11 トラヴィス伯爵邸にて_22
* *
「エイコ殿、……寺小屋とは何ですかな?」
トラヴィス伯爵も興味を示したように、こちらの話に加わりなさった。
「お寺などの一室を借りて、文字の読み書きのできる者が子供達に勉強を教えるのですね!」
「なるほど。詳しくお聞かせ願えますか?」
伯爵が強い関心をお示しになられたため、私(英子)はとにかく高校の日本史で習った範囲で、丁寧にご説明した。
「それは、とてもいいアイデアを伺いました!」
そう仰る伯爵だけど、……。気になって、こちらからもちょっとお訊ねした。
すると、……。どうやら領内では、いまだに大戦後の戦災孤児を多く保護しているそうで、……。
「なら、孤児院とは別に、衣食住と公教育を同時に授ける場所を設け、将来の領を支える人材育成をされてみては如何でしょうか?」
そう、こちらから提案したところ、……。
「ふむ、……」
しばしの間、考えたご様子の伯爵だった。
それから3時間ほど、英子と斎木さんは仮眠をとった後、……。
明け方に領主邸を発ち、宿に戻った。その30分後にはチェックアウトをして、パジェロで出発。夕方少し前に王都に到着した。
賑やかな街並み。活気のある中世ヨーロッパ風の世界は、英子が斎木さんのWeb日記で見たものと全く同じものだった。
ついに、ここまできたんだ!
ワクワクしながら車窓を眺める英子に、「どうですか、王都の印象は?」と斎木さんが訊ねてくる。
「……、よく、ワカらないです!」
「ふむ」
ただただ、感無量。何と言葉にしていいのか、ホンとよくワカらない。
これまで、ゴブリンやホブゴブリンといった魔物を見てきたものの、……。
亜人、……。例えば、ドワーフやエルフ、獣人を見たことはなかった。それが、様々な人種がヒューマンと一緒になって、この王都の街でイキイキと生活しているのだ。
そんな風景を見て、……。
「あぁ、……。私は、ついに異世界にきてしまったんですね!」
そう感慨深く呟くと、斎木さんに思わずニコリと微笑んでいた。
* *
ついに、英子達はヤムント国の王都に到着しました。
今後、彼女にどんな生活が待っているのでしょうか?
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