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分岐C →洞窟で嵐がおさまるのを待つ
少年は立ち上がると……
洞窟の外に向かった
洞窟の奥に向かった
→洞窟で嵐がおさまるのを待つ
洞窟で嵐がおさまるのを待った。
洞窟の中は静寂で満ちていたが。
見知った男がやってきたため、
その静寂は破られた。
その男は少年の知り合いで、
紳士と呼ばれている男だ。
紳士は赤い花を片手に、
洞窟の奥から現れた。
「こんなところで会うなんて、僕たち気が合うね」
紳士は、にこりと笑う。
いつも付き纏っている、胡散臭さがない。
「数日ぶりだな」
「うん、そうだね。せっかくこんな所であったんだし。君にプレゼントを渡しておくよ」
紳士は少年に赤い花を渡した。
「それじゃ、僕は先に行くね」
少年の物語が始まる。
先の未来は、
常に不特定要素がつきまとうだろう。
ふと、手元の感触がかわり。
少年は手元を見た。
赤い花は、一枚の券に変化していた。
手紙には、お助け券と達筆な文字で書いてある。
紳士から一回だけ、助けてもらえるようだ。
「本当だろうか?」
助けられた覚えのない少年は、疑問に思いながら。
人界の草原に足を踏み入れた。