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ノーザンライツ団航海日誌!第一期  作者: カナル
第二話「盆休みの始まり」
16/61

~ユリside~

「ねぇ、ヴァン。いくら貰えた?」


「んー、いちにいさん……基本給が18万ガル、盆休みの生活費が追加で8万ガルだな」


「えー!僕より多くもらってる!!」


僕なんて基本給10万ガルで盆休みのお小遣いが5万ガルだよ…また芋剥き大会優勝しないとおやつも買えない…。


「宿は今年は何処にする?僕…全部で15万ガルしか貰ってないけど…」


「安いとこでいいぞ。寝れればいい。飯は外に食いに行くか、食材買ってきてユリに作ってもらうか」


となると…またF級貧乏宿かなぁ。野宿よりはいいけど。


「そうだね。毎日ヴァンの為に野菜いっぱいのご飯作ってあげるね」


「肉食わせろよ…俺様餓死すんぞ」


「頑張ってバイトしなきゃね。後で新聞局にいこ」


世界新聞局。この世界の全てを記事にする、世界で一番凄いところ。各街にあって、灰猫の領域でも黒豹の領域でも街なら何処にでもある。

イベント情報、特売情報、更にランキングまで載ってる世界になくてはならない存在。局員は皆猫族だから黒豹の領域でも襲われない。


「行く行く!俺様のランキング、どれだけ上がったか見てやらなきゃな!」


「クレイジーランキングとかあったらヴァン、1位かもね」


何故ヴァンがクレイジーと自分の事を言うのか。

それは前にうちに攻撃仕掛けてきた灰海賊に対してヴァンが張り切っちゃって。ちょうどお母さんの手料理を無理矢理食べさせられたクソジジイ様とお父さんとムッチョ、パッチョが寝込んでいる時に襲ってきたからね。その時に相手にクレイジーって言われたのが気に入っちゃったらしい。


「まぁな。俺様のかっこよさを世界中に分からせてやらないと!」


随分張り切ってるけど、そのクレイジーって自分でやめないと、後、俺様って言ってる時点で駄目だよ…。


「ヴァン、ユリ。此処にいましたか」


アルムが僕達のいる見張り台にやって来た。


「そろそろ食事の準備が出来てますよ。これが盆前で皆で食べる最後の食事です」


最後の食事かぁ…。

そういえば、クソジジイ様が昔話してくれたっけ。


……この時期に、クソジジイ様の両親は、この盆前の

食事の後…毎年攻めてくるセイレーンの女王とローレライの王を討ち取ろうとして…白獅子王の保証ラインを越えて亡くなったって。

そりゃ、王と女王を討ち取ればこの戦いは終わる…終わるけど……自分が死んでしまったら…


「……」


海で死んだものはローレライになる。1度倒しても来年には復活する。王を倒さない限り、何度でも復活する…。

だからクソジジイ様は、毎年自分の両親と戦わなければいけない。自分の両親が、他の生きている海賊同盟の誰かを殺す前に。他の誰かが倒す前に。


「なーに暗い顔してんだ。飯行くぞ」


「うん」


大丈夫…お父さんもクソジジイ様も死なない。

いつも通り、盆が終わればまた皆で冒険に出られる。


僕はヴァンに続いて食堂へと入った。

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