#2 夜明けの戦慄
ナイフとフォークの朝食・・・
オムレツですかねσ(∵`)?
お楽しみ下さい┏●
「これが俺・・・今まで小さくなってビビっていた俺が・・・・・・フフッ。」
彼・・・レイは血がべっとりと付いた鬼化羅擦の刃を見て笑った。
『オレを握って正気で居られるヤツは滅多に居ないぞ?』
「そうなのか?じゃあ俺は強いんだよなぁ?」
レイに話しかけるのは妖刀の鬼化羅擦。
妖刀とは、人に使われすぎ、人を斬りすぎ、幾年もの時を経て人の言葉を話す刀。
その切れ味は落ちる事無く、持ち主の首さえも刀の意思1つで地に落ちる。
『フフフッ。お前が強いかどうかはオレは知らん。オレを振る価値はある。と、だけ言っておこう。』
「よく分かんねぇが・・・取り敢えず、母上の様子が気になるな。」
そう呟くとレイは寝室のドアを開け、母の寝室へと歩いて行った。
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「あらレイじゃないの。ママが置いていった刀を見つけたのね!」
母の寝室へ入ると嬉しそうに声をかけられた。
「あぁ。それと賊のおっさん、始末したんだか、母上の所には来てなかったのか?」
「その言葉遣い・・・なるほどね。その事は明日話しましょう?今日はさっさと寝なさい。夜遅いんだから!」
厳しい雰囲気で言われたレイは、釈然としないまま自分の寝室へと帰り、賊の死体と共にグッスリ寝た・・・
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翌朝・・・
太陽がキラキラと眩しく光り、眠気を吹き飛ばす元気な声で母はレイの寝室へと入り起きるよう呼び掛けた。
「朝だよ〜!ほらレイ!早く起きないと、お兄ちゃん達にご飯取られるわよ?」
「ご、ご飯が!!おはようママ!早く行こ?僕お腹ペコペコ!」
レイはベッドから飛び起き、床に足をついた・・・
床には昨晩の惨劇がしっかり残っており、レイの足は血の海で滑った。
「いてて〜。滑っちゃったよ〜。・・・・・・い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
床に尻もちを付いたレイの目は、しっかりと賊を捕え、眼前の血の海に浸かり気絶した。
「あれ・・・ここは?」
「リビングよレイ。ご飯、食べられるかしら?」
目を覚ますと母の膝枕だった。
レイは頷くと、モソモソと朝食を取り始めた。
食べ終わったと同時に父がレイの目を見ながら口を開く。
「レイ。お前は昨日夜を覚えているか?」
「え?うん・・・えっと、ママとお誕生日のお話して〜・・・知らないおじさんが来て、僕は・・・僕は!!」
頭を抱えながら言うレイに父は頷きながら、
「良くやったレイ。お前は晴れて我がフメリを名乗る事が出来る!!」
嬉しそうな父に不思議そう顔を向けるレイに父はこう告げる。
「血に濡れた闇の道を歩く我がフメリ一族の次男・・・レイ・フメリよ!家業の暗殺、戦闘、諜報を手伝い、フメリの名を更なる高みへと導く者とあれ!!」
父は真剣な顔でレイに言う。
当のレイ本人は話が分からず、フォークとナイフをテーブルに戻す事にした・・・
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