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魁!断筆姉さん!!  作者: 西洋司


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12 国王瀬田良平に謁見する_07

   *         *


「まぁまぁ、こちらで食べていきんしゃい!」


 瀬田さんは、笑顔で日本のどこかよくワカらない方言を交えながら、狭い台所の端のダイニングテーブルに、私(英子)と斎木さんを導いてゆく。


「ほらほら、英子さんも座りんしゃい!」


 そう仰って椅子を引いて下さるので、こちらも「ありがとうございます」といって席に着く。

 斎木さんも、何とも言えない表情を浮かべながら、ご自身で椅子を引いて席に着いた。


「陛下は、博多のご出身なのですか? ほら、『しゃい』って語尾に付けるから、……」


「うんにゃ。オレは関東の出身だよ!」


 ニコォっとお笑いになる瀬田さん。こちらも笑顔を作りつつ、なかなか食えないお人だなぁと英子は思った。


「まぁ、せっかく異世界の王都まできてくれたんだ。英子さん、ありがとう。大いに歓迎するよ!」


「ありがとうございます」


 先ほどより、ダイニングテーブルの上には、日本で見慣れた料理が音もなく並べられていく。


 その給仕をしているのは、エルフの女官達。

 見るからに有能そうな整った出で立ちをしており、笑顔のまま、こちらに一切気を遣わせないようにスムーズに配膳していく。


 瀬田さんだけでなく、斎木さんもまた特に気を遣った様子はない。


 そのエルフ達は、海外のスーパーモデルも顔負けな美貌の持ち主だが、身長は170cmほどで特に気取った風でもなく、どこか親しみ易さもある感じだ。


 むしろ、こちらが勝手に気を遣ってバカみたい、……。まであったりする。


「英子さん、キミも相当な美人さんだね。この異世界でも有数の美貌の持ち主であるエルフ達にも、全然引けを取らないよ!」


 そう仰いながら、瀬田さんは日本のメーカーの瓶ビールでお酌をしてきた。


「ダ、ダメなんです、……」


「ダメ?」


 私はちらりと斎木さんを見た。すると、ニッコリとひとつ頷き返してきた。


「英子さん、私と瀬田中佐の時は、アルコールを飲んでも構いませんよ!」


「えぇ~っ、それじゃぁ束縛だ! オマエ、英子さんに一体何しちゃってるんだよ!?」


 えっ!? 今、斎木さんに「オマエ」って言った? 

 見た目からすると、斎木さんの方がずっと大人だし、落ち着いているし、兄貴分って感じなんだけど、……。


 やはり、斎木さんが言っていたとおり、瀬田さんが上官だったっていうのは、ホンとの話なんだねぇと英子は思った。


 ふと、気付くと、……。

 テーブルの上に、瓶ビールだけでなく、子供向けのオレンジジュースの瓶も栓が空いた状態で一緒に並んでいた。


 あれ!? このジュースって誰用なのだろう?


 女官達が配膳を終え、瀬田さんにお辞儀をして奥に下がってゆくと、……。

 入れ替わりに、身長120cmほどの見た目の少女がトコトコと歩いてきて、……。


 私の隣の席に、ちゃっかり座った。

「魁!断筆姉さん!!」をお読み頂き、ありがとうございます!

英子の作家魂や、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

英子と一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨

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