030-女性優遇主義の行きついた先
このところの女性優遇主義。
行きつくところまで行きつくと
こうなるのでは??
『わが国では大臣の半数を女性にすることが決まりました。』
「おお…」
…また増えた…
今回はついに50%にまで…
今や閣僚人事は女性をどれだけ起用するかが焦点だ。
立候補者も女性が半分を占めることが義務付けられたが…
さすがに当選できるほどの力量の者は少ないため、議員に占める
女性の割は四割前後で推移している。
だがそのせいで女性議員は当選二回で大臣と言うのが既定路線に
なってしまっている。
政策や個人の力量は二の次・三の次だ。
しかも党三役は三人・奇数だから二人は女性ってことになって…
しょうがないから党四役にして人数合わせをした次第。
いずれは総理大臣も一人で奇数だから…
総理は二人のトロイカ体制という形を取らざるを得なくなった。
そしてこうなると…次に来るのは役所と民間と言うことになる。
『全ての会社は幹部の半分を女性にすることが決まりました。』
それ…ムリでは??
何しろ現在の上位職の多くは男性だ。
これをいきなり女性を半分にしろって言われても…
そんな人材いるわけがない。。
「…どうする??この政策…」
「とりあえず優秀な女性社員は片っ端から昇進させましょう。」
「そうするしかないか…」
…というわけで…女子社員はみんなすごい勢いで昇進した。
入社二年目で主任級は当たり前。
ちょっとできる子は20代で部長やら役員に昇進する始末。
まぁでも名ばかりの幹部だけならまだいいのだが…
『全ての会社は役付者の半分を女性にすることが決まりました。』
…さすがにメチャクチャだ。
そこそこ優秀な女子社員はみんな常識外れの昇進をさせたために
係長から課長級の候補に女性はほとんどいないんだ。
しかも現在そのクラスのほとんどは男性社員。
だって男性はみんな昇進できずに頭打ちになってるんだから。
「…どうする??この政策…」
「とりあえずなんでもいいから女性を大量に採用しましょう。」
「そうするしかないか…」
…というわけで…女性の求人倍率はモノ凄いことになった。
アホでも無能でも一流企業から熱心にスカウトされ…
入社したらその日のうち役付者に抜擢された。
けどそれでも数が合わない。
男性の多くは降格人事で役職を外された。
とはいえ仕事の内容は変わらないから給料は下げられない。
戦力にならない女性役付者と金のかかる男性非役付者。
起業は大きくその競争力を落とした。
そして国際競争力も落ちたのだが…
あげくには…
『全ての会社は全ての役職員の半数を女性にすることが決まりました。』
…もうダメだ…
そもそも人口の半分は男なのに…
全ての企業が社員の半分以上を女にするのは物理的に不可能だ。
最初のうちは名義貸しが暗躍して何とかなっていたが…
やがて取り締まりが強化され、掛け持ちができなくなった。
働きたくない女性も就業させられたがそれでも足りない。
対して男は昇進はおろか、就職さえ不可能になった。
それどころか男であると言う理由で簡単にリストラされた。
…だからと言って男は起業もできない。
だって役員の半分に女性を登録する義務があるのに…
未就業の女性などいないのだから。
…こうして多くの企業や起業家は海外に移った。
町工場など技術の高い中小企業は特に優遇されたらしい。
国内に残った大企業も、男性の多い技術職の多くは海外に異動し
子会社と言う形で独立させた。
おかげでこの国の技術水準は急速に衰退した。
あと肉体労働者の多くが海外に移住した。
おかげでインフラは全く整備できなくなってしまい…
都市部以外は道路もまともに整備できなくなった。
さらにこのことで男女の人口バランスに偏りができてしまった。
だから男の就職が有利になったかと言うと…そうでもない。
それどころか逆に締め出される始末だ。
仮に就職できてもセクハラが酷いという問題がある。
先日も若い男性社員が年増の会長にキスを強要されたが…
いつの間にか何の処分もされずにウヤムヤにされる始末だ。
なぜなら…女性優遇主義が完全に確立されたから。
男性側の意見は無条件で圧殺されるから。
男のトップが女に有利になる対策をした先例は多くあるが…
女がトップで男に有利になる対策は…過去に例がないのだ。
そしてついには…性転換が日常的に行われるようになった。
だって女になれば就職・昇進で圧倒的に有利なのだから。
職安では普通にクリニックが紹介され…
職を求める若者のみならず…
子育てに金がかかり昇給が必要な中堅社員や…
リストラされた一家の大黒柱までが決断を迫られた。
だがそれはエリートも同じだ。
だってどの会社も社長は一人だから…女しかなれない。
出世欲の高い男は性転換して、女と同じ条件で出世を重ね…
社長の目のあるうちは女であり続けて激しく出世競争して…
引退したり諦めたりしてから男に戻り、若いうちに冷凍保存した
精子で子供をもうけるという生き方が普通になった。
さらには男女の産み分けを希望する人が増え…
生まれてくる子供のほとんどが女の子ということになった。
そうなるとさすがに危機感がうまれるはずなのだが…
「このままではこの国は衰退の一途です!!
しまいには男がいなくなってしまうでしょう!!
国会として対応を協議すべきです!!」
『男性議員が何を言っているの…多数決で決めましょう。』
「…またですか…」
…ムリに決まっている。
だって議員のほとんどは女なんだから…
少しでも男が有利になる政策は絶対に通らないんだ。
やがて人口は急速に減少し…技術のほとんどが海外に流れ…
インフラは崩壊し…発展途上国に次々に追い抜かれ…
なのに体制の維持にだけは躍起になり…
…亡国の一途をたどることになった。
さらに治安は乱れ…国防など考えるはずもなく…
ついには…
『…なぜ我が国があんな後進国に侵略されるんですか??
しかも一方的な侵略なのに…どの国も助けてくれないなんて…』
「だって国力が急速に落ちましたからね…
技術もなく人もなく…もはや助ける価値もない国ですから…」
『だけどあんな後進国の軍備に負けるなんて…』
「だって戦うべき男の絶対数が不足してますから…
しかも先頭に立つべき自衛隊員の半分は役立たずだし…
軍事費は足りないし戦闘機を作る技術さえないし…」
『でもまだ戦車もあるし駐屯地には兵隊もいます!!
すぐに全部を戦地に動員しなさい!!』
「そういわれても…交通網は機能してませんから…」
『でも…今の技術でも核兵器は作れるでしょ!?』
「あのね…こんな紛争で核を使うの??」
…もうどうしようもない…
あっという間に国は占領直前にまで追い込まれた。
だって国民のほとんどが女性では抵抗さえままならない。
それどころかライダハンの再来になる始末で…
しかし降伏など…するはずもない。
だって負ければ体制が崩壊するのだから。
女性だけが料金でも税制でも裁判でも有利な社会は消え…
…男女が平等な社会になるのだから。
恨みを飲み込むとか理性的に判断するとか事の大小とか…
そのすべてが感情論の前に吹っ飛んでしまう。
自分の感情を満たすためなら世界の後先すらも考えない。
これは歴史が証明していることだが…
…女が指揮する戦争は、残虐で手段を選ばないのが常だ。
どんな禁じ手だって何の躊躇いもなく使うから…
…地域紛争は結局…核戦争へと発展して…
東アジアの大半は焦土と化し…
遠く離れた国々も放射能で汚染された…。
生き残った人類は誓った。
二度と特定の立場だけを優遇した制度は決めないと。
そして…そのような思想を決して認めないと。
誤解のないように言っておきますが、
男女平等には筆者は大賛成です。
ただし公平であることが大前提です。
では何を以て公平と言うのか…
能力が同じならば同じ処遇をする。
特定の条件でゲタは履かせない。
これだけでいいのでは??




