第五話「格闘大会!」~ユリside~
第五話「格闘大会!」
スズちゃんを部屋に残し(キッチンのザルを被せ、本で重石をしてある)僕達は小掲示板で調べた鳥専門のペットショップにやって来た。
「へー、鳥がいっぱいいるなあ」
ヴァンが天井まで積まれた篭の中の鳥を見上げて呟く。
バサバサバサッ
「わっ?!」
急におっきなカラフルな鳥が僕の肩に止まってビックリした。
「モウ、オジイチャンッタラアサゴハンワタベマシタヨ、メシワマダカネバアサン…」
変な声で変な事を言い出す鳥に僕はビビりまくり。助けて欲しくてヴァンの方を見るけど…上ばかっかり見てるから気付いてくれない。
「スズちゃんみたいなのはいないんだなー」
「…ヴァン…ちょっと…これ…」
「え…うわぁっ!!」
やっと見てくれたヴァンは驚いて後ずさり。それもそうだよね…怖いよこれ。すんごいでかい鳥だもん。
「トナリノキャクハヨクカキクウキャクダ、ナマムギナマゴメナマタマゴ!!」
「な、なんなんだコイツ…」
「おやおや、お客さんとは珍しい」
店の奥から出てきたのは…え?えぇえっ?!
「猫人…」
この世界で高貴な存在であり上位種族である猫人が何故こんなところに?!
「どれもいい子だよ。その子は森で鳴き真似の得意なオウム。どうも近所の家庭の話し声を聞いてそれを真似しているらしいのだが…面白いだろう?」
こ、この鳥オウムなんだ…アルムの家のと全然違うから驚いた。
「ちょっとでかくてびびったけどな。
ところで、小鳥用の篭はないか?このくらいの雛なんだが」
ヴァンが手でスズちゃんの大きさを示す。
「ふむ。雛でその大きさなら大人になったらカラスくらいにはなるか。ちょっと待ってなさい」
店主の猫人は店の奥へと入って行く。
「…猫人がこういう店をやってるなんて驚いたね…」
ヴァンにそう小さな声で言うと
「珍しいよな。猫人てのはお堅い仕事をしてるエリートばかりだと思っていた…」
と、まさに僕も思っていた事が返ってきた。
そう。猫人は本当にエリートばかり。役所、新聞局、法廷…そして三つの王国の王は皆猫族。
「待たせたな。こんなのでどうだね?」
そう言って猫人が持ってきたのは本当にちょうどいい大きさの鳥篭。
「お、いいじゃん。これいくら?」
「1000ガルでどうだい?」
「買った!」
嬉しそうにヴァンは猫人にお金を支払い鳥篭を受け取る。
「そっちのオウムは5万ガルだけど買わないかい?いい子だし篭や餌もサービスしとくよ?」
「いりません!」
全力でお断りして僕らはスズちゃんの篭と餌だけを買ってホテルに戻った。




