第三話「お祭りに行こっ!」~ユリside~
第三話「お祭りに行こっ!」
「ほらー、ヴァン。起きてよ~」
床で素っ裸で大の字で寝ているヴァンを揺り起こす。もうこれで5回目~。
「芋は…おやめくだはい…すー…すー…」
全く、夢の中でも芋食べてるのかなぁ。まぁ、今日は目玉焼きとマッシュポテトなんだけど。
「ヴァン~起きて。目玉焼き焼いたよ」
「んあ……あーん」
口だけ開けて…ったく。世話が焼ける。
一口分だけスプーンで目玉焼きを切ってヴァンの口に運ぶとむにゃむにゃ言いながら食べてる。
「ほんと、朝弱いんだから」
寝相も悪くてベッドから落ちるし、布団も蹴散らすし。起こしたとこでこれだもん。
「はぁ…この分じゃ、起きるのお昼かな」
結局寝惚けて床で転がるヴァンにスプーンでご飯を食べさせ、洗い物を済ませたら僕は小掲示板の前に座る。
「中古服の安売り店とかないかな…」
船の上では真水は貴重だから水浴びなんて出来なくて、航海中はずっと着っぱなし。やっと洗濯出来たけどこうやって乾くまでは素っ裸。いつもの事なんだけど、そろそろ何とかしたいと思う。
(せめて毎日着替えたい。下着だけでも)
汗ばんだ下着が乾いて塩の結晶が出来て、それがお尻にチクチク刺さるのが本当に嫌だし、たまにカリカリに乾いた染みとか出来てるのが…。
(あった。此処から20分くらいのお店かぁ)
昨日ヴァンに空を飛んで連れていってもらったのを思い出して顔が熱くなる。
(ヴァン…)
この想いは、しまっておこう。
ヴァンが起きるまで適当に小掲示板で何か見て時間潰ししよう。
(そういえば、ヴァンのお父さんの情報は出ないんだよね…)
家系図的な物が表示されるけど、グネフィアの横だけは空白。他の白竜の横にはちゃんと名前があるのに。
(ってか、グネフィアに兄がいる)
枝分かれしたグネフィアの前に兄…つまりヴァンの伯父がいる。
(この伯父は今どうしているんだろう?)
―生存はしていますが情報不足により表示出来ません―
ヴァンの父を調べた時と同じような文面が出て来た。
(さすがに新聞局にも限界があるか)
もうこれ以上は無駄だろう。なら、皆のステータスでも調べようかな。




