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ノーザンライツ団航海日誌!第一期  作者: カナル
第一話「クレイジーな俺様と芋剥きマスター」
5/61

~ヴァンside~ スチルあり

取り敢えずうっせぇ親父共の説教に嫌気が差して先に上陸した筈が、一番乗りはアルム兄貴だった。


「クソ!お前のせいでクソジジイに海に放り込まれた、また!お前の今日の晩飯じゃがいもだけだからな!」


「ちょ!それだけはご勘弁を…」


朝は何と超高級なベーコンをこの山羊野郎…じゃなくてアルムお兄様が焼いてくれたそうな。優しい優しいアルムお兄様は俺様の分もしーっかり焼いて下さったのに!


「じゃがいも飯はあの双子豚共にしてくれよ!ってかあいつら共食いじゃねぇか!」


「知るか!オークは雑食だから何でも食べるんですよ!朝寝坊するヴァンが悪いんでしょうが!」


それはそうだけどさ…そうだけど…


「肉が食いたいよぉ…」


「情けない声出さないで下さい。後、僕の足をジロジロ見るのやめていただきたい」


この口煩い山羊野郎はユリの母親の執事の息子。オリエさんの家に代々仕えている半山羊人。

オリエさんが家出した時に連れて来た…ほんとはコイツの親父を連れて来たかったらしいけど自分が家を出てしまうとオリエさんの家が回らなくなるから息子のアルム兄貴をと付けたらしい。

それにしても…足旨そう。


「なら先にお宝探しに行きなさい。発見ボーナスと運搬ボーナスでお肉いっぱいですよ」


「しゃっ!お先~っ」


肉のため、翼を拡げて島で一番高い山のてっぺんを目指す。


「野豚兄弟にゃ負けね」


クレイジーでカッコイイ俺様には翼がある。何でもドラゴンの翼だとか。


「お!あそこが怪しい」


挿絵(By みてみん)

(挿絵:花見酒様)


山のてっぺんには怪しい穴が。降りてみると洞窟になっている。


「如何にもって感じだな!」


取り敢えずうちの決まり、それっぽいとこを見付けたら発煙筒を使うっと。洞窟の入り口に発煙筒を置いてさっさと中に入る。


「へー、中は広いんだな」


ゴツゴツする岩を降りて行くと目の前に真っ青な湖が。


「地底湖か~どれどれ……おっ?!おおおおお~!!」


ビンゴ!!さっすが俺様!!

透き通った地底湖の底には金ぴかの金貨や大理石の彫像、なんかよくわからないけど凄そうな物がいーっぱい!


「ヴァンー!」


さて、どうやって引き揚げようかと考えているとユリの声が。


「おお、ヴァン。…って凄いじゃないか!これが本当に没落貴族のお宝?!」


獣化したアルム兄貴の背に乗ってユリとカンパニュラさんもやって来た。


「すっげぇだろ?!このクレイジーな俺様が見付けたんだぜ!!

な、これで肉どんくらい買える?!」


「……」


二人を降ろしたアルム兄貴がモノクルをくいっと上げながら湖の底を見つめる。


「お肉だお肉だやっほ~い!」


カンパニュラさんとユリが抱き合いながら喜んでるなぁ。ってか今朝ベーコン食っただろうが!


「……まずいですね。ヴァン、カンパニュラさん。直ぐに戦闘態勢を!」


グラグラグラ!!


「わっ!」


超運動音痴なユリが地震で転がっていく。


「いいですかヴァン!此処はグレイトスキュラの巣です!必ず外に誘い出して戦って下さい!

僕は二人を連れて先に外に出ます!決して、貴方の魔法を此処で使わないで下さいね!!」


「な、なんだその俺様のようにカッコイイ名前は?!」


「ヴァン~なんだかよく分からないけど外で待ってるよ~」


来たときのようにユリとカンパニュラさんはアルム兄貴の背に乗って洞窟の外に向かう。


ドオォォンッ!!ザバァッ!!


「げっ?!で、でっけぇ!!」


地底湖の奥から現れたのはでっけぇミミズの化け物!


「うわ、これでグレイトスキュラ?!ミミズが俺様のようにカッコイイ名前だとぉ?!」


キシャーッ!!


ぶぅんと振り回しす尻尾が地底湖の岩を砕く。


「おい!こっちだ化け物!」


手頃な石を投げつけ、グレイトスキュラを陽動する。


(洞窟が壊れちまったら元も子もないぞ!)

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