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海中に咲く花  作者: SHELLY・BOSS
第1章 プロローグ
5/21

#5 目指すべきか

最近ますます暑くなりましたね〜

熱中症等には気を付けて過ごしましょう。


お楽しみ下さい┏●

父は言う・・・

我々は戦士では無い。


母は言う・・・

世界には仕方のない事もあるの。


姉は言う・・・

これしか道は無いよ?


兄は言う・・・

お前で無くとも俺たちがやる。


*********************


父に仕事の話を聞く事になり、レイは背筋を伸ばして父を見る。


「仕事に興味を持つのは早いと思ったが・・・昨晩の事を考えると、妥当だな。」


「昨晩?昨日の夜、僕は寝てた・・・ううん。ちゃんと覚えてる・・・僕が・・・僕が!!」


レイは頭を抱えてテーブルに突っ伏してしまった。

鬼化羅擦(おにからす)と交代していたが、ハッキリと見て、感じて、そして今朝、部屋の惨状を目の当たりにしていたのを思い出した。


「パパ、ママ。僕は・・・おじさんを・・・」


「それで良いのだレイ。我々は狙われ、奪い、そして生きて行く。これが先祖代々受け継がれてきた、フメリ一族の運命。」


「あのおじさん達はね、パパを狙って来たの。レイはパパの仕事を1つお手伝いしたのよ?」


母は優しくレイの肩を抱き、頭を撫でながら言ってくれた。

その優しい声に心を落ち着けたレイは顔を上げる。

父のナイフの様な鋭い視線。

母の毛布の様な柔らかな視線。

2つを向けられたレイは、ハッキリと言った。


「人を殺す事がパパのお仕事なの!?僕は殺したく無いよ!!」


ヒュッと悲しげな音がした後、レイの頬に一筋の鮮血が滲み出た。


「我々の仕事を否定するのは、我々の生き様を愚弄する事にあたる!!貴様もフメリの名を持つのなら誇りを持て!!我々は殺し、奪い、血に溺れて生きて来た!!」


父はイスから立ち上がりレイの髪を掴んで、部屋を出た。

行き先はレイだけが知らない地下の一室。

冷たい金属の扉をゆっくりと開け、レイは父に放り込まれた。


「ここで1日過ごすことだ!!先祖の声を聞き、数多の嘆きを聞け!!」


父は扉を閉め、去った。

レイは真っ暗な部屋の中たった1人。


「グズッ・・・正しい事を言ったのに・・・ヒックッ・・・なんで僕が・・・ウゥ・・・ウゥ・・・」


冷たい部屋にレイの泣き声が響く。

部屋の奥にはイスがあった。

レイは目が慣れて部屋を見渡す。

一脚のイスがあるだけの寂しい部屋だった。

レイは冷たく硬いイスに腰掛け、壁を見つめながら心の中で悪態を吐いた。


(僕は正しい事を言ったんだ。パパが悪いんだ。僕は悪くないんだ。)


「それは違うぞ坊や?」


「だ、だ誰!?」


「産まれたばかりの時に、会ったきりだから覚えて無くても問題は無い。」


声の主はスゥーッと壁から出てきた。

半透明で()()()()を着たお爺さんだった・・・

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