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ノーザンライツ団航海日誌!第一期  作者: カナル
第一話「クレイジーな俺様と芋剥きマスター」
6/61

~ユリside~

「あぁ~。ヴァン大丈夫かなぁ…」


先に洞窟の外に出たけど、中に残ったヴァンが心配。


「大丈夫だよユリ。ヴァンは強いしすばしっこいからね」


お父さんがポンポンと僕の肩を叩く。


「あの馬鹿、洞窟の中で戦わなければいいんですけどね」


ちょっと美味しそうなお母さんの執事のアルムが忌々しそうに言う。


「どうして?」


「相手はグレイトスキュラという魔物です。水辺に暮らすスキュラの上位版。

覚えておいて下さい、ユリ。スキュラ系とは住み処で戦わないこと。水の加護で何倍も強くなりますし、岩をまるで水中のように移動するように…」


ドオォォン!!


「ひぇっ!!」


アルムが言い終わらないうちに目の前の地面からどでかいミミズが現れた!


「み、ミミズだ!」


「カンパニュラさん!これに直接攻撃は効きません!ヴァンの魔法が有効です!

ってか離れて下さい!」


初めて見る巨大ミミズは表面をぬらぬら光らせながら地面から体を出し、上を向いて何かを探すように首を振っている。


「ヴァンは何処?!」


ヴァンの姿が見えない。こいつが外にいると言うことはヴァンも外にいるはず!


「おおーい!おったからは見つかったか~?!」


「ぜーぜー、ダイエットには、辛すぎるんですけどぉ!」


双子のオーク兄弟のムッチョとパッチョがドスドスと走ってやって来る。


「ムッチョ!パッチョ!」


「へい坊っちゃん!このムッチョ様が来たからにはもう安心!」


筋肉を自慢するポーズをするムッチョ。


「はぁ~…でっかいミミズだねぇ。食えるのこいつぅ~」


パッチョはとっても食いしん坊でちょっと太ってる。

二人はまだ赤ちゃんの頃にまるで子猫のように木箱に入れられて雪の降る中捨てられていたらしい。それをクソジジイ様が拾って育てたんだって。


「おらおらどけぇ雑魚共ぉ~!!

食らえグレイトスキュラ!クレイジーヴァン様のハイパーな魔法を!」


ドッカァァン!!


何処からかヴァンの声がし、一瞬でグレイトスキュラの体が黒こげのバラバラになった。


「凄いヴァン!」


空からバサバサと黒い翼を拡げて現れたヴァンがグレイトスキュラの死骸の上に降りて得意気に鼻の下を指で擦る。


「馬鹿!今すぐ其処を離れなさいヴァン!!」


「へ?…うおっ!!」


ぽーんと毬のように跳んできたヴァンをオーク兄弟がキャッチする。


「あ…あれ…」


ヴァンが立っていた場所には…首が8本に増えたグレイトスキュラが!


「まずい…まずいです。ヤマタノスキュラに進化してしまった!

ムッチョ、パッチョ!僕があれの動きを封じるからお前達は奴を地面から引きずり出しなさい!完全に地面から引きずり出したら、ヴァン。お前の魔法で完全に奴を破壊して下さい!いいですね!!」

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