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020-神界と、ろくでなしの人間界

最近ひどくなったあの国も暴走。

これって実は…神様の仕業だったの?

「もう・・・また酷いろくでなしを転生させてしまったよ。」

「仕方ないさ。これが天界の現状なんだ。」


 人類社会に広がった人権思想。

 このところ天界にまでその余波が広がっている。

 つまりどういうことかと言うと…

 人間の思想は大切にしなきゃならないから…生まれ変わりたい人間は例外なく

 人間界の転生させてあげよう。って考え方が天界にまで広がっだ。


「でもさ…あの人間はホントろくでなしだったんだぜ。

 嘘はつく、悪口は言う、金はタカる…おまけに捏造までして…」

「それ…どこの国の人だ??まあ仕方ないさ。

 本人が希望すれば、また人間に転生させるのがルールだから。」

「でも…おかげで人間界は酷いことになっているぞ。」



 …そうなのだ。

 ここしばらく人間界の劣化がひどい。

 天界に来た人間に【もう一度人間をやりたいか?】って聞いてみると

 まともな人間は「いや…いいです。充分やり遂げましたから」っと答える。

 だがろくでなしに聞くと【やれせてくれ…俺はまだ本気を出してねぇから…】

 などと寝ぼけた答えが返ってくる。


 その結果…最近の人間は、ろくでなしの転生が大半を占めることに…。


「どうする?…発展途上国はともかく…

 少子化の進んだ先進国はこのままではろくでなしばかりになるぞ。」

「特に酷いのは…アジアにあるJ国とC国だな。」


「J国は≪ゆとり≫なる政策で、甘ったれをさらに甘く育ててしまったな。

 さすがに今は反省して少しはマシになっているようだが…。」

「ではC国はどうだ。」

「ダメだな…≪一人っ子≫なる政策で我儘わがままがさらに我儘になった。

 これはもうどうにもなるまい…。」



 …天界の神々もさすがに頭を悩ませていた。

 これまで人類は増え続けていたので、足りない分は下級の神を転生させて

 補ってきていた。

 人並みでない天才の多くは、これら下級の神の転生によるモノで…

 そうやって人類は文明や思想を徐々に進歩させてきたのだが…。


 …今は違う。

 人類は死ににくくなり、産まれにくくなった。

 おまけにまともな人間ほど転生を望んでくれない…。

 このままでは神々の意思は反映されることなく、ろくでもない人間の

 生まれ変わりばかりで社会が構成されてしまうだろう。

 しかも不便なことに…人間は生まれ変わっても国籍は変わらないのだ。


「じゃあどうするよ。人間界は史上最低のろくでなし集団になるぞ!」

「…もうこうなったら…ガラガラポンしかないだろう…」

「仕方ない…さしずめろくでなしの増えたC国とJ国に争わせるか…」

「…そうすれば少しは人類もマシになるだろう。」

「そうだな…両国にはちょうどいい火種もあるようだし…」


 …というわけで…

 C国はJ国の領土にイチャモンをつけるようになった。

 我儘なC国は、神々の意向に簡単に踊らされたようだが…。

 さらには隣のV国やP国にもイチャモンをつけるようになり…


 …甘ったれのJ国は必死で大人しくしていたが…

 さすがに我慢も限界のようで…



 果たして人間界は天界の策略に反して平和を維持できるのだろうか?

 それとも…



結局、元を正せばすべては…

…人間のせいだったのかな??

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