38/61
第四話「見世物小屋」~ヴァンside~
第四話「見世物小屋」
ユリと一緒に祭りの屋台を回って色々食べたり遊んだりしていると人だかりが出来ているのが目に入った。
「随分あそこだけ人が混んでるねぇ」
生クリームを口いっぱいに付けて、頭に風船の王冠を着けたユリも気付いたようだ。ってか口拭くか舐めるかしろよ…。
「行ってみるか?」
「うん。これ食べてからね」
そう言ってユリはクレープ2本をむしゃむしゃ食べる…うん。コイツそのうちパッチョみたくなるぞ。
「まだか?」
「まだ…もうちょっと…うへ、手についたぁ…」
手よりも顔だろと。やっとユリが食べ終わると同時に俺様は紙ナフキンでユリの顔と手を拭いてやる。
「ありがと…なんだかアルムみたい」
「世話が焼けるんだよ。全く…」
此処にアルム兄貴がいたら同じ事をするんだろうな…。
あーぁ…アルム兄貴とも祭り、行きたかったなぁ…。
今頃どうしてるんだろ?オリエさんの弁護?それともあのメェメェうるさい家でのんびりしてる?それとも……見合いをしてるとか。
(考えるのやめよう…兄貴には兄貴のしなきゃいけないことがあるんだ)
「行こ?」
「お、おう…」
人だかりの中に入っていくと見世物小屋と書かれたテントがあった。




