会まで急いだ。
天界の教会は、人界で死亡した者達で溢れかえっていた。
「始祖様!人界が崩壊しました。犯人は…」
教会のから飛び出してきたのは、あなたの補佐をしている猫神だった。猫神の口から出た、犯人の呼称にあなたは驚く。
「紳士が犯人だと……」
紳士の趣味は長く続けること。紳士が人界を壊滅させる理由がない。紳士は人間を好んでいるのだ。滅ぼすなら人外の住む、魔界に決まっている。
だが、事実として人界は終わっている。
あなたは眉間にシワを寄せると、始祖としての能力を行使した。
世界は物語の始まりまで、時を巻き戻す事になる。