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ノーザンライツ団航海日誌!第一期  作者: カナル
第五話「格闘大会!」
49/61

~ヴァンside~格闘大会始まる!


・・・


「さーて、そろそろ始まるかな」


スズちゃんを篭に戻し、俺様とユリはコロナに言われた通りソルト通りを通って闘技場へ入り、観客席に着く。


「う~ん…1回戦から厄介な相手みたいよ?

前々回準決勝まで勝ち上がった人みたい」


ユリは対戦表を見ながらムッチョの対戦相手の事を教えてくれる。


「ムッチョなら余裕だろ?信じてやんなきゃ」


なんだかんだで肉弾戦ならムッチョは強い。俺様が出来ないリンゴの握り潰しをいとも簡単にする。コイン曲げ、直しも指先で簡単に。

それに、ムッチョもパッチョも、あのクソジジイ様が鍛えたんだ。化け物カンパニュラには劣るが…絶対勝つと信じてる。


「そうだね。きっとムッチョが勝つよ」


ユリはぎゅっと祈るように自分の胸の前で手を握り、まだ審判しかいないリングを見つめる。


「さぁ、続いての試合はー!

前々回のミドル級で準決勝まで勝ち上がった東の闘牛!牛頭人のケルブ!

対するはー!オークの青年!ムッチョ!」


「ムッチョ頑張れー!!」


リングの両端から上がって来た選手…。俺様達のムッチョは堂々としてリングの真ん中で自分の背丈の1.5倍はある牛頭の男を見上げる。


「負けたら承知しないぞー!」


俺様も大声で叫ぶが周りの牛頭の奴を応援する声に掻き消されちまう。


「始め!!」


バァーンと銅鑼が鳴り、ムッチョは素早い動きで突きを繰り出す。

対してケルブは腕をクロスして防戦一方。


「なんだあの豚野郎!オークの癖にあんなに機敏に動くなんて!」


横にいたオッサンがムッチョの動きに驚く。

そりゃそうだ。俺様達がどんだけ死線を潜り抜けて来たか。


「はぁっ!」


重いムッチョの一撃がケルブのガードを破り、場外に叩き落とす。


「よっしゃっ!!ムッチョの勝ちだ!!」


会場からは残念がる声と賭け事の恨み言の悲鳴で埋め尽くされる。


「勝者……ムッチョー!!」


審判の予想外の勝者を告げる言葉はやや遅れて俺様達の仲間の名を告げた。


「なんなんだアイツ!ケルブを一撃で落としたぞ?」


「ああぁ!あの豚野郎に賭けときゃ良かった!!」


闘技場をビリビリに破られた賭け券が舞い散り、それをユリは綺麗だねって俺様に振る。


「ホントだなー!ってかムッチョに賭けた奴いねーのも悲しいけどな。

あーあ。このまんま勝ってくれりゃあスズちゃん代返ってくるな」

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